column/02516
茶房「鳴神」で かわゆく穴胡三巻と胡麻練り込みごまうどん
歌舞伎座脇を入る、「Cave des Vignes」の並びといえば、木挽町通り。
佐世保カレー「蜂の家」の斜向かいあたりに、
壁を白くしたカフェ風の表情をみせるお店があります。
このところ何度か閉まっているのを認めていましたが、
今日は営業しているご様子。
ちょっと覗いてみましょうか。店頭のメニュー「鳴神LUNCHI」をみると、原宿八竹大阪寿司と胡麻うどんのセット、と書いてある。
「八竹(はちく)」というお店は知らないけれど、この佇まいにして大阪寿司というのも意外で面白い。
店内は、所謂和モダンまっしぐら。
テラス側のステージは、階段の立ち上がりに緑色アースカラーの細かいタイルを張った意匠で、
どこかお風呂場チックに小洒落ております。
”穴”の文字に素直に穴子へと連想を飛ばして、「穴胡三巻とごまうどん」をお願いしました。
京番茶を啜りながらお品書きを捲ると、「おとりよせ菓子」なぁんてページもあって、
和光のトリュフチョコレートや京都「塩芳軒」のお干菓子、目黒「太市」の上生菓子なんてのが並んでいる。オジサンも、食べていいかなぁ(笑)。
おネエさんに訊くと、ランチにもミニデザートがついてますけど…という。あ、そでしたか。じゃあそれを拝んでからで(笑)。
と、
漆黒の角皿にちょちょんと載った巻物と
四角い器に盛られた麺状のお品がやってきました。
そか。三巻、というのはこふいふことだったのね。食べる前から夕方あたりにお腹が鳴りそうな気配を想いながら、穴胡をパクリ。
そか、ごまだれうどんじゃなくてごまうどん、だものな。円い穴を押し出した風にも思える丸い断面の麺には、胡麻の粒が練り込んであるのです。
すきっと辛めのつけ汁に浸して啜れば、胡麻の風味がどこかにある…でもなくて、妙にしっかりした歯応えが、うどんというか、なんというか。
北海道産の「胡麻うどん」だそうだけど、これきっと、もう少し細い番手にしたらもっと美味しいンだと思います。
それにしても、シーンとした中で、ズズズとうどんを啜ると、その音が妙に響く。
蕎麦の喰い方で、結婚を延期されたといわれる某医師の話を思い出しちゃいました(笑)。
ミニデザートは、タピオカミルクにつぶ餡。
ホントにミニだけど(笑)、
ひと口を供する心意気に感謝して、今日のところは「おとりよせ菓子」の追加はせずにおきましょう。
店名の「鳴神」というのは歌舞伎の演目にその名があるよう。さて、どんな意味合いがそこに籠められているのかな。
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「鳴神」 中央区銀座4-13-3 03-6226-4360 http://www.narukami-cafe.com/