そんなことはさて置き(笑)。 街路樹の花を見上げつつ、そのままくすのき台の信号を通り抜けます。 所沢陸橋に通じる街道の手前で左手の脇道を覗くとやっぱり、 忽然とちょっとした行列がある。今日は久々に、「涼太郎」を啜っちゃおうという魂胆なのです。
排気ファンを避けて列に並び、程なく。 暖簾の中のひととなります。
覗き込んだ厨房は、湯気の白。デカい鍋にたっぷりのお湯がコンコンと湧いていて、 きっとうどんが上手に踊っているだろう様子が容易に想像できる。 でも、そんな厨房での仕事は大変なのに違いありません。
ご注文は勿論、「肉汁うどん」! 悩ましいのは、”なんエルでイクか”であります。 知ってる人は当然のように知っている”Lエル”とは、うどんの盛りの単位。 簡単に云うと追加のうどん玉1玉分が1L相当。 5玉の3Lが一人前相当とされていて、基準となる。 1玉増しの4Lくらいを「のり」増しでお願いしましょうか。
竹を輪切りした器が、ここ「涼太郎」の肉汁の表情のひとつ。豚バラ肉の脂の輪っかがしっかり浮かんでいるのを確認してニンマリ(笑)。
漆塗り風うどん鉢に収まったうどんは、やや幅広なタイプ。噛めばそのまま粉の旨味風味がズリズリブリと押し寄せる。 やっぱりいいなぁ。
「涼太郎」には、”ダブル”という注文もできる。 ってことでまた、別の昼下がり(笑)。
“ダブル”というのはつまり、肉汁とミニカレー汁のダブルつけ汁ってこと。お盆にみっしりとうどん鉢とふたつのつけ汁の器が盛り込まれてやってきます。
試しにと訊いてみて実現したのが、肉汁への”肉増し”。ワイルドな豚バラがたんまりと濃いぃめの醤油ツユに浮かんでいて、嬉しいのだ(笑)。
そんなバラ肉をたっぷり添えて、ひと頻り粉の風味を啜ったら、 今度はカレー汁の出番となる。 隣でこんなカレー汁を啜られようものなら、その衝動抑え難し。 濃度から十二分にうどんに載っかって、滴るカレー汁。それに負けず寄り添ううどんの地力にも唸る瞬間であります。 「でら打ち」の「ころセット」とはまた違う魅力の、 醤油ツユ&カレーツユの連食仕様だね。
武蔵野うどん「きくや」直営、手打ちうどん「涼太郎」。茹で置きするのも武蔵野うどんの特徴のひとつと捉えているので、 茹で置きになんの文句もないけれど、 ここ「涼太郎」では大概茹で立て〆立ての武蔵野うどんが味わえる。 武蔵野うどんの表情を直球で表してくれている定番の店のひとつてして、 憶えておいて損はないと思います。
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「涼太郎」 所沢市くすのき台3-14-4 04-2993-8877
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