
新しい歌舞伎座の建設が進む東銀座。
その進捗は、歌舞伎座正面の晴海通りからの景色ばかりでなく、横手となる昭和通りからの景色にも変化を与えています。
偉容を示す太い丸柱の並びに従来からある4階建ての雑居ビル。
押し潰されてしまいそうな、そんなイメージを抱かせるコントラストです。
そんな雑居ビルの前。

一階にある「日東コーナー」を横目に二階への階段の入口に建つと、
賑やかにメニューを謳うA看板が目に留まります。
頭上には、三角に切った大きなチーズ。
その横へ突き刺さっている文字が、”Endo”と示しています。
階段を下から見上げると、建物の外観にみる以上に古そうな設え。

その年季の入り具合に馴染むように、二階の突き当たりにはレトロなカップボードが置かれ、
ワインボトルや黒板メニューで飾っています。
店内の調度もいい感じ。
落ち着いた雰囲気がゆるゆると気持ちを解してくれるよう。

モーツァルトが小さく流れています。
案内された窓際の席。

アンティークな玩具なのでしょか、ボートを漕ぐ水夫が中空を見詰めています。
その向こうには、洋食「早川」や「ナイルレストラン」のファサードが臨めます。
丁寧でゆったりした応対が店の雰囲気によく似合うホールの御仁にまず、
お願いしたのは「こだわりのオムライス」です。
それは、移転したご近所喫茶店「YOU」のフルフル系オムライスとは違う、
本格レストランの風格十分な絵のようなお皿。



産地直送の新鮮玉子や大山鶏、魚沼産のコシヒカリを使っているあたりをコダワリとうたっているけれど、外側滑らかにし、チキンライスと一体になりつつ内側をトロンとさせたあたりのフライパン使いにもコダワリを想います。
玉子の黄金色と鮮やかなコントラストを魅せるトマトソースの酸味とチキンライスへと炒められるにつれ丸くなったケチャップの甘さ酸味。

処々で顔を出す大山鶏の滋味がいい合いの手。
美味しいオムライスであります。
タルトのような「フルーツカレー」が人気なのかと思案して、
でも今日の気分は何故か「ポパイとオリーブのカレー」。
届いたお皿はこれまた、フォトジェニックな。

レアさを留めた茹で玉子のオレンジ色が綺麗に並んで、
その向こうにニンニクチップ、海老や野菜ソテーやトマトの赤や賽の目のチーズが見える。
あ、そうそう菠薐草とオリーブのピクルスも忘れてはいけません(笑)。
カレーソースは野菜たっぷりにトマトの酸味も利いて、
じわじわ沁みる旨味とちょっとヒリヒリするよな上品な辛さだ。

あ、お皿は「日東コーナー」のお皿だね。

そういえば上がった階段の正面に置かれた黒板には、
“生パスタ登場!”てな告知がしてあったっけ。
不思議といつも同じテーブルで、
ちょっと変化球にもおもう「魚介クリーム しょうゆ風味」をタリアテッレでいただきます。

さらさらっとしたソースの濃度を意外に思い乍ら、
くるっと丸めたタリアテッレを口に運びます。
全卵の風味全開のぴろぴろ生麺がいい。

なるほど醤油のエッセンスが、
蛸や浅蜊や海老といった魚介や刻み海苔のノリを上手いこと協調させている。
それでいて、そこいらの和パスタに陥らせないのが、
このさらさらクリームソースのオツなところなんだ。
巷のカフェめしとは一線を画する、
実直真摯なカフェレストラン「A Votre Sante Endo(あ ゔぉーとるさんて えんどー)」。

ホール担当の紳士に、あなたが”エンドー”さんですかと訊ねたらそうではなくて、
厨房でバンダナ被って奮闘している方がオーナー社長の”エンドー”さんだそう。
“A Votre Sante”は、”あなたの健康のために!”という意味をもって、
乾杯の時に使われる言葉。
そうだね、エンドーさんが繰り出すお皿をワイングラス片手に、ってのも愉しそうだね。
口 関連記事:
珈琲&サンド「YOU」で オムライス甘い玉子とケチャップと(05年11月)
「A Votre Sante Endo(ア・ヴォートル・サンテ・エンドー)」
中央区銀座4-12-20 松石ビル2F
[Map] 03-3543-9576
column/03238
今日こそは「オムライス」と思い伺いますが
結局いつもフルーツカレーになってしまいます。
次回こそオムライスを!
Re:Rさま
なるほど、やっぱり、人気なのですねー。
ではワタクシは、次回こそ「フルーツカレー」をいただかなかれば!(笑)