実は、この7月にキタの「THE PARTY」というオイスターバーを訪ねたことがありました。 マイスターに挨拶しようとしたら、今はもういないという。 どうやら、独立のために辞められた直後のタイミングだったらしい。 そんなことでマイスター不在な「THE PARTY」だったけど、 マイスター特典を適用してくれて、とっても有難かった記憶が蘇ります。
さて、オイスターバル「KAKIYA」のファサードはというと、 Rを描く硝子面とその周囲を縁取るブルーのチューブライトが印象的。Rを描く硝子の中央にも配置したちょっとサイケなロゴは、 “OYSTER”を表しているように見える。 R硝子の内側がコンパクトなテーブル席コーナーで、 その奥が数席のカウンター。 全体にシュッとスリムでスタイリッシュな造りになっている。
カウンターの隅に腰を据え、 やっとこオイスターマイスターにして総料理長の高島さんにご挨拶。 目の前のトレーに並んだ牡蠣を物色します。あの「先端」もメニューに載っていますが、 その夜は残念ながら入荷なし。 然らば、同じ海域から届いた「大神黒島」に兵庫「坂越バージン」を。 グラスのシャンパンを添えてもらいます。
流石、生活排水から隔絶した海域で育んだ「大黒神島」。清澄な旨味が一気に煌めいて、すっと消える。 殻の中の海水ともども、すかっと明瞭に海の恵みが美味いのだ。 ああ、甘露甘露。
「KAKIYA」には、殻付き生以外の「かき料理」メニューもしっかりと。 「カキのスモークオイル漬け」は、 オイスターバーならではのフルっと加減良くレアな牡蠣。漬けた牡蠣は、ご存知「かき小町」。 スモークの芳ばしさとオイルの円やかさを纏って、素直に旨い。
オイスターバーにも欠かせない「カキフライ」は、 もしかして「先端」?としげしげ眺める小振りな佳作。たっぷりのタルタルを載せていただけば、弾ける旨さ嬉し。 思わず、ギネスを注文んじゃいます(笑)。
「カキフライ」に負けじと「カキのガーリックバター焼き」もまた気になって(笑)。ほんのりガーリックにバターのコクが牡蠣の身を包み込む。 バジルの香りも相俟って、期待通りのホフハフな美味しさだ。
するってぇーと「カキのクラムチャウダー」はどうだろうと所望する。ベシャメルにふつふつと含む野菜魚介の旨味みを愉しんでから、 ちょっと大きくスプーンを動かすと、ジャーンと顔を出す牡蠣。 特段縮んだ様子もみせないまま、 スプーンに素直に載っかるサイズの牡蠣がいい。 「先端」のクラムチャウダーも食べてみたいなぁ(笑)。
〆にと、「かき飯」じゃなくて、焼き牡蠣をひとつと相談すると、 メニューには載っていなかった「室津かき」を焼いてくれた。いやはや、旨味がしゅっと凝集して、焼いた牡蠣もやっぱり美味い。
大阪ミナミに登場した日本オイスター協会推奨店、その名も「KAKIYA」。「KAKIYA」は、南船場のおさかなやたい「まつり」も営むGOM井川さんと高島さんのお店。 出来れば、「KAKIYA」を守る高島さんからカウンター越しに牡蠣の薀蓄をあれこれ頂戴したいところだけれど、キッチンが一番奥にあって、「かき料理」を注文すると総料理長が引っ込んでしまうという。 でも、かき料理も注文みたい(笑)。 このジレンマがちょっとした悩みかもしれません。
「KAKIYA」 大阪市中央区宗右衛門町5-6 センチュリービル1F [Map] 06-6213-3238
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