古美術店街とも呼ばれる老松通りの一角に、”関西風炭火焼”を掲げた鰻屋さんがありました。昼食サービスのメニューには、2,700円の「蒲焼定食」、そして上中並の「鰻丼」とある。
大きさで区分しているという上中並から、「鰻丼」の中をいただきましょう。
あいよってな調子で、
通りに面した焼台に串に刺したうなぎが焼かれ始める。
ピンクがかった赤い火はもちろん備長の炭だ。
肝吸いに続いて届くのは、
径が広く浅めの塗りのどんぶりというか椀というか。
その蓋をすっと返すと、ほー。
艶やかというよりは、
どこか野趣ある表情の蒲焼きのお目見えです。
たまり醤油なのかタレが甘い方向に濃くって、折角の蒸さないうなぎの香ばしさを、
ちょっと相殺しちゃってる感じもする。
痩せたうなぎを使っているわけではなくって、
きっとこの路線が本来なのかもしれないけど、
うなぎの身そのものにもフシダラな魅惑が欲しいなぁ、
なんて思ってしまった。
銀座「ひょうたん屋」のうなぎに感激して以来、
蒸さないうなぎにも指向が向いているのだけれど、
そうは云ってもいろいろあるっつーことなのね。
かえって、関西風の鰻ももっと探求したいなぁと、
そう思わせてくれた「遠州」さんでありました。
「遠州」
大阪府大阪市北区西天満4-12-19
06-6364-6981
column/01156


はじめまして
突然ですが、鰻屋:遠州は、2007/12/20を持って閉店となります。
遠州の事をブログに書いて下さり、有難うございました。
何とか続けて欲しかったんですけどね・・・
私の力では、何ともなりません。
鰻の骨も美味しいんですよ!
もぅ、食べれないけど。。。
Re;遠州の娘さま
はじめまして!コメントありがとうございます。
そうですか。閉めてしまうのですね。
通りから目にした佇まいにも惹かれてお邪魔しましたが、再びお邪魔できないとなると、残念です。
今度は「蒲焼定食」かなぁなんてぼんやり思っていたのですけど…。
関西在住ではないのですが、過去に近くへ出張のおりになんどか伺ったことがあります。
今日ひさしぶりに西天満のあたりに行く機会があり、記憶をたどってたしかこの辺りと思ってお店を探してみたのですが見つけらず、土曜はお休みだったのかなと思っていました。
残念ですが、お疲れさまでした。
うなぎ、美味しかったです。ありがとうございました。
Re:匿名さん
秘かにずっと記憶に留めているヒトがまだまだいるのじゃないなぁとそう思わせるコメント、ありがとうございます。
お店の方も娘さんも、きっと寂しくも嬉しく思うことだと思います。
えんしゅうさん、閉店されてたんやね。残念!その昔、無茶苦茶な先輩に連れられて、45分の昼休みに、電話事前注文、行きタクシー15分、着店即食べ15分、帰りタクシー15分。お店もウナギも先輩方も粋な昭和でした。
Re:hiroさま
20年近くの古い記事へのコメント、ありがとうございます。
写真が飛んでいてすいません、直しておきました。
近頃特に昭和なお店がどんどんなくなって、寂しいですねぇ。