久々に環七辿るバスの旅。
行けば至近な山王二丁目で下車して、山王小学校通りという小学校に面した生活道路を歩きます。
まるで初夏の陽射しにゆったりとして、のんびりと。
道が左へすっと折れるその右手角にあるのが、今日のランチにと訪れた「グランメール山王」です。
白い壁に浮かぶは、
少し色褪せた青い文字「Grand-mere Sanno」。
フレンチベースのレストランのようです。
「本日のランチ」は、アミューズの盛り合わせにスープ、メイン、デザート、コーヒーの組み合わせ。
メインは5種類の用意があって、この日は、「帆立貝のフライ・サラダ添え」「サワラのバルサミコ酢ソース」「鯛のパイ包み焼き」「地鶏のソテー・赤ワイン風味」「サーロインステーキ」。
サワラ、をお願いしましょう。
一杯だけぇ(笑)、と白をグラスでいただいて、
入口脇のテーブルで生花を拵えるマダムの様子を眺めつつ、リラックス。
アミューズの盛り合わせが、ちょうどいいワインのお供になってくれる三品。
コゴミを載せたサーモンのリエットに蕗のムース、そしてホタルイカ。
リエットというと、豚のものあたりが思い浮かぶところに、魚肉のリエットって面白い。
それが空気を十分に含んだような軽~い仕立てになってるんだ。
メインの鰆のプレートが届く。
たっぷりとした身肉にはほどよく脂がのり、特に皮目のあたりがなかなかイケる。
バルサミコのソースが自然に馴染み、フリットにしたフキノトウのほの苦みがアクセントを添えてくれます。
デザートは、「桜のブランマンジェ」。
明るいピンクのグラスの中央に桜の花弁が浮かんでいます。
スプーンの先をそおっと挿し込めば、なはは、意外や小倉餡が顔を出す。
控えめな甘さながら、小豆の風味がブランマンジェの円い涼味と重なって、いい。
桜の葉はないけど、桜餅のような組み合わせだもんね。
陽射しに映える白い壁の「グランメール山王」。
“グランメール”は、“おばあさん”の意だそう。
静かな住宅地にアットホームな、そしてプチおフランスな空気を運んでくれています。
「グランメール山王」 大田区山王1-24-12 03-3777-0693
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