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グリル&洋食「アガペ」でAランチにポークチャップ高松は瓦町駅東口蔦の絡まる洋食店

3路線が乗り入れる琴電のターミナル駅、瓦町駅最寄りのフェリー通り近くのホテルに投宿し、番町交叉点近くの横丁にある居酒屋「酒甫手」で、地の酒と肴を愉しんだ。
日中足を運んだ小豆島はあんなに鮮やかな蒼空だったのに、夕方あたりからの雨模様。
その翌朝、香川への旅の五日目は、どんよりした天気の下にはじまりました。

この日の午前中のテーマは、
じわじわと続けている一の宮巡り。
乗り込んだ琴電琴平線の車輛は、
栗林公園の森を眺めつつトコトコと進む。
その名もそのままの一宮駅で下車して、
静かな住宅地を往くと、
田村神社の鳥居の前に出た。 田村神社は、讃岐國の一の宮。
倭迹迹日百襲姫命、五十狭芹彦命、
猿田彦大神、天隠山命、天五田根命の、
総称田村大神とする五柱がご祭神。
洪水や旱魃があれば、領主奉行は、
必ず先ず当社に祈願したといい、
それが定水大明神と称される所以で、
古来、讃岐は雨が少なく、
古代から溜池が作られてきたが、
当社付近は香東川の伏流水が多い地域で、
農耕に欠かせない湧き水への信仰が、
祭祀につながったと考えられている、
田村神社のWebページにある。

御朱印をお願いして、境内を散策すると、
隣接の末社、宇都伎社の鳥居の先には、
金龍が蜷局を巻き、
その下には大判小判がザックザク。 神池の周りには、弁財天に宮島社。
小橋を渡って七福神巡り、安産子宝犬。
そこここに干支の石像なぞがある。
宇都伎社の前には、わらべ七福神。
その両脇には、淡島社鳥居に姫の宮。
素婆倶羅社の脇には、
男根を祀るそばくら大明神に、
男根と女陰を表したはらみ石まで。
天満宮、淡島社が並び建っているかと思えば、
稲荷社の紅い鳥居にはお狐さんがいる。
兎に角もう、これでもかの縁起物だらけで、
よくぞここまでと、
正直苦笑いせざるを得ない(^^)。

帰りが掛けの琴電一宮駅近くで見つけた、
料理「ほくろ屋」のオツな佇まいに感心して、
こりゃ美味しいに違いないと店の玄関へ行くと、
なんとランチは予約で満席だという。
そこへどんどんと多くの女性陣が店に入っていく。
こんな静かな場所にも人気の店はあるのだと、
重ねて妙に感心しつつ、
ふたたび琴電瓦町駅まで戻ってきた。

駅西口のデッキから見下ろしてみると、
洋食の店「おなじみ」の前には行列ができている。
ならばと踵を返して東口から階下へ降りる。
琴電の千日前踏切を横目に辿り着いた目的地は、
蔦の絡まる洋食店、グリル&洋食「アガペ」だ。 こちらも人気で満席だねぇと、
店前でしばし佇んでいると、
その先に踏切を通過する、
琴電長尾線の車輛が見えた。

漸く店内へと招かれて、
入ってすぐのカウンターの角へ。 すり減った天板の角あたりが好き(^^)。
カウンターに据えられた椅子たちにも、
意匠性が感じられて好感だ。

頭上後方から声がするなぁと振り返れば、
中二階のフロアがあるようで、
一階との仕切りにはモザイクを思う板硝子や、
滑り出し状の窓までがあって何気に凝っている。 中二階への階段の下あたりは、
硝子瓶がぎっしりと収まった冷蔵庫が置かれ、
その周囲に酒瓶やお皿たち、花瓶や置物等々が、
雑然と、でもどことなく整然とある。
カウンター上部のグラスたちに埃なぞはなく、
沢山のものがあるのに放置された様子がなく、
どれもが稼働中に思えるのがちょっと不思議だ。

ふと左天井方向を見上げるとその先に、
ビクターのマークの犬、
ニッパーらしき置物が隠れていた。 正面上部の棚には、黒塗りの招き猫が何体も。
ハバネロソースは、ノーサンキューだけれど、
アガペ特製のフレンチドレッシングは気になるね。

「アガペ」の見開きメニューは、
手書きイラスト入りで実に味がある。 AとBのランチにはじまり、
ハンバーグ、ナポリタン、焼カレーの、
鉄板もの3品とオムライスのPICK UP MENUに、
ビックリ海老フライセットにはじまる、
10品のLINE UP MENUから、
カレーにスパゲッティにオムレツあれこれまで。
もー、迷うこと必至であります(^^)。

撫で付けた感じの短髪に口髭、顎髭で、
丸い眼鏡を鼻メガネにしてる。
そんな佇まいも印象的なご主人が、
厨房で忙しなく手を身体を動かしている。
ただ、例えばハンバーグを丸め整えながら、
視線は外の様子やスタッフの様子にも、
気を配っているのがよく判る。
海老をバッター液に入れてすぐに、
パン粉を収めたホーローのバットで衣を纏わせ、
すぐさまフライヤーへと滑り込ませる。
そんな手慣れた所作を眺めているのもまた、
愉しからずや(^^)。

揚げ上がった海老フライが、
ガサガサとバッドに移されて、
それをスタッフがお皿へと盛り付ける。 相棒が註文したアガペNo,1のプレートランチ、
「Aランチ」のお皿がやってきた。

洋食店にして雷紋の飾りもあるお皿には、
ハンバーグに海老フライにナポリタン。 デミソースのたっぷりかかったハンバーグは、
さっき整形していたやつのひとつに違いない。
海老フライには当然にたっぷりのタルタル。
昔ながらのナポリタンはやっぱり太麺で、
これまた美味しそうだ。

自分の手許にもセットのスープとサラダ。 本気の本気のコンソメスープは、
コストも手間も数百円で出すには合わないと、
そう聞き及ぶところ、
割りと本気のコンソメっぽいスープが有難い。
アガペ特製のドレッシングは、
酸味と甘みとのバランスが絶妙で優しい味わい。
おウチでも、と思うひとが多いに違いない。

ライスはと云えば、レモン型と聞けば、
成る程とも思うライス型のカタチ。 洋食屋さんの小さな心意気が滲むような、
そんな気もして、いいね。

そして、散々悩んで迷って決めたメニュー、
セットの「ポークチャップ」のお皿がやってきた。 欲張って、海老フライ2尾をトッピング。

ポークチャップそのものにグイと目線を寄せる。 一般にケチャップベースと云われる、
ポークチャップのソース。
そこへ何を織り込んでいるかは判然としないけれど、
ケチャップの酸味と甘みが尖ることなく、
丸く整えられていて、濃過ぎず薄くなく加減がいい。
自慢のデミソースやコンソメ、ウスターソース、
もしかしたら醤油なんかも垂らしているのかもね。

ナイフがすっと入る、
豚ロースの柔らかさもなんだか妙に有難い。 目の前の厨房で、豚肉に包丁を入れたり、
何故かマヨネーズを中央に載せる様子のあった、
あの豚ロースがきっとこれに違いない。
豚肉の甘味とソースが呼び起こす旨味が、
ライスを誘って誘って、旨い。

揚げ立ての海老フライも、
タルタルをたっぷりとつけていただく。 具ゴロゴロ系じゃなくて、
マヨネーズソースという感じのタルタルも、
これはこれで悪くない。
衣の魅力と海老の甘さが、
いい具合に引き立つのだね。

3路線が乗り入れる琴電のターミナル駅、
瓦町駅の東口。
千日前踏切を望む道路の角地に、
グリル&洋食「アガペagape」は、ある。 古代ギリシア語での「アガペー」は、
キリスト教における神学概念で、
“神の人間に対する愛”を表す、らしい。
エロース(性愛)、フィリアー(隣人愛)、
ストルゲー(家族愛)と並んで4つあると云われる、
ギリシア語で「愛」を表現する言葉の中では、
“自己犠牲的な愛”を指す、らしい。
その一方で、あんぐりと口をあけて、とか、
ぽかんとして、なんて意味合いもあるらしい。
「アガペ」同様の蔦の絡まる店で思い出すのは、
例えば、五反田東口の「グリルエフ」とか、
日暮里・三河島の「ニューマルヤ」とか、
ずっと時間を遡って、
建て替える前の銀座「みかわや」とか、
日本橋は蔦カレーの「印度風カリーライス」とか。
「アガペ」の手書きのメニューには、
名古屋チックに玉子を敷いた「鉄板ナポリタン」や、
「ポークロース生姜焼き」「昔ながらのオムライス」等々、
やっぱり他にも食べたいもの、目白押し。
ふたたび高松を訪れる機会がありますように(^^)。

「アガペ」
香川県高松市塩上町1-3-15 [Map]
087-831-3439
https://www.instagram.com/agape.takamatsu/

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