久し振りに歩く木挽町通り。
「樹庵」のあった場所には「赤井」と、別の名前が掛かっている。
その先の「鳴神」並びの狭い間口に、小さな黒板メニューが見つかりました。
4種類のランチをDejeunerと示した黒板の下には、店名を示す赤いチョークの文字。
そう、今日の目的地は、「ヴィヴィエンヌ」。
のむのむさんも探訪・再訪しているビストロです。
この日のメニューは、「そば粉のクレープと冷たい人参のスープ」「仏産若鶏のロースト」「帆立貝のフリット タルタルソース」「白金豚のプティ・サレ レンズ豆添え」。
オンナノコターゲットの匂いがふんぷんとしますが、気にせずに奥のカウンターの隅に腰掛けます。
帆立のフリット、をお願いしました。
お皿には、コロコロとしたフライが5つ。
たっぷり肉厚な帆立の身がそのコロンとした姿から想像できて、嬉しくなる。
天麩羅的フリットではなくて、丁寧な仕立てのフライ。
早速ナイフの歯を刺身をひくような仕草で入れると、すうぅと切れる。
その麗しきフライの断面よ!
エキスがキラキラと滲んでいます。
タルタルを添え、口に運ぶ。
おほほ、繊細で均一な衣の歯触りに続いて、帆立の身の甘さが口腔一杯に広がる。
タルタルが、衣の香りとホタテの甘さをよりふくよかなものに増幅している。
これは、いい。
男子として残念だったのは、バゲットのカゴには、たったひと切れのバゲットが入れられただけだったこと。一個じゃお皿とのバランスも悪いし、そもそも足りないし。
「お代わりをオクレ」と云えばいいだけのことかもしれないけど、この気持ちって厨房の男性諸氏は抱かないのだろうか。
なぁんてことを考えながらコーヒーを啜っていたら、ひと組、またひと組と女性陣のグループが店を占めていく。
やっぱり圧倒的にオンナノコウケしてる。
メニューがそんな彼女たちに合わせた構成になってるのは、必然かもしれないな。
でも彼女たちの中にも、もう一個バゲット欲しいなぁと密かに思ってるレディがいないとも限らないよね(笑)。
この3月下旬オープンだというビストロ「ヴィヴィエンヌ」。
帆立のフライは旨かった。
今度は臆せずパンのお代わりを申告しますので、ご対応を是非。
口関連記事:
茶房「鳴神」 でかわゆく穴胡三巻と胡麻練り込みごまうどん(08年02月)
和食「樹庵」で あばれまんじゅう赤米ご飯姐さん囲むサロン(07年07月)
「Vivienne」 中央区銀座4ー13ー19銀林ビル1F 03-6273-2830
column/02631