「福助」は、讃岐の製粉工場で作られた上質な小麦粉で打つのだという「白うどん」と、 上州の地粉を使った褐色の「田舎うどん」との二刀流。 つまりは、讃岐系と武蔵野系の両刀遣いということになるね。
合い盛りも出来ます、ってことで、 量にして三玉の「ざるうどん」中盛りを白と田舎の合い盛りに。 つけ汁は、デフォルト無料の冷汁から、 ごま汁、みぞれ汁、肉汁、カレー汁と5種類から選べる。 基本、武蔵野うどんモードなので、選んだのは当然「肉汁」。 「かき揚げ」とこの日の日替わり天の「土佐紅いも」も添えてもらいましょう。
一人ひとりへの丁寧な接客が気持ちのいい女将さん。 「時間かかりますが、お待ちくださいね~」に、 はいはい、ごゆっくりどうぞ~な気分になる。 すっかり腹ペコなのにね(笑)。
さて、カウンター越しにお膳がやってきました。 ざるに合い盛りされたうどん。 右と左の違いが判りますでしょうか。
まず右手の讃岐系から。 讃岐にイメージする透明感がありツルンとして力強いコシのある感じとは微妙に違っていて、 武蔵野うどんの素朴さが織り込まれている風合いがする。 肉汁で啜っている所為なのかもしれません。
もう一方の左手武蔵野系は、 武蔵野うどんのイチオシ「小島屋」の地粉がしどけなく味わえる感じの路線ではなくて、 ちょっと味噌煮込みうどん的なゴワっとした食感が印象的だ。
土佐紅の天ぷらは、細長いフォルム。 パサつくことなく、しっとりとその甘さを楽しめます。
讃岐系「白うどん」と武蔵野系「田舎うどん」の食べ比べも出来ちゃう「福助」。 うどんに対する真摯な姿勢と心意気が感じられて居心地がいい。 ただ、二刀流がどっちつかずの結果を招いているきらいがある。 できれば両刀遣いを止めて、地場武蔵野うどんに注力して欲しいなぁと思います。
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「福助」 清瀬市竹丘1-2-10 042-457-2929
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