雨が多いと云われるザルツブルク。でも、スカッと晴れ渡る日も勿論あって、湿度の低い気候と相俟って、とても気持ちよく過ごすことの出来る日も少なくない。
凍て付く冬が弛み始めると同時に一斉に木々の新芽が芽吹き始め、くすんだ印象だったミラベル宮殿の庭園の彩りや雰囲気が一気に華やかになる。
今は市役所として使用されている宮殿の建物を背にしたベンチでの、頭上の八重桜を愛でつつのお花見が、晴れた日に当たったならさらに素敵なひと時になる。
尤も、花曇の空の下でもなかなかオツなのですけれどね(笑)。
そんな晴れて空が広い日にザルツブルク市街から、
およそ真東の方向を眺めると、
ポッコリと隆起したかのような山が望め、
そこにストローを挿したような紅白の支柱が見付かります。
紅白の支柱は、Sender Gaisberg の電波塔。
ガイスベルク送信所と呼べばいいのかな。
そう、ザルツブルクを訪れる度に見上げていた山が、
ガイスベルクGAISBERGと呼ばれる山なのであります。
そのガイスベルクの山頂を訪れる機会に恵まれました。
そして、その日は最高の天候にも恵まれて、
抜けるような青空。
まだ雪の残る頂上附近から、
市街方向の景色を眺めに向かいます。
ああああ、凄い!
これぞパノラマ!と云うべき風景が、
眼下の街並みと背景の山並みとで奥行きを構成して、
左の端からぐるりと視界を広げて右の端まで、
ドワーンと広がる絶景哉絶景哉!
とてもそのままの感じは表現できていませんが、
以下のパノラマ写真でその一端をご披露できるかもしれません。
※PCにて写真をクリックください。
そして、この写真の左右を10倍に引き伸ばした感じを想像ください。
吹き上げるやや冷たい風に吹かれながら、
雄大に大地に屹立しているような特異な気分に包まれる。
いやはや、眼福にただただ感謝の瞬間でした。
ハングライダーやパラグライダーの団体に寄与したらしき、
御仁の碑の向こうに山小屋風の建物がある。
それがガイスベルク山頂に建つ憩い処、
「KOHLMAYR’S GAISBERGSPITZ」なのであります。
テラスの支柱のひとつに、
ご存知「Stigel」のサインがあるなと思えば、
ブランチの一杯にとグレープフルーツとカクテルした、
「Stiegl-Radler Grapefruit」がテーブルに。

グレープフルーツのジューシーな苦味とビールの苦味とが、
不思議と似合って晴天下にも相応しい。
ジョッキの向こうに遥か、独逸国境側の山並みが見通せます。
パノラマな!ってな勢いでお願いした「PANORAMA-FRÜHSTÜCK」は、
意外や、シンプルなパンとバターと蜂蜜等とのプレート。
相棒の目玉焼きなんぞにも手を伸ばしては、
「Stigel」のジョッキを傾けます。
澄んだ空気を照らして、
じりじりと暑いくらいの陽射しと山頂を抜ける風。
ダイナミックな景色を眼前にしたテラスでのブランチは、
とっても素敵なひと時でありました。
テラスから左手の方を眺めたら、
青空に何やら飛行物体を発見!
断崖に近寄ってみると、
沢山のひと達がカラフルな翼を整えて、
順々に飛び立ってゆく。

かなり高いところまで舞い上がって、ゆらんゆらん。
なんだかとっても気持ち良さそうだ。
ザルツブルクの街や周囲の山々を見下ろすガイスベルクの山頂に、
パノラマな絶景を堪能できる癒し処
「KOHLMAYR’S GAISBERGSPITZ」がある。
例えば、グラーシュなどのオーストリア伝統料理もいただけるみたい。
そして、白銀に包まれる冬の時季から春、夏、秋と、
季節によって、日によって、時間帯によって、
色々な表情を魅せてくれるであろう目の前の景色も勿論、
なによりのご馳走なのであります。
「KOHLMAY’RS GAISBERGSPITZ」
Gaisberg 32 5026 Salzburg Aigen Österreich [Map] +43-664-657-6895
http://www.goas.at/
