中華「珍々亭」で 涎溢るるチャーシュー油そば生玉子

chinchintei.jpgずっと気になってた油そばのお店がありました。 遡れば、江戸川橋の油そばの店でそのジャンクな魅力に出会った時からの課題店。 武蔵境の北口からJRに平行するように住宅街を進む。 商店のおよそありそうもない様子に少し戸惑いながら右へ折れると、オレンジとイエローを交互に重ねた庇と小さな看板が見えてきましたchinchintei05.jpg。 看板に示すは「珍々亭」。 元祖油そばの店とも云われている暖簾です。
左手にカウンター、右手にテーブル席。 拭き込まれたメラミンに肘を置きながら、振り返れば頭上でTVが鳴っています。 chinchintei01.jpg「チャーシュー油そば」の並に生玉子をONしてもらいました。 チャーシューやメンマを蹴り散らかさないように気をつけながら、どんぶりの底の方からタレを絡ませていきます。chinchintei02.jpg 玉子の黄身もエイっとつぶして、それも含めて和えていきます。 たっぷりとタレ&玉子を纏って、なんだか堪まらん状態の麺。 chinchintei03.jpg 慌てて勢いよく、啜ります。 かつての「東京麺珍亭本舗」は、油と辛みを注入して混ぜ食べろ、というお作法だったけど、ここではそのままドンブリ底のタレを絡めるだけで、イケてしまう。 というか、おいおい、スッゲーうまいじゃん(笑)。 玉子の利きもあるのか濃度のあるコク味で、噛み応えとつるりん感を両立させた麺をわしわしとすれば、むほほー、であります。 そして見た目を裏切る軽快さが、いい(親指上向)。 適度に脂の落ちた煮豚の加減もナイスマッチ。 こんな飾り気のない素朴などんぶりが、想定を遙かに飛び越える感激をもたらしてくれました。 試しに辛味タレを垂らしてみるとまた新たな輪郭が生まれて、それはそれでまたいいという展開だ。 50円で生姜風味の利いたスープを添えるのもまたオツなもの。 知らなきゃ見過ごしてしまいそうになるほど佇まいも素朴な「珍々亭」。 chinchintei04.jpgオバチャンたちの接客も気持ちいい。 食べ口を思い出したら、また涎が溢れそうになりました(笑)。 ずっとずっとこの味風景を守っていって欲しいなと思います。
「珍々亭」 武蔵野市境5-17-21 0422-51-2041
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