本町にちょいと話題のカレー店があるという。
ところは淡路町のオフィス街。
御堂筋の向かい側から移転してきたというそのお店のファサードは、なるほどおよそ真新しい。
壁に埋め込まれたパネルにあるのは、
「辛口カレー専門」の文字。
それは、暴力的な辛さのみを追求するものか、はたまた辛口の魅力を直裁に訴えるものか。
寄り道してみましょう。
三人待ちを経て滑り込んだ円いスツール。
清潔感に溢れ、どこか襟を正した雰囲気がいい。
壁の額が、5種類のカレーと5種類のトッピングを示すメニューを掲げています。
「エビフライ」も気になりつつも、「トンカツカレー」に「生卵」のトッピングをいただきましょう。
湯気とともに目の前に提供されたお皿には、トンカツにとろんとしたカレーがかけられて、その真ん中に玉子の黄身が据えられてる。
どれどれとスプーンを手前から動かして、ひと口。
見た目は、名店「インデアンカレー」をも彷彿とさせるものの、あのフルーティな甘さの誘惑とその後の辛さのメリハリの利いた流れとはちょと違う二重奏。
辛口を謳うだけあって、冒頭の甘さを抑えて、全体像として辛さを増した感じ。
その分、味わいの抑揚は比較的フラットで、そんな意味からも強いトキメキはないものの、ルーに含んだ旨みはたっぷりで悪くない。
「福島 上等カレー」を洗練スパイシーにしたら、というアプローチにも映ります。
揚げ立てのトンカツは、スプーンでそのまま掬って食べやすいように、縦横に包丁が入っているのが秘かに嬉しい。
ひと匙またひと匙とテンポよく食べれてしまうのね。
玉葱の薄いスライスのピクルスも粋な辛口カレー専門「白銀亭(はくぎんてい)」。
仮に「インデアンカレー」インスパイアのお店だと聞かされてもおよそ違和感はないけれど、その辺りどうなンだろうね。
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「白銀亭」
大阪市中央区淡路町4-4-12 ダイドーメゾン大阪御堂筋1F
[Map]
06-7654-1067
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