RESTAURANT「BISTORT DE LA CITE」で シテ丼

cite.jpg人通りの少ない昼間の西麻布の裏通りに佇む「ビストロ・ド・ラ・シテ」でランチと洒落込んでみました。マホガニー調の木目をファサード全体に廻した面構えがなんともいい表情だ。頭上に拝した店名を記したボードも同じ意匠の中に溶け込んでいます。適度に照度の落とされたそしてこじんまりとした店内には、しっとり落ち着いたそして少し濃密な空気が漂っています。ランチコースでワインボトルを開けているお隣のテーブルを横目に平日ランチの人気メニューだという「シテ丼」をお願いしました。リエットを擦り付けた自家製パンを口にしながら、この豚肉のリエットで充分ワイン呑めちゃうのになぁ、なんて想いが頭を過ぎる。そう思うのが至極自然な、そんな雰囲気が満ちているのです。で、「シテ丼」。スープ皿といってしまってよさそうな平皿にハヤシ風具沢山シチューが盛られている。これが”丼”かよオイ!と心の裡でツッコミを入れつつ、そのソースをひと口啜る。あひっ? いきなり胡椒粒を齧ってしまったらしく、その香辛料の香りと辛さが口中に広がって微妙に痺れる。痺れが引くのを待ちつつ改めて覗き込んだお皿で見付けた大根におでんを連想したり、ティースプーンで添えられた一味主体の辛味に中華を思ったり。鶏モモの滋味は感じられず、水多めで炊いてしまったご飯のようなクスクスを含めて、残念乍ら「シテ丼」、別段美味しくは、ない。う~ん、実直な旨味への期待が過ぎてしまったのかも~。創業30年を越える老舗ビストロの醍醐味を味わうには、じっくりゆっくりワインと過ごす宵のコースで、ということなのかもしれませんね。姉妹店の「Aux Six Arbres」も気になります。 「BISTORT DE LA CITE」 港区西麻布4-2-10 03-3406-5475 http://www.sixarbres.com/bistrot/
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