
嘗て7丁目にあった「じゃんがら」の銀座店。
秋葉原の本店、そのあとできた原宿店と並んで、ちょくちょくお世話になっていた。
表側から入ってコの字のカウンターの奥に陣取り、満席の店内を離れるときは、店裏手のビル通用口側から店を出る、というパターンが多かったっけ。
そんな銀座店が一時閉店すると知ったのは、たしか07年の桜咲く頃でありました。
ビル取り壊しによる移転のための休業と聞いて、
なるほど随分草臥れたビルだったものなぁと納得したことを想い出す。
遠からず近所に開店してくれるのだろうと、
駐車場になった取り壊し後の敷地を眺めたりしたものでした。
ところが、物件探しが難航しているのか、なかなか開店の吉報が聞けず終いのまま月日が流れて3年あまり。
ロレンスさんの記事で、10年七夕の再開店を知りました。
ところは、三原通りの木挽橋信号近く。
そういえば、何度か寄ってた神田のお店に閉店の貼り紙があったのは、スタッフが銀座店へ移行するという事情もあってのことかなと思いながら、久々の暖簾を潜ります。
いつもの定番、「じゃんがらみそ全部入り」あたりかなぁとレジに正対するも、今まであまり触手の動かなかったメニューに目を奪われました。
あのこってり「ぼんしゃん」の辛い版「からぼん」。
久々なのだけど、そんなのもいいかもと威勢のいい兄さんにそう告げます。

浅め小振りの「ぼんしゃん」どんぶりに、表面張力を活かしたかのようになみなみとしたスープは赤々として、みるからにトロミを想わせます。

溢さないように気をつけながら麺を引き揚げると、たっぷりとその細麺に纏う赤いスープ。
とぷとぷっと口元を滑らせながら味わう深い旨みと柔らかくもパンチのある辛み。
いいね、うん。
日を改めて、もうひとつの辛いじゃんがらをいただきに参上しました。
それは「レッドじゃんがら」。
場合によってはこっちの方が辛かったりするのかしらん、
などと心配(笑)しながら、レジに向かいます。
如何にも赤かった「からぼん」と違って、
そういえば赤味が注している、という感じのどんぶり湖面。

マイルド「じゃんがら」にトマトベースの辛味アンを投入するという仕立てらしい。
「太陽のトマト麺」は辛いのだったけかなぁと考えつつ、蓮華のスープを啜ります。
へー、そんなに辛くない。

辛味が加減よく味わいの輪郭をつくりながら、
トマトの酸味の方が活躍してくれる感じ。
調子に乗って細麺を啜って気がつくと、スープの色が赤くなっていている。
いや、結構~辛い(笑)。
でも、女性受けのいいメニューなのかもね。
そして、やっぱり定番も外せない、と「じゃんがらみそ角玉」。

安定と信頼の味わいに、足繁く通っていた頃のわくわく感を想い出して、懐かしさに遠くを見渡す気分になる。
ずっとそこにあって欲しいものです。
3年強のインターバルを経た後の、復活嬉しい「九州じゃんがら」銀座店。
(11年01月の外観)
従前からの独特な筆致のイラストがここでも明るく朗らかに迎えてくれる。
お帰りなさい。
浮かぶ雲には、「じゃんがら」を生んだ「ブルカン塾」の表記もあるね。
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九州とんこつ「じゃんがら」銀座店で かくたまみそ揺るぎなきNO,1(02年10月)
「九州じゃんがら」銀座店
中央区銀座6-12-17 銀座片桐ビル1F
[Map] 03-3572-3025
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