店内は、主要部分に古材を使いっていて、 チープにならずにでも飾らない雰囲気がなかなか好ましい。 タイのアイドルなのでしょうか。 下がり壁にはそんなレコードジャケットやタイの雑貨らしきものが整然と飾られています。
呼びなれないメニューが並ぶ中から最初にお願いしてみたのが、 鶏肉と茄子のグリーンカレー「ゲーンキョーワーン」。意外と小さな器に鶏肉や針生姜、茄子を浮かべたグリーンカレー。 添えたお皿にジャスミンライス。 なんだか、いい香りなのは、カレーとライスと双方から漂って。
それがタイ式に正しいかは別にして、 スープカレーの要領でいただくことにする。 ステンレスの蓮華にジャスミンライスを掬って、 グリーンカレーの小さな器に浸すようにする。 加減良くカレーが沁みたところで、口へと運ぶ。 あああ、美味いなぁ。 ココナツのさらとろんとしたコク風味とナンプラーが、 パクチーなぞの緑色を上手に融合してる。 青唐辛子でヒーヒーした経験もあるけれど、そんな心配の全くない、 マイルドさも魅力のグリーンカレーであります。
晴れたお昼には、「ガイガパオ」。ころころとした鶏の粗挽肉とホーリーバジル。 こちらも辛さの心配なく、バジルとナンプラーの風味漂って。 鶏挽肉の旨味が優しくジャスミンライスを誘う仕立てです。
三席ばかりのカウンターから見上げたら、淑女たちが宴の真っ最中(笑)。タイのリカちゃんなのでありましょか。
そんな手許に「レックナーム」のどんぶりが来た。細めの米麺をセンレックと呼ぶらしく、ナームは”汁あり”的な意味らしい。 なるほどあっさりしたナンプラースープにつみれやパクチーが載っていて、 その下から米麺が顔を出す。 ベトナムの「フォー」のイメージに近いどんぶりだ。 こふいふのをいただくと、普段なんて脂ギトギトで塩分過剰な汁麺を食べているのかと、 少々反省してみたりいたします(笑)。
タイ屋台式・週替わりメニューで見つけた数量限定品は、 「ガイパッキン」タイ式・鶏の生姜焼き。 しょうが焼きに恋してる兄さんは、専ら豚の生姜焼きで、 鶏の生姜焼きに興味がないかしらんなぁんて考えながら(笑)、 出来上がりを待つひと時。タイの家庭ではこれが定番で、それは目玉焼きも大概セットらしい。 生姜風味鶏野菜炒め、ってな仕立ても悪くないね。
お隣のおねえさんの注文を聞いて、よくよく今のメニューを眺めたら、 「トムヤムスープ」が50円で販売中。池袋の某デパートのレストランフロアで刺激的な「トムヤムクン」に打ちのめされてから、 「トムヤムクン」が苦手なままなのだけれど、 このくらいの辛さ酸っぱさなら心地よくいただける。 こんなのはトムヤムスープではないと断ずる方もおられるかもしれませんが(笑)。
12年の11月にオープンしたタイ料理の店「バンコック ポニー食堂」。建物側面の硝子には、馬のイラストなんかも描かれているので、 そんな馬のポニーに肖った店名かと思って訊ねたら、然にあらず。 タイの言葉で、”丁度いい”ってな意味の”ボニー”が、日本では”ポニー”と聞こえることから、「ポニー食堂」としたのだそう。 辛さ酸っぱさの加減を日本人に”丁度いい”感じに仕立ててくれています。
「バンコック ポニー食堂」 中央区新川2-12-17 マルコウ八重洲通りビル1F [Map] 03-6228-3392 http://bkk-pony.com/
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