須田町のとんかつ「万平」で、
牡蠣料理をいただいた帰り道。
神田駅へと向かう道すがら。
そういえば、「やまいち」はこの辺りだったよなぁと思いついたところがその目の前でした。
当時、とんかつ「勝慢」からのご近所独立で話題となった「やまいち」。
いまはもう、わざわざ「勝慢」との関係性を考えることもないでしょう。
「かきフライ」を横目に「特ロース」をいただいたことを思い出す。
そうだ、「やまいち」のカキフライもいただかねばなりません。
ということで改め出掛けた神田・淡路町駅。
「やまいち」の所在は、靖国通りを跨いでいても、「万平」や「いせ源」なぞと同じ須田町になるのだね。
深緋の暖簾を払って、ビールをやっつけているテーブル席を眺めながら、
カウンターの隅へと進みます。
「特ヒレ」「特ロース」と並ぶお品書きから選ぶは、最後尾の「かきフライ」。
お皿の到着まで、やや眉間に皺を寄せた面持ちで手元の所作を続ける大将の動きを目で追って過ごします。
大将から直接手渡されたお皿には、どどんと大振りな牡蠣フライが四つ。
全般に小振り傾向だった今季にあっては、殊更に大きさが印象的に映ります。
大きめパン粉の衣に檸檬を搾って、皿の脇に添えてくれているタルタルをちょんとのせて、
大口開けて(笑)喰らいつく。
箸に載る重量感と歯応えの重量感が一致して、口中に牡蠣の甘さが広がります。
前後して、衣の軽快なサクサクがテンポを生んでくる。
「銀座 三州屋」の「カキフライ」の絶佳な魅力とは少々ベクトルが違うものの、この「かきフライ」もそれに伍して引けをとらない感じ。
たっぷり感がありつつ厭な臭み一切なく、ストレートにその魅力を弾けさせる。
一見、岩牡蠣のフライでもあるかのようなサイズの牡蠣だけど、どこの牡蠣なのだろうね。
二丁づけかもなぁと齧った断面を覗くも、その気配はないし。
でも眉間の皺が気になって、どこの牡蠣なのか大将に訊ねることができませんでした(笑)。
「車エビフライ」や「貝柱コロッケ」に「海老しんじょう揚げ」。
ロースやヒレのとんかつの美味しさはもとより、魚介のフライも気になるとんかつ「やまいち」。
こふいふお店の「ポテトサラダ」はきっと旨いに違いない。
今度は、「かつ煮」「純レバ」「生ハム」「肉よせ」「豆腐」といった夜のおつまみメニューで、
一杯やっつけるのも一興かもね。
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「やまいち」
千代田区神田須田町1-8-4 玉井ビル1F
[Map] 03-3253-3335
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