「屋我地島」タグアーカイブ

ビストロ「tutan」で桶柑と人参ラペ生鮪レアかつグァバ酒とラム小那覇牛ボロネーゼ

沖縄自動車道を終点の許田ICで降りて、そのまま海沿いの道を往き、名護の街を抜けて名護運天港線で今帰仁へと入った辺り。
沖縄料理食堂「ちまぐー」で、五郎さんが両手を合わせて”いただきます”をする写真を横目に、大蒜の利いた「くんち定食」とオバアたちのうちなーぐちを愉しんだ。
そしてその足で向かったのは、
「ちまぐー」から程近い大型テーマパーク、
「ジャングリア沖縄」でありました。

如何にもゴルフ場の跡地らしき地形の中。
広々とした駐車場にレンタカーを停めて、
巨大な樹木を模った、
ジャングリアツリーのアーチを潜り抜けて、
ゲートの中のモニュメントの前で、
記念写真を撮ってもらったりなんかして(^^)。

モニュメントを離れる頃には、
ポツポツと雨が降り出してきた。
ジャングリアの展望ポイントとされる、
インフィニティテラスから、
どんよりとした場内を見渡すと、
正面のジャングルの中に、
巨大な恐竜がひょっこりと頭を擡げていた。 今振り返れば、
ここまではまだ良かったんだ……。

早速、あの恐竜のところへ行ってやろうと、
インフィニティテラスを出て、
アプリの地図を頼りに場内を歩いて向かう。
次第に雨脚がはっきりしてくる中、
ジャングリア最大のアトラクションとされる、
ダイナソーサファリのゲート前に並んだ。

雨脚がさらに増してきて、
レインウエアを車の中に置いてきたことを、
大きく後悔し始める。
ド平日だったためか、待ち時間少々で、
ゲートの中へと案内された。
通常は、大型オフロード特殊車両に乗って、
隊員の運転でジャングルを進むところ、
この日は何故か歩いて回れるレアな日だという。
いや、その特殊車両に乗りたいってww(´^`°)。

物々しくも作為的なデザインの扉から、
作戦拠点というような設定の一室の中で、
隊員と呼ぶ男女のパフォーマンスが始まった。
ここから先の屋外では傘は差さずにと云われ、
困惑しつつ隊員たちの後に続いた。 すると割とすぐに、
さっきテラスから眺めた恐竜の下に出た。
見上げれば頭がずっと上にあって、
成る程、デカい。
史上最大の恐竜とされるブラキオサウルスの、
FRP製の大型模型は、
高さ20mにも及ぶものらしい。

ダイナソーサファリの最大の見せ所は、
そのブラキオサウルスの盛大なる放尿シーン。 こんな風に恐竜が放尿していたのかどうか、
学術的には懐疑的に考える向きが大勢らしい(^^)。

雨脚はさらに強くなる中、隊員のひとりが、
T-REXが脱走したので急ぎ避難せよと叫ぶ。
濡れ鼠になりながら早足で、
金網で囲まれたエリアに逃げ込んだ。
そこでもまぁ、当然な展開の、
もうひとつの見せ場が訪れて、
少しドギマギはするのだけれど、
その後、如何にもな展開に進んで、
およそあっさりと大団円。
アトラクションは終了してしまった。

え、これで終わり??と話す裡に、
雨粒が大きく激しくなりだして、
土砂降りとなり雷鳴轟く状況になる。
慌ててテラスに駆け込んだ頃にはもう、
パンツまでぐっちょり濡れてしまった。
そして、雷警報により、
テーマパークのすべてのアトラクションが、
休止となってしまった。
カフェ・レストランは当然の超満員。
つまりは何も出来ない状況となってしまい、
最早これまでと土砂降りの中、車に戻り、
ジャングリア脱出大作戦を決行した。
雷雲到来は天災だとしても、
これは、金返せ!と叫んでもいいよね(´^`°)。

這々の体で抜け出したジャングリアを後にして、
レンタカーを走らしたのは、今帰仁村の今泊地区。
フクギ屋敷林の中の古民家へ投宿して、
風呂に入って漸く、少し落ち着いたっけ(^^)。

渇いた服に着替えて、気を取り直して、
雨上がりの国道505号線を仲宗根地区方面へ。
そのままワルミ大橋を渡れば、そこは屋我地島。
4年前の夏に古宇利島で過ごした時には、
この島から古宇利大橋を渡ったんだ。 車を停めた駐車場から暗がりの道を下れば、
シンプルながらもどこか気の利いた意匠の、
店構えが迎えてくれました。
オープンエアなテーブル席もあるようです。

玄関ドアの脇には、
猫二匹のコミカルなイラスト。 店の名を「tutan」。
洒落の利いた、朗らかなセンスの女性が、
描いたもののような気がします。

入って左手がカウンターになっていて、
その中が例によって厨房になっている。 カウンターの全体を覆っているのが、
ずらっとディスプレイされた酒瓶たち。
クラフトジンも色々とありますと聞いて、
そーなのかーとジッと見たりする(^^)。

振り返った入り口側の白壁には、
沖縄にしてホッキョクグマらしき絵画。 でもなんか少し、
涼しくなったよう気がするのは、
気のせいか(^^)。

まずは、”本日のクラフトビール”から、
「伊勢角屋麦酒」250mlのグラスを。 お品書きのコメントには、
鮮烈なアメリカンホップの香りとフレーバー、
そしてキレのいい後口、とあった。
今日は雨によく降られたねーと乾杯して、
グイィとグラスを傾けると、
ふたりして、おおおー、旨いーーと口走る。
クラフトビールに有り勝ちな、
妙な方向への不思議な味わいや香りでなく、
真っ直ぐに美味しいペールエールだ。
クラフトビールの伊勢角ISEKADOのWebサイトには、
小さな老舗餅屋がはじめたサイドビジネスが、
国内外のコンペで260を超える受賞を重ね、
業界屈指の装備率を誇る、
研究開発型の企業に成長した、とある。
実はまったく知らなかったのだけれど、
憶えておこう、クラフトビールの伊勢角。

この日のディナーメニューには、
冷菜おつまみ4品に温菜4品、
鮮魚4品にお肉7品、
パスタ3品にデザート2品と精鋭が並び、
そのどれもが気になる連中で悩ませる。

最初に届いたのは、
冷菜おつまみ冒頭3品の盛り合わせ。 鮮やかなオレンジ色は勿論、人参の色。
それは「タンカンと人参のラペ」。
沖縄の名産品のひとつと云われる、
桶柑タンカンは、
ポンカンとネーブルオレンジの、
自然交配によって誕生したものとされる柑橘。
どこかで食べたことがあるようにも思うも、
何処でだったかまったく想い出せない…(^^)。
あっさりめの酸味にふくよかな甘味が、
人参ラペに粋なアクセントを添えています。

そして、キャベツのアチャールに、
季節野菜のラタトゥイユ。 軽い酢漬けのキャベツに、
クミンあたりのスパイスが交叉していい。
ラタトゥイユの季節の野菜とは、
冬瓜か、ナーベーラーか、
はたまたズッキーニか。

鮮魚のブロックからは、
「県産生マグロのレアかつ 焼き茄子のソース」。 お皿からチーズの風味がするのは、
パン粉に粉チーズを混ぜ込んでいるのかな。
焼き茄子のピューレから、
芳ばしい茄子の風味がして、いい。
思わず、この二日前に、
西表島の島イタリアン「en」でいただいた、
「石垣産まぐろのレアカツ」と比べてしまうも、
こちらの方が繊細にしてより美味しい、
と、そんな気がするな。

お肉のコーナーからは、
「県産豚のシュウマイ」。 この香りは、五香粉の香りと思しき。
メニューには、〇〇軒の2倍の大きさ、
とあったけど、〇〇軒って、崎陽軒?かな。

クラフトビールのお次はと、
相棒は、白ワインのグラスを所望。
テーブルに届けてくれたボトルには、
それぞれにタグが括りつけられていて、
片面にボトルの名称と国、品種に造り手が、
もう片面に味わいについてのコメントが、
手書きされていて分かり易い。
そしてその上で、
丁寧に説明してくれるのがまた良い。 選んだのは、ポルトガルの、
「NOMOS 2021 Trajadura」。
梨やリンゴの蜜っぽい香り、
心地良い酸とさっぱりした余韻、とあるも、
シャルドネっぽいスッキリさのノリで吞むと、
方向が違っていてちょっと吃驚したりする(^^)。

自分が選んだ二杯目は、
「自家製ボタニカルラムソーダ」。 自家製ボタニカル?と思うも、それは、
グァバの酵素シロップをラムに加えて、
ソーダで割ったもの。
グァバを長く発酵させて、
謂わばお酒になったものとラムとのコンビ。
グァバ由来の甘さと酸味とが、
ラムに良く似合って、美味しい美味しい。
ラムのトロピカルなカクテルだ。

温菜からは、
「ゴーヤーと島らっきょのスパイスフリット」。 フリットといっても、
サクっというよりはカリっとタイプ。
ワタの部分を外していないからか、
ゴーヤはちゃんと苦い苦瓜。
火が入ってか、島らっきょの香りが、
柔らかく鼻を抜けていく。
お、ここでも衣からほんのりと、
クミンの風味が漂ってくる。

三杯目は何にしようかと、
改めてカウンター上の棚を眺める。 男たちのカラフルな肖像イラストのある、
ラベルからジャケ買いするもよし、
その下の棚の並びから選ぶのもよし。

おススメのクラフトジンをと声を掛けたら、
五つほどのボトルを持ってきてくれた。
ジュニパーベリーが入っていない段階の、
つまりは分類的には焼酎のものもあったりする。 丁寧な説明を聞いて選んだのは、
長野県は野尻湖畔にある小さな蒸留所、
YAMATOUMIがつくる、
「PASSION FRUITS GIN 2025」をロックで。
ベースのお酒は、
喜久水酒造の麦焼酎と鈴木酒造店のかす取り焼酎。
そこへ静岡県の「HELLO!VEGGIES」で栽培された、
パッションフルーツとジュニパーベリー等。
おおお、改めて嗅ぐといい匂いだ。
口に含めば嗚呼、ジュニパーベリーが香り、
どこか本能に訴える感じがする(^^)。

お腹と相談して、パスタもイケそうと、
「今帰仁 小那覇牛のボロネーゼペンネ」。 小那覇牛と書いて、”こなはぎゅう”と読む。
地区の名前かなにかと思ったら、
今帰仁村の渡喜仁地区の畜産農家、
小那覇家を中心に育てられている、
希少和牛であるらしい。
うんうん、美味しい。
ゴロゴロに刻んだ牛肉の甘味が活かされている、
そんな感じがする。
フジッリみたいなこんなショートパスタも、
ペンネの仲間なのかなぁ。

うん、満腹にして、大満足。
運転代行の手配もスムーズなのもまた有難い。
今帰仁村今泊のフクギの林へと帰りましょう。

今帰仁村から古宇利島への入口でもある、
屋我地島の運天原(うんてんばる)集落に、
ビストロ「tutan」は、ある。 店名tutanトゥタンは、所謂トタンのこと。
料理もお酒も設えも接遇にも、
随所にセンスの良さが滲み出る。
小さな島のこんな森の中に、
決して肩肘張らない、
センスの良い飲食店があるなんて。
古宇利島のヴィラ鸛巣KOUNOSUに泊まった際に、
そのレストランとして指定があった店が、
実はここ「tutan」だった。
ヴィラの部屋でのんびり食事したいと、
別の店のテイクアウトを利用したのだけれど、
こんなことなら「tutan」で食事するんだった!
と少し後悔していたりなんかして(^^)。

「tutan」
沖縄県名護市運天原527 [Map]
0980-52-8039
https://www.instagram.com/tutan.okinawa/

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