column/02108
中国家庭料理「アンジュ」で かきそば半チャーハン設えパブちっく
昼のソニー通り。色の褪せた写真を覆い隠すように手書きメニューがベタベタと貼られたスタンド看板に「かきそば半チャーハン」という文字を見つけて、吊られるようにその店の入口へ。
ドアの左手には白地に金文字の店名プレートが掲げられていました。
その名を「アンジュ」。
どこか新宿あたりの安スナックを思わすような、少なくとも中華料理店を連想させることのない店名でもあるような。
店内に入ってみると、あれれ、やっぱりここってもしや「アンジュ」という別の種類のお店だったのではなくって?と思わせるパブちっくな設えだ。
微妙に訝るような表情になりながら、一番奥のカウンターへ。
すり硝子越しの厨房では北京鍋が激しく動き、忙しなくも快活な熱気が伝わってくる。
ホール側もだんだんと混み合ってきた。
「はい、お待ちぃ」とやってきたどんぶりには、軽く片栗のあんを纏った大ぶりの牡蠣がごろごろと載せられている。決して不味いワケではないけれど、大きさの割りには味が抜けちゃっているような気がするのが残念で、スープにも麺にもこれといって特段魅力的な要素は見受けられない。
なぁんてこと思いつつもズズズ、ズズズ、素っ気ないチャーハンと合わせて完食してしまう(笑)。
一見町場中華の「アンジュ」ですが、なによりも中華料理店としてその名をつけて、その内装にしたのかどうかが一番気がかりだったりしています。
「アンジュ」 中央区銀座5-4-14 国松ビル1F [Map] 03-3571-0789 [閉店]