とある週末の花見小路。
少々ヘソ曲がりゆえ、如何にも観光客御用達な花見小路は極力避けるようにして、裏手へと路地へと入り込もうとするので、花見小路通り沿いのお店にはほとんど入ったことがありませんでした。
この日もちょうど、徘徊した路地から通りへと出てきたところ。
何気なく角に建つ御茶屋風の建物の店先を眺めると、品書きに「パフェー」の文字を発見。
表札が示す店の名は、「花彩」だ。
うーむ、これを「パフェ」と呼んでいいのかどうかと腕を組む。
いや、ま、いっか(笑)。
すでにちょっと傾いているあたりが微笑ましいじゃんと思いながら、如何にもの抹茶色アイスに手を伸ばします。
アイスよりも苦みの強さが大人な感じもこれまた小豆と仲良しであること疑いなし。
ああ、あっという間に食べちゃった(笑)。
ちょうど食べ終えたところで、手前に座っていた大学生風男三人組みのひとりが、たまたま居合わせた女将さんに、まるで「パフェー」でも注文するかのようにお気軽にこう訊いた。
「舞子さんとかって、呼べるンですか?」。
金額を聞いて、一瞬フリーズしてから、「高っけぇー!」とハモる三人。
それでも、「じゃぁ、稼いでから予約すればいいんですね」と云うあたり、可愛らしいじゃないですか。
オジサンはとても真似できません(笑)。築100年を越えるであろうという元お茶屋をそのまま使った、 甘味処&和小物の店「花彩」。
元芸妓さんの女将さんが1999年に開業したンだそう。
閉鎖的で敷居の高いと思われがちな花街・祇園の風情に気軽に触れてみて欲しいとする女将さんの意図は、先の学生の挙動で十分に果たされていることが分かるね。「花彩」 京都市東山区祇園花見小路四条下ル三筋目西角[Map] 075-532-0088 http://www.gion-kasai.jp/