和食「まめや」もすぐの新富町郵便局信号。
その交差点から見つかる黄色いテントが、
カレーハウス「Aichiya」です。
向かい側からちょっと見上げれば、黒くくすんだ壁に緑青が浮かび、所謂看板建築の面影をみるかのよう。
元々の建物は随分古いものとお見受けします。
いつからのカレーショップなのでしょう。
カウンターのオカアチャンが厨房の切り盛りをしていて、どこかおっとりしたオトーチャンが狭い通路側を行き来する。おふたりの関係は判らないけれど、「オカアチャンの店」であることはどうやら間違いなさそうな雰囲気です。
品書きがあちこちに貼られていて、どこを見ていいやら一瞬戸惑うも、「特製ビーフカレー」と「特製しシーフードカレー」が基本形で、「特製ビーフシチュー」もある、という構図みたいだ。
そして、番号を振った品書きは、フライあれこれのトッピングを組み合わせたものらしい。
でも今日の狙いは、過日店頭でチェックしていた「カキフライ」と「カレー」との取り合わせ。
牡蠣フライだもんねとベースのカレーをシーフードにしてもらいます。
オトーチャンが「カキフライはひとつでいいですか」と訊かれるので、それじゃ寂しいよなぁと考えて、四本指を示して「4個、のっけちゃってください」。
5種類から選べるというドレッシングを「サワー」にして、サラダの小皿を穿りながら何気なく眺めると、やっぱり指図しているのはオカアチャンだ。
小海老や浅蜊の入ったカレーの上に均等に並んだ4つのカキフライ。
揚げたてあつあつのフライの衣はやや硬めで、カリッと。
舐めるカレーはまさに、オカアチャンのお家カレー。
およそ辛さはなくて、甘口の市販ルーを使ってます感、ありあり。
意外と炒めた玉葱を沢山仕込んでいるのかもと思う瞬間もあるけど、お皿全体の印象はやっぱり家庭の味わいだ。
ちなみに「ビーフカレー」も、甘口なお家カレー。
トマトの酸味が利いた「特製ビーフシチュー」も、老舗洋食店のそれとは違う、
やっぱりオカアチャンのお手製仕立てであるところが魅力なのだ。
下町な佇まいをみせる、新富のカレーハウス「Aichiya」。
訊けば、カレーショップを始めて、かれこれ9年になるのだそう。
テントに記された「Aichiya」の「A」が「∧」なので、果たしてホントに「Aichiya」でいいのか、オカアチャンに訊いてみた。
すると、「あいちや、よ~」「あら~、Aに読めないかしらね~」。
なぜに「あいちや」かというと、ここで量り売りのお菓子屋を興した先代が愛知出身だったから。
その後様々な商いを経て、今のカレーショップに辿り着いたのだそうです。
口関連記事:
和食屋「まめや」で 満寿泉マテ貝いかワタ焼き金目ブイヤベース(09年01月)
「Aichiya」 中央区新富1-7-10
[Map]
column/02752 @1,200-
ここ、先日昼食の帰りに見てみたら、
今日からカキフライ始めますの張り紙が!
嬉しくなって写真を撮ってたら、中から
おばさんが顔を出し、怪訝そうな顔で
「なんですか?」と聴かれました。
ヤバいと思いつつ、カキフライの文字に
惹かれて写真を撮りましたと告白すると
表情が穏やかになりました。ほっ。
来週早速食べに行ってきますw
Re:puzzさま
オカアチャン、元気に活躍中ですか。出足ゆっくりめのお店もいよいよカキフライを出し始めたっつーことですね。