市場通りの信号に佇んでいると、通りの向こう側に「おそば」の文字を見つけました。
なんだかんだ遅くなっちゃったし、時季突入の牡蠣の蕎麦でも啜って帰ろうと、横断歩道を渡ります。
一年振りかなぁいや二年振りかもと考えながら、
短い暖簾に首を傾ける。
ちょいと瓶麦酒なんかを置いたテーブルが幾つか、
そこそこに賑やかです。
「巻繊(けんちん)そば」って、そう書くんだーと感心しつつ、
そのお隣の品書きから選ぶは勿論「牡蠣そば」。iPadのリーフレットなんかを捲りながら出来上がりを待ちます。
注:09年12月価格、11年は1,100円也。
おばちゃんのが届けてくれた「牡蠣そば」のどんぶりには、今年の出来をそのまま示すような、やや小振りの牡蠣の身。
その牡蠣の身と蕎麦を一緒に箸にして、
ふーふーしては、ずずずと啜る。特別なことはなくても、なんだか沁みる汁と蕎麦。
あれ?でも以前から茶そばだったっけ?
その晩の「牡蠣そば」は茶そばではない。いつから路線変更したのでしょうね。
それとも一定期間だけのことなのかな。
そんなことを考えながら啜り終えたどんぶりを引き上げるおばちゃんの背中越しに、
「茶そばの日」の貼紙がみつかりました。
どうやら毎週金曜日が茶そばの日のようです。
築地本願寺前信号角におそば「更生庵(こうせいあん)」。亡くなったオヤジさんが田舎から出てきた時に、
自らを鼓舞するような意図で”更生の庵”をと名付けたものだそう。
田舎でのオヤジさんが不良だったとかワルだったとか、そんな話は訊いていません(笑)。
「更生庵」
中央区築地3-11-8 [Map] 03-3543-3491
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