ガーデンプレイス方面、日仏会館の近く。「俺のハンバーグ山本」と、左手の壁に大きく店名を記しているので探し損なうことはないでしょう。空いていたカウンター席へ。豪快武骨で男くさい店名の印象とは少々外れた、ウッディで落ち着いた印象の店内です。女性客が多い。「じゃがいものポタージュ」を啜りつつ、看板メニュー「俺のハンバーグ」の出来上がりを待つことに。「お待たせしました～」とやってきた鋳造のプレートは、”俺の”というネーミングの語感から抱く豪放磊落なイメージに連想する、たとえばボリューム満点の豪快な炭火焼き、といったものではない。決して大きくはなく、コロンとして厚みのある形状で、どちらかといえば小ぶりで控えめな見た目をみせています。牛蒡や明太子を載せたジャガイモ、ブロッコリーが付け合せに添えられている。ハンバーグにグリグリっとナイフを入れると、パテの中央にクリームソースが挟んであるところがトピックス。ただ、そのお陰で全体がグンニョリとして、お肉の力強さが損なわれているような気もする。やっぱり、肉厚大ぶりで、適度にギュギュッと肉が詰まっていて、その間から澄んだ脂がいい具合に滲む感じの方が”俺の”ってイメージがするんだけど、どうだろう。仕上げの野菜ジュースは、口腔から胃の腑まですっきりとさせてくれるようで、いいね。マニュアルで縛らない「1店舗１オーナー主義」で、”人ありき”の個性的な店舗の創造を志向しているという「ムジャキフーズ」による展開です。 「俺のハンバーグ」　渋谷区恵比寿4-23-12 茗荷原ビル1Ｆ　03-5475-5701