column/02740 @1,000-
ショップ・カフェ「銀座 文明堂」で 改装前ハヤシライス風味と旨味
歌舞伎座に向かって右手の一角。
晴海通り沿いには、オムライスの「YOU」や炭火焼きの「越後屋八十吉」。
木挽町通りには、ビストロ「Cave des Vignes」、季節料理「中ぜん」、ビストロ「Vivienne」、などなど。
界隈を右往左往しているものの、木挽町通りを挟んで歌舞伎座に並ぶ角地の「文明堂」には訪れたことがありませんでした。
それがふと、店頭の「ハヤシライス」というフレーズが気になって、それも一手と寄ってみたのが08年も暮れのこと。
ショーケースが奥に控えるカフェスペース。
歌舞伎観劇のあとにここでお茶して、カステラ買って帰っていくオバちゃんたちも多いのだろうなぁとぼんやり考えながら、「銀座文明堂のハヤシライス」の到着を待ちます。
長方形の如何にもカフェっぽい白皿の右手にカップ盛りのライス。
深い深い褐色のハヤシソースが横たわります。
メニューには、受け継がれる味、とあり、昭和31年に開店した文明堂グリルのハヤシライスのレシピを代々の店長が受け継ぎ、工夫を重ねたものだとある。
確かにワインの風味を活かした、ある意味個性的な濃厚ハヤシライスになっている。
焦げる寸前のような香ばしさも加減よく含み、多層的な風味の重なりを思わせる。
でも、肝心の旨味が控えめで、あれこれ捏ね回しちゃった感があるなぁとも思う。
脂回避の上品系に仕立てる意図なのか、含む肉片もややパサついたもの。
バラ肉かなんか使うとグッとくるのになぁ、でもそれじゃ風格にそぐわないってことなんだろなぁなどとひとりごち。
帰りがけのチラシをちらっと見て、ハッとした。
ビルの建て替えで、新年早々に閉店してしまうとあるンだ。
仮店舗で営業して、1年ちょっと後にリニューアルオープンする予定らしい。
二階テナントの「To The Herbs」はそのまま閉店だ。
文明堂長崎総本店との関係もちょっと気になる「銀座 文明堂」東銀座店。
木挽町通りの風景もまたちょっと変わっちゃうのだなぁ。
口関連記事:
珈琲&サンド「YOU」で オムライス甘い玉子とケチャップと(05年11月)
炭火焼干物食堂「越後屋八十吉」で 豪快食材の豪快炙り焼き(08年08月)
ビストロ「Cave des Vignes」で トマトのプリンとカシュー豚(08年08月)
季節料理「中ぜん」 でくさやにおしたしつみれ豆腐経木一枚裏表(08年04月)
bistrot「Vivienne」で 肩の凝らない正統なビストロ料理たち(08年07月)
「銀座 文明堂」東銀座店 中央区銀座4-13-11 [Map] 03-3543-0002 http://www.bunmeido.com/