青森煮干し中華そば「JIN」で クセになりそな極煮干しらーめん

jin.jpg三軒茶屋で乗り換えて、二両編成の路面電車へ。 何度も利用している世田谷線なのに、 それでもほんのちょっとウキウキしてしまうのは、 テツの素養があるってことでしょか(笑)。 目指す停車場は、松陰神社前。 所用5分の小さな旅です。
そのまま世田谷通りへ向かう商店街を往く。 おお、此処だと立ち止まったのが、青森煮干し中華そば「JIN」の前。 黒を基調に、真朱(まそお)色の暖簾が揺れるファサードだ。

カラカラっと横格子の引き戸を開けて、踏む込む店内も同じ黒基調。 左手のカウンター席へ腰を落ち着けます。 jin01.jpg正面の壁には、ねぶたキャラの貼り紙やお持ち帰り品がラインナップ。 並ぶは、「スタミナ源タレ」や「青森田子産にんにくふりかけ」「青森100%リンゴジュース」「青森十三湖冷凍しじみ」など。 まるでもう、ぷち物産館のようです(笑)。

丁寧に解説も加えたメニューを捲れば、まず目に飛び込むのが「極煮干しらーめん」。 「長尾」の「ごくにぼ」が思い浮かんで、そうとなればお願いしない訳には参りません(笑)。 半熟味付玉子を添えてもらいましょう。

なるほど、焦褐色とも云えちゃいそうな、濃密なスープ。jin02.jpg炙った叉焼の上に載せた刻み玉葱が白く映えています。

どれどれと早速、蓮華で掬うスープには細かな銀鱗の浮かぶ。 啜れば忽ち広がる煮干しの風味と真っ直ぐな旨味。jin03.jpgただそうは云っても、所謂ニボニボ直球ではなく、 フィルタを通すように灰汁を除く手間を十分に施している感じ。 見た目と裏腹にさらっとしていて、エグ味はほとんどない。 仄かに含む煮干し由来の苦味や酸味がスープに奥行きを与えてる。 いいね、どこかの煮干し中華に似ているようで、どこのでもないようで。 やや醤油のキメが利いているのが、特徴に思います。

麺はというと、やや細麺の褐色の。 どうやら麺にも煮干しエキスをと、煮干し粉を練り込んでいるらしい。jin04.jpg店の奥に積んであった麺箱から察するに、 佐々木製麺所という製麺所に委託してつくっている特製麺だ。 うん、これはこれでクセになりそう。

jin05.jpg 貼り紙に吊られて、「青森ねぶた漬けごはん」も一緒にいただけばもう、 満足満腹間違いありません。

それじゃぁ、ノーマルの「煮干しらーめん」はどうだろうと別の夜。 ドンブリのスープは、「極煮干し」とは明らかに違う透明度。jin06.jpgjin07.jpg浅草「対馬」の「中華そば」に近いかと一瞬思うも、 「まるかい」の方が似てると思ったり。 でも、これまたいずれのものでもない感じ。 やっぱり醤油の立ち方が異なって映るのは気の所為でしょか。

松陰神社前の青森煮干し中華そば「JIN」。jin08.jpg店名が何故に「JIN」かといえば、 そこはシンプルに店主のお名前が「じん」さんだから。 徳のありそうなお名前の「仁」さんかな?と訊いたら然にあらず、 なんと「神」さんなんですと。 ああ、有り難や(笑)。 JINさんは、当然ながら青森のご出身だそうです。


「JIN」 世田谷区世田谷4-2-15 [Map] 03-3425-3535
column/03276