炭焼牛たん「東山」でゆで牛たんに牛たんユッケ山葵たんにたん雑炊異なる基軸を思う

およそ一年振りに仙台へやってきた。
今回の仙台行きの主たる目的は、山下達郎のコンサート。
今までは、達郎師匠はもとより、アーティストのライブを東京圏以外の地で聴いたことはなく、つまりは今回が初めての遠征となる訳です。
また、仙台へは出張で来るばかりで、思えばこの地でゆっくりと過ごしたことは、ない。
ならばと、コンサートの前々日から前乗りした次第であります。

一年前もとっても暑い日で、
東京への帰りがけの仙台駅で飲んだ、
ずんだシェイクに救われたことを覚えてる。
それ故今回は、仙台駅に着いた足で、
ずんだ茶寮のずんだシェイクをまず啜る(^^)。

お宿に荷物を降ろしてから、
広瀬川沿いを辿って、
瑞鳳殿、そして仙台城城址を初めて訪ねる。
城山を中心に広がる東北大学の、
その広大さを知って吃驚したりして。

宿でしばらく休息の後、
夕食にと向かったお店は、
愛宕上杉通りと広瀬通りの交叉点近くにある、
炭焼牛たん「東山」仙台本店であります。 仙台に来たならまずはやっぱり、
牛たんが気に掛かってしまうもので(^^)。

予約の席に滑り込んで、
プレモルのグラスで乾杯。
メニューを右へ左へ捲って、
まず選んだのが「ゆで牛たん」だ。 仙台で眺めた他の牛たん店のお品書きに、
「ゆで牛たん」の文字があった覚えは、ない。

小口の葱をたっぷりと浮かべたスープが、
鉄鍋の中でふつふつと沸いている。 どれどれとスプーンの先を、
鍋中央のたんに差し込むと、
ホロっと崩れてひと口サイズになる。
スープ滲み滲みでふわっとしたタン。
特製のブイヨンで8時間煮込んだという。
おー、なるほど、こりゃ旨い。
別添えの山葵もよく似合います。

続いて届いたお皿も、
他所ではあまり見かけなさそうな、
そんな一品「牛たんユッケ」。 ユッケと云っても勿論生のタンではなくて、
程よくボイルしたタンを細切りにして、
モンブランちっくに束ねて盛って、
ユッケらしく頭頂部に玉子の黄身をあしらったもの。
細切りにしたのがポイントで、
黄身がよく絡んで、これもまたイケる。

そして、本丸の牛たん焼きも勿論ねと、
お願いしたのが「特選牛たん焼き」。 たん元に近い柔らかい部分のみを厚切りで、
という謳い文句は果たして如何程のものでしょう。

南蛮みそ漬けをちょんと載せて、やおら齧る。 ほー、なるほどー。
他所でいただいた牛たん焼きのどれよりも、
サクっと歯の先を受け止めて、
すぐさますんなりと噛み切れる。
硬さを感じる部分が何処にもないまま、
旨味と香ばしさの咀嚼も束の間、
スンと胃の腑に落ちる。
いいね、いいね。

強炭酸で檸檬入りだという「仙台ハイボール」。
その並びにメニュー表記していたのが、
「伊達ハイボール」。 仙台藩=伊達藩に所縁のあるハイボール、
なーんてことはないよなー思いながらよく読むと、
なるほど、ニッカの宮城峡蒸溜所のブレンデット、
「伊達」を使ったハイボールだ。
蒸溜所を見学しようと仙山線に乗り、
作並駅まで行ったもののタクシーさえなく、
雪の残る国道48号線をトコトコ歩いてやっとこ、
宮城峡蒸溜所まで辿り着いたことを思い出します。

これまた余所で見かけたことのないお皿は、
その名も「山葵たん」。 こんもりとたっぷりと盛られた山葵が、
既になんか愉しい(^^)。

外はカリっと、中はレア風にとある通り、
量感の厚切りにして賽子状に刻んだタンが、
沢山の刻み葱、白髪葱とともにポン酢に浮かぶ。 さっきのたん焼きとはまた違う歯応えのタン。
おろし山葵もたっぷりと添わせていただけば、
ふむふむ、なるほど、これもまた美味しいぞ。
タン塩よりもタン山葵の方が相性いいのかも。

そして、これもまたありそでなさそな、
牛たん店の〆のひと品「たん雑炊」。 白髪葱浮かべたテールスープが定番だけど、
そのスープで仕立てた雑炊に文句なし。
やたら細かい刻み海苔も有難い(^^)。

仙台は愛宕上杉通りと広瀬通りの交叉点近くに、
炭焼牛たん「東山」仙台本店は、ある。 「太助」や「利休」の系統とはやや異なる基軸を思う。
創意をもってメニューに載せたお皿たちには、
それ相応の試行錯誤の結果を思ったりする。
焼肉レストランひがしやまを運営する企業が、
炭焼牛たん「東山」の経営母体であるようです。

「東山」仙台本店
宮城県仙台市青葉区中央2丁目6-30 中央ビル1F [Map]
022-263-4129
https://www.4129.co.jp/gyutan-higashiyama/

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