食いしん坊が集まる場所「シュングルマン」で 大人のお子様ランチ

shungourmand.jpg八丁堀から昭和通りを渡り行くおひる時。 となれば宝町駅から京橋駅にかけての辺りか。 そんなシチュエーションで思い出すのが、 昼洋食の「サカキ」と今はなき「東京バルバリ」。 東銀座に移った「山形田」なんかもそう。 3店のうち2軒がなくなったこともあってか、 最近はおひる時に昭和通りを越えてゆくことが、 頓となくなってしまっています。

「京すし」を閉店に追い込んだ京橋二丁目の例に漏れず、 区画の一斉再開発により閉店を余儀なくされたという「東京バルバリ」。 その「東京バルバリ」の小池シェフが新しい店を設けたという。

その場所がなんと、京橋よりも更に身近な新川、亀島橋近く。 以前「KURA」のあった場所に今は、骨つき肉アイコンとともに、 店名を示すフラッグが風にそよいでいます。

正午だったおひるの開店時間が11時45分に繰り上がり、 早飯の自分にも(笑)、お邪魔するタイミングがあるなと、 亀島橋の向こうへと赴きます。

おひるの開店早々にして既に五分の入りの店内。 左手の硝子面に沿ってカウンターがある。 その様子を横目に、お姐さんのご案内でテーブルに着きました。shungourmand01.jpgオーダーを終えると、ショットグラスのスープが供される。 例えば、南瓜の冷製のようなね。

shungourmand02.jpg「シュングルマン」のおひるメニューのメインは、 題して「大人のお子様ランチ」。 “ニクラシイ?ワンプレートディッシュ”との副題がついています。

白い壁には何枚かの額が掛けられ、 シックな棚には酒瓶やココットなんかが綺麗に並べられている。shungourmand04.jpgと、その棚の開口から、 小池シェフが調理に勤しんでいるのが覗けるではありませんか! 棚かと思ったら厨房からの受け渡し口にもなっているという、 ちょっと洒落の利いた設えになっているのですね。

トムヤムクン的ペーストなどの3つの小皿に続いて、 大振りなお皿がやってきた。shungourmand05.jpg「大人のお子様ランチ」と名付けたお皿には、 熟成短角牛入りハンバーグに大山鶏のフリット、 茹で玉子にネパール産有機スパイスのカレーソース、 塊りで焼き上げたもち豚ロースにフェンネルを効かせた自家製サルシッチャ、 北海道小麦・傾奇者(かぶきもの)のナポリタンにキャベツの千切りが一緒盛り。

脂の甘さよりも赤身肉の旨味を思わすハンバーグとか、 そんじょそこらの唐揚げとは明らかに違うコンフィ的フリットとか、 歯応えが美味いってなんじゃそりゃな香ばしき豚ロースとか、 ツボを押さえつつ骨太にモチっと迫るやや辛なナポリタンとか、 どれもがまさに肉々しくも”ニクラシイ”仕立て。shungourmand06.jpgなんか、小池シェフご自身が自らに思う、 こふいふひる飯をがっつり喰いたい!ってのを 素材のありようなんかを試行錯誤しながら、 そのまんま実現してしまった感じではないかしらん。 小麦粉「傾奇者」はなんと、「六厘舎」の麺専用の粉として、 浅草開化楼の負死鳥カラス氏と日清製粉が共同開発したもののようですね。

そんな、小さな旗がお子様ランチを演出してる「大人のお子様ランチ」には、 レディース専用のSSにS、M、Lと4つのサイズがある。 当然お値段も違って、Lはなんと2,200円也。shungourmand07.jpgただ、男性でもSサイズで充分に堪能できるボリュームであります。 ヅケ仕立ての短角牛ロースをプラスするというLサイズをお隣のお兄さんが注文してたけど、 そりゃぁもう、大層な量感でありました。

日を替えて、よく晴れた日には一番乗り(笑)。shungourmand08.jpg一番奥のテーブルに収まって、例のスープをお迎えします。

「お子様ランチ」とは別のメニューには、千切りキャベツが先にくる。shungourmand09.jpg梅風味なドレッシングソースが意外と嬉しい取り合わせだ。

そうそう、お願いしていたのは、限定5食の「黒毛和牛スジカレー」。shungourmand10.jpg熱々のココットを届けてくれるや否や蓋を外してくれるお姐さん。 鍋から立ち上がる湯気と熱気。

“オンザライス イン ココット!”の副題通り、 ココットに収まったカレーライスを暫し鑑賞(笑)。shungourmand11.jpg「お子様ランチ」のプレートでドキッとするほど美味かった、 ちょいがけの牛スジカレーがたっぷりと堪能できるという寸法なのであります。

牛スジやらなにやら兎に角、 圧倒的かつ濁りなき旨味がスパイスの力を金棒に炸裂する。shungourmand12.jpgココットのお陰かどうか、いい感じの堅さのご飯がリズムを添える。 崩した玉子の黄身の辺りなんてもう(笑) いやはや、もう大満足、なんの文句も御座いません。

新川に新居を得た小池シェフが繰り出す世界が待つ処、 食いしん坊が集まる場所「シュングルマン SHUNGOURMAND」。shungourmand13.jpgWebサイトには、小池シェフのコンセプトメッセージが載っている。
SHUNGOURMANDは、 食いしん坊や食べることが好きなお客様が集まる場所の意味を込めて名付けました。 全国の生産者から直送される佳い食材を、 フレンチ、イタリアンの技法と日本人の感性をもって当店ならではの料理を追求し、 大切な時間を使ってご来店されるお客様に「日常の中の小さな幸せ」を感じてもらえる、 小池食堂でありたいと思っております。 尚、当店ではビストロやレストランといったカテゴリーにはこだわりません。 ちょっと一杯のワインバー的なご利用から、 お食事会まで様々なシーンでご利用いただければ幸いです。
GOURMANDの意は、ご存知の通り、 美食家、食い道楽、大食家、健啖家、といった意味。 SHUNは、シェフ小池俊一郎の”シュン”でしょね。 お値段そこそこ張りそうだけど、夜の部にも繰り出したいな。

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「シュングルマン SHUNGOURMAND」 中央区新川2-3-7 浪商ビル1F [Map] 03-6222-8464 http://shungourmand.jp/
column/03468

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