ひょんなことから宵口の東急大井町の改札前。
さて、どこでご飯しようかと腕組み思案する。
やっぱり真っ先に思い浮かぶのは、
駅すぐの東小路の二本の路地。
「ブルドック」は正直あんまり得意じゃないし、
「大山酒場」はもうないし。
焼鳥「鳥文」も一手だけど、
あそこはきっともう満席だ。
近頃気になってる小さなワインバーなんかどうかなぁと考えながら、はたと思い付いた。
そうだ、「金井寿司」を覗いてみよう。
空席ありますようにと暖簾を払うと、予約以外の席がまだあるよう。
おずおずと小さなカウンターの角あたりに落ち着きます。
瓶麦酒をいただいて、つまみを適当に。
そうそう、「金井寿司」では、つまみあれこれが大将に任せるまま、
小さな角皿に載ってどこどこ出てくる。
あれらをアテに、日本酒でもウーロンハイでも。
大将曰く「今、穴子焼いてるかんね」ということで、「穴子の笹焼き」。
「金井寿司」のもうひとつの名物は、しっかりと笹の香りを纏った逸品なンだ。
うん、うまい。
お隣さんの注文がとっても気になり、こちらにも。
なんといっても、炙ったゲソを肝のソースで包んで巻いてしまうという、
堪らん仕立て。
ああ、ああ、これが不味かろうはずのない。
大将、これは、ズルい!
そうこうしているうちに、
大将曰く「うん、今、焼いてるから」ということでやってきたのがお待ちかね。
「金井寿司」名物の本命「焼き寿司」だ。
ほうら、焦げたご飯と炙って香ばしくなった本鮪。
海苔の風味と鮪の脂に旨みが渾然と炸裂して、愉快なほどにイケるのだ。
大将に、鮪以外も巻いてみてくれない?と訊くと、いんやそれはできない、と仰る。
実はまかないではあれこれ試しているのだけど、「金井寿司」の「焼き寿司」は本鮪で、という風に決めているンだって。
なるほど。
でも、鯖バージョンとかトロサーモンバージョンも食べたかったなぁ(笑)。
「焼き寿司」でも衆知の大井町東小路「金井寿司」。
大井町の路地にお越しの際は、この小さなカウンターにもぜひ。
吃驚したことに、なんでも、上海に支店つくっちゃったみたいですよ。
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「金井寿司」
品川区東大井5-3-5
[Map] 03-3474-8840
column/03044
いや~、凄いですね。げそを肝のソースで巻くなんて、美味しいに決まってるでしょう!
そして焼き寿司、鮪のとお米の焼けた様子、美味しさが写真からも伝わってきます! 確かにトロでも食べてみたいような(笑)。
Re:seppさま
seppさんも烏賊肝のズルさをよーくご存知ですね!
お酒が沁みます。
焼き寿司を炙る按配は、毎日のように炙ってきた熟練を感じたりしているのです。
ま、炙る焼き網をいつ外すかってだけですが(笑)。
seppさんもそんな大井町探検にいらっしゃいませんか♪