デアゴスティーニが、 「サンダーバード」をはじめとしたジェリー・アンダーソンのSF特撮番組を 例の定期購読の罠に嵌めちまう商法のアイテムのひとつに据えたと知って以来、 沢山届いたDVDたち。 やっぱり他の3作はさて置いて、 「サンダーバード」へのノスタルジックな思い入ればかりが募ります。
雑誌「Pen」でも「サンダーバード」の特集が組まれて暫く、 デアゴスティーニから荷物が届きました。ジェリー・アンダーソンのDVDシリーズが完結したことを知らせるとともに、 読了者にだけ提供するものらしいニクいサービス品、 サンダーバード2号の模型でありました。 ちゃんと格納タンクの扉が開いて、ジェットモグラが顔を出せるあたりがシズルです(笑)。
俄然「サンダーバード」への注目度が高まった夏のある日。 「サンダーバード博」なる展示会が催されていると知る。 いそいそ出掛けたお台場、日本科学未来館はなかなかの賑わいをみせていました。レディ・ペネロープと並ぶアランのマリオネットは端正な顔立ち。 スライドしたプールの下から覗く1号の赤い先端部。 格納庫から進み出て、いままさに発射せんとして煙を立てる2号の機影。 パーカーが駆るピンクのロールスロイスが、FAB1だ。 最終コーナーに展示されたスポンサーのPRパネル群に少々鼻白みつつも、 色々と見せる工夫のある展示会であったと振り返ります。
その足で向かったのは、駿河台下にあるという「サンダーバードカフェ」、 ではなくて日本橋小網町の裏通り。 店先に、”全速力で発進中”と示すラーメン店「雷鳥サンダーバード」だ。
店内に「サンダーバード」関連のアイテムがある訳ではないものの、 券売機が示すあっさり系ラーメンの名前は、「1号ラーメン」。奥久慈しゃもからひいたというスープで中華そば風に仕立てたどんぶり。
滋味溢れるスープというよりは、 混じりなきよう軍鶏からの出汁を丁寧に採った様子のスープに浸るは、 まん円い断面のやや縮れ太麺。入口脇の製麺機でせっせと作る自家製麺なのでしょう。 細麺も似合いそうな、そんなスープではあるけれど、これはこれで悪くない。
平日のランチ時に出掛ければ、空席待ちの行列が少々。女性陣にも贔屓筋があるようです。
動物系を大量に動員したという「2号ラーメン」は、軍鶏出汁風味の濃厚スープ。乳化した脂に塗れつつ、 身体全体が鶏の匂いに包まれるような瞬間もございます。
3号はというと、それは「3号油そば」。「2号」と同系のトリ脂を含んだであろう特製油が絡まる自家製太麺。 解した温玉のみならず、もう少々味わいの輪郭をくっきりとジャンクにいただきたい欲求も覚えます。
謂わば、「2号」のつけ麺バージョンが、「4号つけ麺」。より濃厚に強い味付けになりがちなのが、世のつけ汁の傾向である中で、 意外とどこか味わいの焦点が定まり切れないのは、 軍鶏スープの仕立ての難しさにも一因があるのかもしれません。
メニューに冠した「1号」「2号」「3号」「4号」。 イギリス発の特撮人形劇番組「サンダーバード」を彷彿とさせる、 ラーメン店「雷鳥サンダーバード」。お店の内外に番組「サンダーバード」のキャラクターたちが一切みられないのは、 著作権への十分な配慮の賜物でありましょか。
「サンダーバード」 中央区日本橋小網町4-4 カネカビル1F [Map] 03-6661-7341
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