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南國耐風瓦家「今帰仁そば」でソーキそばにじゅーしー黒糖プリン今帰仁城跡散策と

石垣島~西表島~沖縄本島への旅の六日目の午後のこと。
色々な意味で話題の大型テーマパーク「ジャングリア沖縄」の最大注目のアトラクション「ダイナソーサファリ」があっさりとあっという間に終わってしまい、前後して降り出してきた雨が土砂降りに変わり、雷鳴が轟く状況に、這々の体で逃げ出した。
今帰仁村の宿の風呂で、
びしょ濡れで冷えた身体を温めて、
渇いた服に着替え気を取り直して向かった、
屋我地島のビストロ「tutan」は、
随所にセンスが滲む素敵なレストランだった。

その今帰仁村の宿がここ、
今泊集落のフクギ屋敷林の一角にある、
「ちむぐくるの宿」。 水回りなどに最低限の手を入れた、
築70年の琉球古民家一棟貸しの宿だ。

敷地入口に所謂「ヒンプン」はないものの、
如何にも沖縄の民家然とした佇まいが、いい。 庭先に面した縁側が本来の出入口である造りで、
それでは内地の人間が戸惑うと判断したのか、
キッチンの脇に勝手口のような入口を造って、
南京錠の掛る、急拵えの玄関になっていた。

前日と打って変わった晴天の朝、
近くの海辺、シルバマを散策してから、
古民家の戸仕舞いをして車を出して、
これまたフクギ並木の名勝として知られる、
備瀬の並木道をぐるっとひと廻り歩く。

備瀬崎でのシュノーケリングはまた今度と、
備瀬を後にして向かったのは、
ご存じ、今帰仁城跡だ。 以前一度訪れたことがあるものの、
その日は兎に角めっちゃ暑くて、
記憶も曖昧なので改めてと、
ボランティアガイドをお願いしました。

今帰仁城跡は、
2000年の登録の世界文化遺産、
「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の、
構成遺産のひとつ、と説明を受ける。 首里城跡、座喜味城跡、勝連城跡、中城城跡、
そして今帰仁城跡の五つのグスク=城と、
斎場御嶽、玉陵、園比屋武御嶽石門、識名園の、
四つの関連遺産で構成されるものなんだ。

なんと志木市のご出身なのですか、等と、
ガイドさんの身の上話も聞き乍ら、
今帰仁城の本門にあたる平郎門へアプローチ。 その先の石畳の両側は、
季節が合えば華やかであったであろう、
寒緋桜の並木になっていました。

鎌倉時代から室町時代へと変化する14世紀。
琉球王国成立以前には、沖縄本島は、
北部地域を北山、中部を中山、南部を南山が、
それぞれ支配した「三山鼎立の時代」であり、
その北山の国王・北山王の居城が、
今帰仁城であったという。

本丸にあたる主郭の城壁から見下ろすと、
うねるように造られた城壁の向こうに、
エメラルドグリーンの海が見えた。 その先に横たわる島はどうやら、
伊是名島と伊平屋島らしいのだけれど、
妙に近く大きく見えた。
東側の城壁の外側は、
深く深く切れ込んだ谷になっていて、
谷の底を志慶真川が流れている。
このあたりの険しい地形は、
やはり城なのだなぁと思わせます。

ボランティアガイドさんに、
感謝の意をお伝えして、
昨夜も走った国道505号線を往く。 少し脇道に入ったところにあったのは、
村の名をそのまま冠した、
「今帰仁そば」だ。

入口はと窺うようにするとどうやら、
建物の左手に回り込んだ処がそのようで、
そこに用意されていたテーブルのひとつに腰掛けた。 建物の中に入ったような、
そんな気にもなったけれど、
そこはまだ半分外のようで、
頭上には、葦簀が日除けに張られていた。

築70年の古民家、とされているものの、
全体に改修を施したのか、
小ざっぱりとして、
ほとんど古さは感じない。 胡坐が得意だったら座敷に上がり込んで、
座卓のひととなっていたのになぁ(^^)。

「今帰仁そば」の「そば」は4種類。
「とろとろなんこつソーキそば」に、
「炙り塩味三枚肉そば」「ミックスそば」、
そして数量限定の「ゆし豆腐そば」。

これまた数量限定で、
県産の太もずくをたっぷり練り込んだ、
「もずく麺」への変更も可能らしい。
それも気になるなぁと思いつつ、
「ミックスそば」をセットでお願いしました。

「今帰仁そばセット」は、
選んだそばにじゅーしーと、
黒糖プリンを添えたもの。 どこか凛とした佇まいのお盆の並びから、
いい匂いが立ち昇ってきます。

あぐー豚と鰹をベースにじっくり煮込んだという、
スープは如何にもあっさりめのご様子。 ところが木の匙で掬い啜ったスープは、
じっくりと味わうのが似合う深みのあるもの。
うん、いいねいいね。
そこへとろとろに煮込まれた軟骨ソーキと、
その少し濃い目の味が滲み出ていい塩梅だ。

麺はというと、
平打ちに手揉み風の縮れがあって、
噛み応えとツルツルとが両立しつつ、
粉の風味が伝わる小粋なもの。 炙って芳ばしくさせた塩味の三枚肉を齧り、
麺を啜っては、スープを追い駆ければ、
これまた、うんうんと頷く美味しさだ。

セットのじゅーしーがまた小粋。 濁りなき豚の脂が、
いい具合に米粒をコーティングしているような、
そんな気がする。
その米粒たちを口に含んでは少し咀嚼して、
そこへそばのスープを流し込めば、
ほーら、至福の時が訪れるのです(^^)。

そして最後段に控えるは、黒糖プリン。 玉子の優しい甘味風味と、
黒糖のこっくりとした甘味。
そこへカラメルのほの苦みが交叉して、
デパ地下でも売って欲しい出来栄えだ。

縁側の隅に張られたタペストリーの右肩には、
古代文字風の書体で”南國耐風瓦家”とある。 南国耐風瓦とは、昭和初期に、
台湾から名護へ持ち込まれたセメント製の瓦で、
沖縄に流通し使われるようになるセメント瓦や、
戦後の「復興瓦」のルーツとなった建築資材だという。
振り返れば成る程、「今帰仁そば」の屋根も、
「ちむぐくるの宿」の屋根も灰色の瓦なのだ。
首里城とか竹富島の家々とかの印象からか、
沖縄の屋根瓦と云えば、
弁柄色の赤瓦だとばかり思いこんでいたけれど、
灰色のセメント瓦も普及していたのだね。

今帰仁村を東西に抜ける、
国道505号線から少し脇道に逸れた諸志集落に、
南國耐風瓦家「今帰仁そば」は、ある。 今帰仁城のお膝元の今帰仁村の名をそのまま、
店名に冠した「今帰仁そば」。
首里赤田町の「首里そば」に識名の「てんtoてん」と、
沖縄本土で印象に残る沖縄そばの店にもうひとつ、
「今帰仁そば」も加わることとなりました。
ジューシーと黒糖プリンが添えられる、
今帰仁そばセットがおススメ。
今帰仁城跡のガイド付き見学とセットなら、
なお良いと思います(^^)。

「今帰仁そば」
沖縄県国頭郡今帰仁村諸志181 [Map]
0980-56-5782
https://www.nakijinsoba.jp/

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