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炉端美酒食堂「炉とマタギ」で 馬肉爆弾刺丼と粗挽和牛ハンバーグ
八丁堀から新川へと渡る橋、高橋の近く。
何気なくインド料理「友人」の路地を覗くと、飲食店のものらしきバナーがその先に見えた。
へーなんだろ、と近づくと、古民家に手を入れた的テイストのお食事処。
炉端美酒食堂「炉とマタギ」。
古民家の雰囲気を残しつつという店舗デザインは最近ありがちではあるけれど、ここでもかぁーと思いつつ、
でも、ま、嫌いじゃない(笑)。
ちょっとお邪魔してみましょうね。
すっかり開放されている木戸のところから思わず入ろうとしちゃったけど、入口は左手にあると気づいてハッとする。
頭を掻きながら数段の階段を上がり、店内へ。
カウンターの右隅に案内されました。
炉端食堂と謳うだけに、
カウンターの向こう、キッチンの中央が夏場にはちょっと厳しそうなまさに炉端。キッチンとカウンターの間にはタイルを貼り込んだエリアが帯状にあって、そこには笊に盛られた野菜たちや幾つものココット、生ハムの原木なんかが置かれていて、臨場感を演出しています。
「マタギの昼めし」は、和牛ハンバーグから「今週の魚」「本日の丼」までの6種類。
マタギ=ジビエの勝手な連想から、「鹿肉の爆弾刺丼」を選びました。
すると、「今日は鹿でなくて馬なのですが、よろしいですか」と兄さん。
ジビエ感がちょと減退するのでちょっと残念だけど、うー、仕方ありません。
届いたドンブリの中央には温泉玉子。ぐにぐにっと潰して広げる廻りには、ぶつ切りの馬肉刺と刻んだ胡瓜と沢庵と。
ぐわぐわっと混ぜまぜして、ぐわぐわっと掻き込むようにいただきます。
挽き割りの納豆をタレに合わせてあって、ネバっとしたりシャキシャキとしたり、そこへ馬肉の食べ口が重なったり。タレが塩辛過ぎたのが難点なんだけど、アイデアはアリだと思うので、工夫次第でスグレどんぶりになっちゃうかもね。
鹿肉だったらまた違うのかな。
八丁堀「如月」の「五色納豆ごはん」や白金「福わうち」の「社長納豆」のジビエ版どんぶりだったりしたら嬉しいかも。
鹿腿肉等々とある「炉とマタギの炉端膳」とか「牛腿肉の燻し肉刺し丼」も気になるだけれど、今度は品書き冒頭の「炉端焼 粗挽き和牛ハンバーグ」。
基本180gで90gずつ追加ができる、という注釈がある。
さらに、照り焼き、ガーリックオニオン、おとしポン酢、味噌マヨネーズ、トマトと5種類ソースの中から好みを選んで欲しいという。
デフォルト180gで味噌マヨネーズをとお願いして待っていると、焼き網の上に棒に巻くつくねのような形状の肉塊が置かれるのが見えた。様子を見ながらトングでひっくり返し、また様子をみる。
そしてそれを焼けた石を隅に置いた熱々フライパンに載せて、湯掻いた野菜を添える。
そこへ自らソースをかけるとジュワーッと撥ねる、ということであらかじめ紙ナプキンが配られていたのだけれど、味噌マヨネーズだとあまり撥ねずに肩透かし(笑)。
あ、でも、粗く挽いた肉の旨味を追い掛けるようにその間から肉汁滴って、なかなかいい。
味噌の風味がグイっと味わいを強くしてくれているけど、やや強過ぎる感じもする。
味噌マヨネーズじゃなくて、別のソースを選ぶのがより醍醐味かもしれないな。
冊子になっている品書きの最初のページを読むと、こうある。
「炉」の中で燻る炭。はじめちろちろ、あと豪々。
「狩猟鳥獣」自然の恵みの肉本来の旨味を、
炭と会話する焼き手が芸術のように炭を操り焼き上げます。
八丁堀の路地裏の古民家で、
操る「炉」の炭で「狩猟鳥獣」をさまざまに仕立てるという「炉とマタギ」。なるほど、お店のロゴマークは、山野と焚き木とマタギの蓑がモチーフか。
新川の「灯ノ番hinoban」の姉妹店と聞けば、なんだか納得です。
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「炉とマタギ」 中央区八丁堀4-13-7 [Map] 03-3553-3005