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大衆イタリアン「Matilda GINZA」でミートソースとリゾット風ライス濃厚烏賊墨生パスタ

中央区役所の正面玄関へと渡る恰好にもなる、三つ又の橋と云えば、その名も三吉橋。
中央区観光協会のサイトによると三吉橋は、関東大震災からの復興橋梁として、1929年(昭和4年)12月に竣工。
関東大震災以前はここに合引橋が架かり、築地と新富町を結んでいたものが、復興運河として新たに「楓川・築地川連絡運河」が開削され、楓川、京橋川、桜川が築地川と結ばれた。
築地川がおよそ直角に折れ曲がっていたところに、
連絡運河を開削したために、川が三叉の形になった。
そして、その地勢による、
銀座・築地・新富の三地区の分断を避けるために、
築地川と連絡運河の交差部に架けられたのが、
Y字型の珍しい形をした「三吉橋」なのだ。

その三吉橋の新富側の飲食店と云えばまず、
橋の正面にもあたる角地のハンバーガーショップ、
「BROZERS’」新富町店を思い浮かべる。
そしてその先の横丁を入ったところにあって、
残念ながら閉じてしまったレストラン「三好弥」。

そしてその、横丁の入口角にあるのが、
大衆イタリアン「Matilda GINZA」だ。 少しくすんだシャドウブルーという感じの外壁の、
ビル一階にテナントしていて、
黄色と白のストライプのテントが目印になる。

ビル一階のファサードは、
すっかりイタリアンテイスト。 向かって右手には、
全面開放できそうな折れ戸が備わり、
明るいクリームイエローを基調に、
イラストが描かれたりなんかしていて、
まるでナポリの街角にいるよな錯覚に陥る、
かもしれない、知らんけど(^^)。

横丁側の外壁には、
街の道標のようでもあるサインが貼られて、
それは周辺の店への案内になっている。 ①の「Pont du Gard」は、
新富橋の袂にあったワインバー。
一度お邪魔したきりで、残念乍ら、
2023年一杯で閉店してしまった。
②の「Gare de Lyon」は、
鍛冶橋通りを越えた八丁堀三丁目の、
住友不動産のビル裏手にあるワインバー。
こちらも一度お邪魔したきりなので、
再訪しなくっちゃだ。
新富町駅の出入口についての案内に続いて、
③の「Curry et les Vins PAUL」は、
つまりは「カレーとワイン ポール」のこと。
ランチタイムに二度ほど伺ったけれど、
こちらもまた2019年の末に閉店してしまった。
④の「Termini」は、「銀座 テルミニ」。
東銀座の「チョウシ屋」近くのイタリアンだ。
こちらにはまだ止まり木したことがないので、
そんな機会がないかなー、なんて思いながら、
改めてサインの文字面をじっと見る(^^)。

案内されるままカウンターに腰掛ければ、
開け放ったドア越しに、
行き交うひと達の様子が映る。 歩道沿いの折れ戸の枠も、
内装に合わせたビビッドな黄色。
季節のいい頃にもきっと、
ここを開け放つこともあるのだろうね。

マチルダランチは、
時々ご飯モノが混じるけれど、
生パスタのお皿がベース。
パスタに盛り盛りグリーンサラダか、
温かいミネストローネスープかを選ぶ、
パスタのセットが、ABCの三種類、
スタンバっているのだ。

スープを選ぶとすぐさま、
ミネストローネのお皿がやってくる。 スープをひと口啜れば、なるほど、
濁りのないたっぷりの旨味が真っすぐ届く。
ベーコンにひよこ豆に人参、キャベツに玉葱。
均等の大きさに刻んだ具材たちもたっぷりだ。

三種類から選んだパスタは、
「鶏肉のバター醤油パスタ」。 通りの明るさに照らした生パスタは、
その表面が活き活きとして映える。

腿あたりの鶏肉に幾つかのキノコ。
それらの具もまさにバター醤油に似合いそう。 生パスタのクニっとツルンとした口触りと、
噛んで感じる粉の風味に、
バター醤油の旨味が混然となる。
イケるパスタ、ですなぁ。

数週間後のおひるどき。
今度は、歩道を背にするカウンターのひととなる。 ひるから呑まないにしてもと、
付け台に並べられたボトルたちを物色するのも面白い。
ポートワインのボトル越しに眺める、
テーブル席エリアもまた明るい黄色が背景です。

この日はちょっと奮発して、
「名物!濃厚イカスミパスタ」のセット。 ミネストローネのスープに続いて届いた、
お皿は成る程、真っ黒く動きを止めた静物だ。

あちこちに黒いソースが撥ねたりしないよう、
気を付けつつフォークに絡め取る。 まったく臭みのない代わりに、
ソースに織り込んだ旨味が、
烏賊墨のコク味と合奏してくる。
まったり感が生パスタの食感と不思議にマッチしてて、
思わずニヤつく美味しさだ。

そんなイカ墨パスタには、
漏れなくバゲットが付いてくる。 そうして貴重なソースをなるべく、
余すところなくいただくのであります。

またまたカウンターに腰掛けてふと、
ボトルの頭越しに東側の壁を見ると、
当店はガッツリイタリアンとワインの店です、
に始まる黒板書きが見つかった。 “食べて元気に!”
“飲んで元気に!”
“楽しんで元気に!”
飾らないけれど、
滋養味溢れる料理と毎日飲む日常ワイン、
賑やかな笑い声、
皆今を生きて生きる、人生を楽しんでる!
お客さんもスタッフも、
心のまま楽しめるお店を作ってます!
と続けてあって、
店のコンセプトがよく伝わってくる。

この日選んだのは、パスタではなくて、
「ミートソースとリゾット風ライスのプレートランチ」。 ミネストローネは、カップでのご提供。
ふわっと揚げ焼きした風の鶏と、
もしかしてその鶏の出汁で炊いたの?という風の、
単体でも旨いライスとがさらに、
挽肉たっぷりのミートソースの海に載っている。
決して量ではない、量に頼らない、
美味しさのガッツリがお皿の上にあった。
今度またメニューに見付けたら、
ふたたび註文することでしょう。

今日のABCは何なかぁと思いつつ、
ちょっと遅めのおひるどきに足を向けたら、
なんと、本日売り切れ。 そうでした、限定の30食を一気に売り切るのが、
「Matilda GINZA」のランチのスタイルなのでした。

この6月に入った頃に訪れたら、
ランチの構成が少し変わっていた。
盛り盛りグリーンサラダの量を少し減らして、
その分具材を色々載せる形にすることと、
Cセットを10食限定の”肉ランチ”として、
「豚のロースのロースト」を追加する、と。

あれ、そうすると、
「ミートソースとリゾット風ライス」は、
封印なのかなぁ、などと考えつつ、
たまにはいいかと、グラスの白を所望する。 この日の白は、プーリア州の、
「Gelso Biancoジェルソ・ビアンコ」。
辛口過ぎずふっくらした香りと吞み口。
ひる時の一杯にもいいグラスだ。

グラスのワインのアテにもなるかなと、
盛り盛りから変更されたサラダを。 モルタデッラが載ってきたのは意外だった。
盛り盛りグリーンサラダをいただいていないので、
変更前後の比較はできません(^^)。

選んだ生パスタランチは、
「鶏もも肉・ドライバジルのクリームパスタ」。 チーズグレーターで今削りましたという表情の、
チーズがたっぷりとその頂上を飾る。
鶏もも由来も含む旨味のクリームソースに、
ハーブちっくな風味が仄かに漂って、いい。

銀座・築地・新富の三地区に跨るY字型の橋、
三吉橋近くの新富エリアの角地に、
大衆イタリアン「Matilda GINZA」は、ある。 「マチルダMatilda」という店名は、
ここのオーナー社長が、
映画「マチルダMatilda」が好きで、
そこから店名に使ったものだそう。
イタリア映画ではなくて、
イギリス人作家の原作による、
アメリカが舞台のアメリカ映画だというのは、
ちょっと意外だったけれど(^^)。
ボードに書き綴られていた、
“食べて、飲んで、楽しんで元気に!”というコンセプトは、
ランチタイムでも滲み伝わってくるれけど、
デイナータイムにこそ、より発揮されるに違いない。
出来ればオープンエアの頃に、
そしてまだ明るい時間帯の夕方にまた、
がっつりイタリアンとワインをいただきに伺いたい、な。

「Matilda GINZA」
東京都中央区新富2-2-8榎本ビル1F [Map]
03-6280-3200
http://www.matilda.ne.jp/

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