注文を聞き終わるか終わらないかのうちに手元を動かして、 ソーセージを挟んだパンにカレーパウダーを振り掛けて、 狭いカウンターの上に準備されているスタンドに、はいよ!とばかりに立ててくれます。 黄色い粉をたっぷりと振り掛けてくれたなーの図。熱々のところを手に持って、早速その場で齧りつきます。 やや乾いた歯触りのパンに齧ったそばから滲むソーセージの脂、 そしてカレー粉の真っ直ぐな風味。 カレーのそれとはちょと違う辛味は刻んだ玉葱か。 ふーむ、ソーセージそのものも香ばしくてジューシーで旨いのだ。その焼き立てをすぐ立って食べちゃうことで、さらに臨場感のある美味しさになってる感じ。 素朴だけれど、いいなぁ、やるなぁ。
Bosna Grillの匂いに釣られて路地に迷い込めば、 そこにある小さなスタンド「Balkan Grill Walter」。バルカン半島はブルガリアからの移民のツァンコ・トドロフさんが、ビール蔵Müllner Bräuの中の店で、秘密のレシピでホットドックを売ったら繁盛してしまい、この小さな小さな小屋で店を興したということらしい。 元々「ナダニッツァ(Nadanitza)」として売り出したものの、発音し難かったことから「ボスナ(Bosna)」と名を改めて人気を博し、いまやザルツブルクの風物詩と云われるまでになっているンだ。
「Balkan Grill Walter」 Getreidegasse 33, im Durchgang gegenüber der Eisgrotte, 5020 Salzburg [Map]
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