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台湾料理「麗郷」富ヶ谷で紹興酒一合徳利菜脯蛋肉員口水鶏梅子肉木耳肉ライブの前に

渋谷区神南二丁目にある施設と云えば、第一・第二の国立代々木競技場体育館に代々木公園の競技用グラウンド。
サッカーやラグビーを行うグラウンドの脇には小さな野外ステージがあったりする。
その南側の広大な敷地には、天下の国営放送、いや公共放送たる日本放送協会、つまりはNHKの放送センターがある。
そしてその一角に鎮座しているのが、
J-POPの殿堂のひとつたるNHKホールだ。

これまでに何度、
ここで催されたライブを見聴きしたことだろう。
今はなき中野サンプラザと並んで、
お気に入りのホールとしている、
達郎師匠のライブがもっとも多いものの、
例えば、久保田利伸とか玉置浩二、
最近では勿論、大橋トリオの公演へも出掛ける。

以前は、達郎師匠のライブの後に、
ワイン酒場「アヒルストア」へ急ぎ足で向かう、
なんてこともあったけれど、
「アヒルストア」は大概満席だというイメージゆえ、
はてさてどこへ繰り出そうかと思案する。

嘗てのデザイナーズレストランを彷彿とさせる、
コルネット通りの「The SG Club」へと手もあるも、
公園通り方向にはしっくりくる店が見当たらず、
視線はやっぱり「アヒルストア」もある、
奥渋谷あたり~富ヶ谷一丁目通りへ向かっていく。
そこでハタと膝を打ったのが、
安部恭弘のプレプレでのライブの度に寄っていた、
道玄坂小路の「麗郷」のこと。
その姉妹店が富ヶ谷にもあるのだ。

玉置浩二のSYMPHONIC CONCERT、
“ODE TO JOY”がはねた後には、
NHKホール前のプロムナードを離れて、
渋谷区役所前から右へと坂を下り、
井の頭通りをさらに右折して交番方向へ。
どデカいNHK放送センターがあるお陰で、
大きく迂回しなければらない格好になる訳で、
いつも、NHKを突っ切らせてくれないかなぁと思う。
ずっと以前は確か、
NHKの裏手、北側の公園との境を通れたような、
そんな気がしているのだけれど、気のせいだろうか。

そんなことを話乍ら、
井の頭通りからGSのところを斜めに入る。
富ヶ谷一丁目通りに交わるところで振り向けば、
そこが「麗郷」富ヶ谷の所在地だ。 道玄坂小路の「麗郷」よろしく、
Y字路の真ん中にあるというロケーション。
そして一階のファサードを煉瓦貼りにするという、
可能な限りの踏襲が窺えて面白い。
入口脇の正方形の行燈サインも、
赤地に白抜きのほぼ同じデザインだね。

ちょこっと麦酒でもと選んだのは、
「青島啤酒」のプレミアム。 青島啤酒にプレミアムなんてあったのだね。
スタンダードなものと比べて成る程、
多少コクがあるような、
そうでもないような(^^)。

お品書きの「素菜類」から「紅焼茄子」。 ナスの煮込みとの補記の通り、
豚肉そぼろの麻婆茄子といったところか。
茄子って油とやっぱり相性がいいのだなぁ、
そして、ちょい辛味との相性もいいのだなぁ、
って、そんなことを云い乍らペロッと平らげる。

すぐに空になった啤酒に代わっては、
道玄坂小路の「麗郷」で学んだ通りに、
「紹興酒」の一合徳利をアイスペールと一緒に。 硝子の徳利がちょっといいデザインで、
これで量の加減が自由自在。
およそ初めての時には、ボトルで註文しちゃって、
お持ち帰りすることになっちまったのだ(^^)。

「魚介類」の項からは「塩水白蝦」。 バナメイエビあたりなのだろうか、
大き過ぎず小さ過ぎずのサイズ感の海老のボイル。
殻をひん剥き、
酸味に辛味少々のタレにちょんとつけて。
軽い塩っ気が海老の甘さを呼んで、いい。
ただ、両手がデロデロになるのが、
難点といえば難点だ(^^)。

お次はふたたび「素菜類」から「菜脯蛋」。 そうそれは、蒲田の「喜来楽」を想い出す、
台湾の家庭料理、干し大根の卵焼き。
干し大根独特の歯触りと焼いた玉子の芳ばしさが、
素朴に愉しめるのであります。

最後にはやっぱり、
お馴染みの「肉員バーワン」を。 やっぱりクラゲを連想させるフォルム。
何度食べても少し不思議な食べ物だ。
ジブリの「千と千尋の神隠し」で、
千尋の父さんがかっ喰らうのがこれなのか、
いやいやそうではない別のものなのか。
いや、それはもう謎のままでいい(^^)。

ご馳走さまをしての帰り道は、
最寄り駅の代々木公園駅が、
徒歩5分程の近さでスムーズなんだ。

と、そんな風にライブがはねた後に寄るのも、
勿論悪くないのだけれど、近頃では、
ライブの前に腹拵えしようと考えるようになった。
夜遅くに呑み歩くのが次第に苦手になってくるのは、
早めに動ける時間ができたからなのか、
それともやっぱり歳の所為なのか(^^)。
いずれにしても今度は、
安部恭弘のプレプレでのライブの前に、
道玄坂小路の「麗郷」に寄るのと同様に、
開店時間の17時に「麗郷」富ヶ谷にお邪魔しようと、
代々木公園駅を降り立ったのは、
達郎師匠のライブ当日のことでありました。

前回は宵闇の中で眺めたので、
それなりの雰囲気もあったけれど、
改めて眺める夕暮れ前の隅切り部は、
まるで船の舳先のよう。 立派なネオンサインが浮かんで印象的な、
道玄坂小路のファサードと比べてはいけません(^^)。

麦酒をすっ飛ばして、
「紹興酒」の一合徳利からスタート。 道玄坂小路「麗郷」の硝子徳利はもっと、
フラスコを細くしたよなフォルムだったような、
そんなことをふと思い出す。

開場時間、開演時間を睨みつつだよねと、
そう話しつつ、お品書きと睨めっこ。
まず届いたのは、”おすすめ”にあった「空心菜」。 利かせた大蒜の風味で、シャクっとした、
青菜の魅力を一気に喰わせるヤツだ。

お次に届いたのは、「口水鶏」。 口水鶏とは、所謂”よだれ鶏”のこと。
パッと見はそのまま、よだれ鶏そのものだけれど、
実はその下に素揚げした茄子が仕込まれている、
ってのが、ここでのちょっとしたサプライズなのだ。

さらにさらに”おすすめ”から「醤爆肉片」。 “醤爆”って、醤(ジャン)が炸裂しているのかと、
そんな小さな心配はどこ吹く風(^^)。
豚肉の黒味噌炒め物は、
甜麺醤らしき甘めの味噌の風味を溶き込んだあんが、
優しく炒めた豚や青菜を包んでいて、
どこかホッとさせるお皿でありました。

そろそろお時間なので、
軽くお腹を満たしてしまおうかと、
お願いしたのが「肉粽」。 「肉粽」との表記あれば、
それはそのまま、肉ちまき、だ。
大振りな角煮や落花生を包んだ粽は、
五香粉らしき風味を穏やかに含んだ、
お味シミシミのイケるヤツ。

その粽のお供にと頼んだのが「菜頭粿湯」。 お品書きには、大根モチスープ、と補記がある。
筍や青菜、小海老、木耳などと一緒に浮かぶ大根餅。
焼いたり揚げたりの大根餅ではなくて、
大根を含む生地をすいとんのようにして、
スープに煮た様子だね。
これはこれで、粽ともいいコンビになる。

またまたしばらく後のこと。
今度は、我らが大橋トリオが、
新譜「A BAND」を引っ提げて催した、
ツアーの最終公演の前に寄り道を。

開店時間に乗り込んで、
厨房に向き合うカウンターの隅へ。 カウンターの真ん中から右側は、
油で曇りまくった硝子戸があるので、
こうして厨房の様子を眺めることが出来ない。
そして、頭上に腸詰がぶら下がっているのは、
道玄坂小路の「麗郷」と同じ光景だね。

付け台には、高台のあるステンレス製の、
八角皿が重ね置かれている。 世にステンレスの食器や箸を嫌う向きもある。
スプーンがステンレスのカレー皿に当たる音が、
心地いいかといえばそんなことはないけれど、
丈夫で清潔にするに適しているような気もする。

この日来てみたら、
註文がQRコードからになっていた。
QRコードからメニューページに入ってみれば、
写真が載っていたりして、
こっちの方が料理の様子が判っていいかも。

例によって、紹興酒の一合徳利をいただく。 氷にも料金がかかるようになっていて、
そうなったかーとほんの少し驚いたけれど、
そもそも安いのだからそれも順当なところ。
それにしても吞み易い紹興酒だ。

どうも毎度々々、
お品書きの”おすすめ”から選んでしまうという、
そんな傾向、挙動がある所為か、
今回も「醤爆肉片」とか、
茄子を潜ませた「口水鶏」とかを註文していて、
お皿が届き、食べようとしたところで、
あれ?これ以前も食べなかったっけと、
顔を見合わせることになったりなんかして(^^)。

そんな中、お初にお目に掛かりますは、
これまた”おすすめ”から選んだ、
「梅子肉(豚肉甘酢唐辛子揚げ)」。 なんとなくカラッとした料理のような、
そんな気もしているところに、
届いたのが甘酢あんのとろんとかかったお皿。
唐辛子と謳っているものの特段辛過ぎず、
その代わりに梅の風味があるのが面白い。

厨房を眺めながら思うのは、
中華料理店の厨房でいつも羨ましいというか、
いいなぁと思うことのひとつ、
ザーレンを使った油通しの出来ること。
一般家庭じゃぁ、あんな風に豪快に、
沢山の油使って油通しするなんて、
後始末も含めて、出来ないものなぁ。

そんな油通しもちょっと経たか否か、
素菜類の項から選んだ「木耳肉」が届く。 卵とキクラゲの炒めの見映えは、
玉子の黄色と木耳の黒とのコントラストにある。
炒めの底にある汁にも、
旨味がたんまり滲んでいて、
いじましくも、
スプーンで掬って舐めたりなんかして(^^)。

偶には、温かい麺類もと「鶏絲湯麺」。 鶏そばと云えばなんとはなしに、
ストレートな細麺のイメージなのだけれど、
ここの鶏そばの麺は、
かなり太目でやや縮れているのが面白い。
仄かに生姜が香る白湯スープの、
濃過ぎない濃度のコク味とのバラスもいい。

ふーーー。
小腹満たしてライブに臨もうとしてたのに、
満腹になっちまった、いかんいかん(^^)。

代々木公園駅最寄り。
井の頭通りを渡った富ヶ谷一丁目通りが、
Y字に分かれるところに、
台湾料理「麗郷」富ヶ谷は、ある。 ありがちな話ではあるものの、
道玄坂小路の「麗郷」にいながら、
仲違いした兄弟が開いた店だというのは本当か。
全体に決して塩辛くなく、そして、
妙に辛くしたものもないのが、いい。
それが、台湾料理を好む大きな理由のひとつ。
いよいよご当地にして未踏の地、
台湾へ渡る算段をしなければと、
ガイドブックを漁り始めたところです(^^)。

「麗郷」富ヶ谷
東京都渋谷区富ヶ谷1-14-18 ハウス池田1F [Map]
03-3485-3052
https://www.reikyo.jp/

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