
そこへやってきたのは、角の丸い緑色に塗られた可愛いバス。 東村山市内を3路線で巡る市営のコミュニティバスだ。 西武バスがその運行を受託しているらしい。 おばさまがゆっくりと運転する「グリーンバス」は、 すぐに府中街道に折れて、秋津方面へと向かいます。
バスを降りたのは、久米川辻という停留所。 交叉点の角には、 新田義貞公遺蹟で重要文化財であるところの元弘の碑の案内看板がある。

そんな重要文化財があるのかぁと思いつつ、 目線は交叉点からすぐの茶色く錆びた看板へ。

暖簾を潜って、格子戸を引くと、 鄙びたお祖母ちゃん家という様子がまさに武蔵野うどんに似つかわしい趣き。

厨房では、お祖母ちゃんがせっせと天麩羅を揚げている。

どうやらうどんそのものは、主にお祖父ちゃんの担当らしく、 お祖母ちゃんから注文を聞いたお祖父ちゃんは、 うどん部屋のあるらしい奥へと引っ込んでゆきます。
「肉汁うどん」大盛りの膳が手渡されました。

お椀の汁には、豚バラ肉が数片浮かんでる。 家庭で供されてきた武蔵野うどんのつけ汁は、 まさにこんなノリの装いなのであります。



きっと、タイミングによっては、茹で置きのうどんとなることもあるかもしれません。 でも、元来の武蔵野うどんは、 例えば、祝儀不祝儀の宴や親戚などの寄り合いの最後に、 〆に食べられるよう大量に茹でておいて、 併せて用意していた肉汁とでいただいていたもの。 茹で置きなんてとんでもないというのは、武蔵野うどんには当たりません。
お祖母ちゃんは、「足りたかな、天麩羅はどうかな」と訊いてくれる。 もうちょっと食べたい欲張りを抑えつつ、 茗荷の天麩羅も美味しかったです、ありがとう。
武蔵野うどんの中核エリア東村山の久米川辻に、 純手打ちうどん「ますや」がある。

口 関連記事: 手打ちうどん「こせがわ」で 武蔵野うどんらしい武蔵野うどん(10年07月)
「ますや」 東村山市久米川4-33-10 [Map] 042-393-9481
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