
仏蘭西と独逸の国境を流れるライン川沿い。
シュトゥットガルトの西側に位置する、
ラシュタットRastatt という町に一泊することとなりました。
ホテルから駅方面へ向けて散策開始。
道を渡る歩行者用信号の幾つかには、
有名な「アンペルマン」の愛らしいシルエット。
旧西ドイツにも「アンペルマン」信号があるんだね。
漫ろ歩きの通りは、日曜日の夕方ということもあってかひと影は疎ら。
SバーンRastattの駅前を通り過ぎた辺りで煉瓦造りの建物や煙突がみえてきた。
脇道でみつけた門の中は
Franz-Bier という醸造所で、その脇に蔵のレストラン。
扉が閉じているがとっても残念でありました。
そのまま真っ直ぐ通りを辿ったら、
少し観光客向けでもありそうなエリアに至る。

たまたま別の場所でお祭りがあったようで、
飲食店どころか、教会の廻りのお店もほとんどが閉まってる。
お食事処がありやなしや、心配になってきました。
芝生の向こうの、銀行と同じ建物にあったレストラン居酒屋辺りに戻るしかなさそうだね、
ということで、少し迂回するように。
すると、幾体もの彫刻で守る門の向こうにお城が見付かる、その正面にいた。

ラシュタットの宮殿、Residenzschloss Rastatt。
国境地域バーデンを守る貴族・辺境伯の住まい、宮殿であった、というものらしい。
そしてその門の向かい側にあったお店には灯りが燈っている。
レモンイエローの壁には「Schloß-Gaststätte」。

ホテル併設のレストランのようですが、硝子越しに覗く店内は温かに賑わってる。
町中お休みの夜に燈る灯りに引き寄せられるように、
ここだここだねと扉を開きます。
和気藹々とした空気の店内。
隅のテーブルに案内されて、まずはビールをお願いする。

どのテーブルへ届ける分なのでしょう。
奥のカウンターでは、ビールの準備が進んでいます。

ロンググラスでやってきたのは、「
HATZ」。
グラスを載せたコースターは、
Hofbrauhaus Hatz の150年に乾杯!ってなことをアピール。

苦みのはっきりしたピルスナーは、お食事向きだ。

通常メニューとは別に用意してあるのが、
シュパーゲル料理あれこれセットメニュー。
時季のシュパーゲル(ホワイトアスパラガス)をいただかなくっちゃだ。

豚のフィレや燻製ハムSchinkenの盛り合わせやじゃが芋のお皿に続いて、
どーぞーとばかりに届けてくれたシュパーゲル。
やや細身にも映るその身にオランデーズソースをたっぷりと。

シャクッとした歯触りの中から溢れ出る瑞々しいアスパラエキス。
旨味と酸味とが大地の恵みとばかりに直裁に味蕾に届いて、
やっぱり美味しいと唸ります。
ラシュタットの宮殿の門前レストラン「Schloß-Gaststätte」。

その名もそのまま、”宮殿レストラン””城レストラン”という意味を指す。
立地は如何にも観光名所に寄り添うものだけど、
席を埋めているいるのはどうやら地元の方々ばかり。
お隣のテーブルからどこから来たの?と声をかけてくれたり、
それぞれ帰りがけにCiao! と手を振ってくれたりする。
休日のラシュタットの夜にオアシスのようなお店を見つけました。
「Schloß-Gaststätte」
Schloßstr. 15, 76437 Rastatt, Baden-Württemberg, Deutschland [Map]
072229717 0
http://www.hotelamschloss-rastatt.de/
column/03375