先斗町から流れて、祇園末吉町の裏通り。
お茶屋を思わす10枚もの表札が並ぶ格子戸の先へ、ガラリと進む。
その奥は、割烹「すぎ多」。
と、右手の狭い階段を上がるよう促される。
この白川沿いのお店たちは往々にして、回廊を辿るような隠れ家的アプローチになるのだね。階段を登りきると、暗がりながらふわっと視界が広がる。
楕円に挟まれた不思議な空間にカウンターが配されている。
その楕円の壁一面が、橙色に発光している。
プレジャーボートなんかに使われるグラスファイバーを照明を透過する仕様で縦材にして組み合わせているのだという。ほ~。
かつて、渋谷や恵比寿で籠もった、「コクーン」をふと思い出す。
奥にはテーブル席があり、その窓際が白川に面した特等席になっているという、界隈でお決まりのレイアウト。
硝子越しに桜を愛でながらグラスを傾けられるバーといえば、ロレンスさんも通う大森「Tenderly」が思い浮かぶ。目黒川沿いにもあるかもしれないね。
その窓際とは真逆の、カウンターの一番手前に陣取って、
イギリス政府の管理の元で、スコットランドで蒸留貯蔵ブレンドビン詰めしたものだとあり、かつてイギリス王室専用だったというブレンデット。
やっぱり、それなりにお高いのだね。
どんな経緯だったか、
子供の頃叔父さんの家のサイドボードには、ジョニ黒が恭しく飾られていたねなんて話をしていると、
何気なく、彼の名刺の裏を見たら、あ、あの落胆の寿司屋さんの名がある。
同じ経営母体だったのですね。
口関連記事:
Cuisine Francaise「Le CoCon」で 繭と呼ぶかまくらに篭る夜(02年03月)
Bar「Tenderly」で 梅雨の頃M30-レインとalmost there(07年04月)
鮨割烹「閒」 で落胆の握り六貫は京流か閒流か(08年04月)「IT’S GION 2 DEUX」 京都市東山区祇園末吉町80-1 075-531-8321 http://www.itsinc-jp.com/its-gion/its-gion.html
column/02646 @5,200


相変わらず大人の夜を過ごしてますねー
酔客とのやりとりは発展しませんでしたか…
言い掛かりは京都弁でしたか?笑
Re;ロレンスさま
いやはや、京都はやっぱりいいですぅ。
お隣のオネムさんは、東京からの客らしく。酔って寝惚けている自分にハッと気がついて、随分恐縮していました。
たぶん、ヨダレ垂らしてますね、あれは(笑)。