武蔵小山に出掛けたのは、
LiveCafe「Again」月例の
村田和人ワンマンライブ
<村田の実験室>のため。
そうだランチも武蔵小山で摂っちゃおうと早めにやってきたのは、とんかつ「さんきち」。
でも、想定外に空席待ちのひとがあるのに驚いて、飲食店街の路地へと戻ってきました。
それは、さっきその前を通り過ぎたお店に寄ろうと目論んだからでもありました。
頭上を見上げると、「飲食街」とだけ示した不思議な看板がある。
住宅とスナックや小料理屋店舗が交雑した路地の一角にあるのがレストラン「L’Etroit」。
以前ここを通った時は開店の一週間後くらいで、その時からずっと気になっていたのです。
ドアの向こうは、ジャスト4席のカウンターとふたり掛けのテーブルがひとつ。
カウンターが区切るキッチンは、左右を入れ替わるのすら難しそうなスペースで、そこに男性ふたりとサービスの女性。
たった6席のキャパにスタッフ3人の布陣なのかなぁと思ったら、どうやら二階席(4人テーブルが2卓)もあるらしい。
メニューにある「本日の9皿膳」というのがきっと、
ランチタイムのメイン・メニュー。
10数種の選択肢からメイン料理を選び、そこに8皿に及ぶ小皿がつくというスタイルだ。
メイン料理には、讃岐牛を冠したメニューが幾つか。
その中のひとつ、「讃岐牛ちからこぶの赤ワイン煮」をお願いしました。
あ、それならワインを合わせてしまおうと、グラスの赤も所望します。
早速、お膳に並び始めるの小皿たち。
千切りの昆布を敷いた平目のカルパッチョにマッシュポテトに載せたレバーのムース。
オクラトッピングの茶碗蒸し、コンソメのスープ、サラダなど。
グラスを傾けつつ、男性ふたりが黙々とてきぱきと手と身体を動かす様子を眺めます。
グラスのワインが少なくなったところへメインの角皿が真向かいからやってきました。
なるほど、フルボディ色に染まったお肉がふた切れ、人参のピュレの上に鎮座しています。
ナイフですっと切って口に含めば、
とろんと解けて、ほろ苦いような香気と身肉の旨みを開かせる。
おお、いいね。
讃岐牛というのは、その名の通り、讃岐/香川で飼育された黒毛和牛。
ちからこぶというのは、前足の稀少部位を云うらしい。
筋肉で筋張っていそうなところが、こんなに柔らかく仕上がるのだね。
デザートのカクテルグラスには、チョコレートケーキとバニラアイス。
なんだか充実満足のランチとなりました。
武蔵小山のディープゾーンの端っこにちょっと意外な小宇宙、レストラン「L’Etoit(レトロワ)」。
訊けば、以前はスナックだったところを改装したのだそう。
そして店の名前の意味はと問えば、「窮屈、です(笑)」。
なるほどね(笑)。
狭い中でも工夫して、丁寧な仕事をしている姿勢が好感で、
ずっと続けていてほしいなと思います。
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とんかつ「さんきち」で 大盛り生カキフライはカキフライの大盛り(10年12月)
「L’ Etroit」
品川区小山3-21-1
[Map] 03-6426-4086
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