首都高を背にして雑居ビルが並ぶ八丁堀の外れに、
テイクアウトのテーブルを構えるお店がありました。
その脇にそっと置かれたA看板に「ランチメニュー」発見。
昼間っから呑兵衛ごころに訴える「もつ」の文字(笑)に惹かれるように、数段の階段を降りました。
手動で開ける自動ドアに戸惑いつつ、白いメラミンのカウンターへ。
10席に満たない小さな砦です。
早速、「もつぶっかけ丼」をと声を掛けます。
「本日のお品書」と題した壁の黒板
には、「やきとり」に始まり、「おでん」「手羽先揚」「名物豚ステーキ」「ゴボウ梅肉和え」といった夜メニューが独特のタッチで記されていて、そこに「煮込」とある。
あれなのかも~と思ったところに浅めのお皿にこんもりと盛られた「もつぶっかけ丼」がやってきました。
見るからにどろっとコッテリ。
そのどろコッテリに埋もれた茹で玉子に気づくのが遅れたほど(笑)。
なんて形容すればいいだろ。味噌に小麦粉と脂身を溶いたみたいにネットリと重い。
う~ん、ご飯の友としても、お酒の友としても、ちょっとイヤかも。
と思いながら、残すのは不本意なのでと綺麗に食べてしまう自分が切ない(ちょび泣き)。
後日いただいた「豚西京焼」も、西京味噌の風味が強烈に纏った豚肉ソテー。
ご飯をぐいぐい食べさせる味ではある。
なるほどどちらも、お酒のアテ的味付けなんだね。
話せば独特のキャラを発揮してくれそうに窺える兄さんは、ショップカードに「代表」とあるその人か。
濃い目の焼酎ガバガバ呑むのが似合いそうなカウンター、小料理ダイニング「南家」。
八丁堀にもまだまだ知らないお店があるのだなぁ。
「南家(なんや)」 中央区八丁堀2-1-7白鳳ビル1F 03-3555-2660
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