中国料理「ロンフウフォン」で 仕立て柔らかなお皿たち黒酢スブタ

longfufong.jpgずっとずっと気になっていた白金の「ロンフウフォン」。 予約のとれない中華料理店の代名詞ともなっていたお店にやっとこ、お邪魔する機会を得られました。 月島仮面さん&くにさん、ありがとう。 広尾からトコトコ歩いて恵比寿三丁目から辿る、 白金北里通り。 以前訪れたことのある姉妹店の「ロウホウトイ」を右手に、「きえんきえら」を左手にしながらさらにその先へ。 目印のHITACHIの看板が見えてきました。 見上げるスポットに照らされた庇のテントに「LONG-FU-FONG」の文字が窺えますが、ぱっと見は町の電気店の建物。そんな何気ない電気店の2階に予約殺到のお店あるってところも、隠れ処的知る人ぞ知る感があっていいのでしょうね。
ビールで喉を潤して、前菜「ピータン豆腐」。longfufong01.jpgコクある豆腐にかけられた蟹味噌の似たピータンの風味。ヒメダケの柔らかい青みと食感が軽やかな印象にしています。 早速紹興酒に切り替えて(笑)、「ハグラウリと小メロンの雪菜炒め」。薄く刻んだ野沢菜にも似たちぢみ菜の雪菜(セッツァイ)での瓜の炒めものだ。 longfufong02.jpglongfufong03.jpg ニンニクと聞けばしっかり香るニンニクの芽あたりを連想するけれど、金針菜にも通じるたおやかな山菜といった風情の行者ニンニクは「行者ニンニクとハルサメの軽い煮込み」。ちゃっと煮た何気なさの妙に感心です。 続く「リーキとヨモギのそば 翡翠仕立て」のリーキとはつまりはポロネギ。蓬を薄力粉で繋いだそばと炒め合わせているようで、うん、面白い。 ヤバイかも~と笑いながらさらに紹興酒をちゅるちゅるとしながら、「マコモとアマドコロの辛み炒め」。longfufong04.jpg初めて訊くアマドコロもユリ科の山菜らしく、コリコリとしたマコモダケ独特の食感とすっと寄り添って、厭味のない辛味にもよく馴染んでいます。 異形を埋め込んだ切り口の表情が興味深い、「ズッキーニとレンコン ゴマ衣揚げ」。 黒胡麻を含んだベーキングパウダーと薄力粉の生地を素揚げした、云わば変わり中華パンといったところかな。シャクっとしたレンコンやズッキーニの食感が愉しめます。 longfufong05.jpglongfufong07.jpg 気がつけば赤ワインもあたりを席巻していて、結果、紹興酒と赤ワインをちゃんぽんするという事態になる(笑)。 これはイカンと、ハマドウフとタラの芽の炒め物longfufong06.jpgをいただくあたりで、広東省の烏龍茶で身を清め(?)、「ロンフウフォン」のスペシャリテと思う「黒酢のスブタ」を迎えます。longfufong08.jpgいや~、これはいい(親指上向)! またり~としながらすっきりしたコクと柔らかい酸味のあんの中から、香ばしく揚げた豚肉のエキスがググっと迸る。 全体を通じて小ポーションなのだけど、これは「オカワリ!」と叫びたいもの。 前半戦をしっかりめの白ワインできて、ここで赤をもらう、てな流れもありだなぁと腕を組む。 longfufong12.jpgそして裏メニューがやってきた。 ご同席のカリ~番長のリクエストは、つまりは中華料理屋のカレーだ。 早速喰らいつくカリ~番長(リクエストの主は普通のお皿)。longfufong09.jpgそれを追うように茶碗のそれを口に運べば、葱の甘さが心地いい。 たとえ賄い料理であっても、なにかが妙に突出しないあたりがここまでのお皿たちのトーンとも一致しています。 longfufong10.jpg 杏仁の香りの濃いぃ杏仁豆腐と消化を促すという緑茶をいただいて、 ふっと和む。 食材の相性、食感の組み合わせにセンスを感じさせる。 柔らかな塩加減を初めとして、香辛料や油の強さを丁寧に見定めている気のする今夜のお皿たち。化調中華との違いが際立ってしまうのね。 初めて聞く名前の山の幸に触れられるのも嬉し楽し。 「龍虎鳳」と書いて”LONG-FU-FONG”。 水を司る正義と吉祥の象徴「龍」、最強の動物とされる「虎」、想像上の瑞鳥「鳳」と中国の伝説のいいとこどりを連ねた店名とも読める。 供される品々は大陸的ダイナミックな中華とは一線を画すものだけれど、店名”龍虎鳳”そのものにはどんな意味が籠められているのだろうね。longfufong11.jpgうん、やっぱり電気屋さんの2階だ(笑)。
今宵のご同席多謝は、 月島仮面さん、「くにろく 東京食べある記」のくにさん、「築地市場を食べつくせ!」の築地王さん、「東京カリ~番長」の水野さん、「飯尾醸造 酢を造るといふ仕事」の飯尾さん、山口先生、「らーめんダイニング【ど・みそ】」の斎藤さん&奥様、pochiさん、Mikasaさん、日本コナモン協会・「誰じゃ?その駄洒落」のどるふぃんさん&奥様、 「ラ部生活」の青木さん、 の皆さんでした~。
口関連記事:   中国料理「ロウホウトイ」 で紅い叉焼塩魚のチャーハン古咾肉(05年07月)   和風Bar&Dining「きえんきえら」 でCAOLILA一軒家で和む(03年04月)
「ロンフウフォン」 港区白金5-12-17 2F 03-3449-5969
column/02585

「中国料理「ロンフウフォン」で 仕立て柔らかなお皿たち黒酢スブタ」への4件のフィードバック

  1. 文字リンク&TBありがとうございます!
    ほんとに美味しそうな文章ですね〜!
    なるほどなるほどと感心しながら読ませていただきました。
    で、それを踏まえてもう一度食べたくなっちゃいましたよ!

  2. Re;青木 健さま
    コメントありがとうございます~。和食処で旬の食材を巡ってるのにどこか似ていましたね。季節が変わればまた愉しそー。また、よろしくお願いします(別のお店かな、笑)。

  3. 気に入ってもらえて、安心しました。
    また、くにさんに貸し切ってもらいましょう~

  4. Re;月島仮面さま
    おつかれさまでした~。
    そうですね。旬の和食を愉しむように、季節ごとに行くのがいいのじゃないかと思っちゃいましたもの♪

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