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元祖豚丼「ぱんちょう」でこれぞ当地にして元祖の味と気風十勝平野の真ん中で

高知竜馬空港に徳島阿波おどり空港。
出雲縁結び空港に米子鬼太郎空港。
たんちょう釧路空港に、とかち帯広空港などなど。
空港の呼称がいつの間にか、ニックネームを前面に出した運用になっています。
なんだか擽ったい気もしますが、
多少なりとも知名度向上や利用促進に役立っているのかもしれません。

その中ひとつ、
十勝国のターミナルとして”とかち”を冠した帯広空港へ、
齢ウン歳にして初めて降り立ちました。
Wikiによると”十勝”というのは、
アイヌ語で乳を意味する「トカプチ」が語源と言われ、
十勝川の河口が乳房のように二つに分かれていたのが、
その由来とされているようです。

所用を済ませた夕暮れ前の雨上がり。
JR根室本線の帯広駅の北口ロータリー近くで、
目指す目的地の看板を見付ける。さりげなくもはっきりと「元祖」と示す、
豚丼のお店へとやってきました。

入れ込みのテーブルの一席に収まって、
赤星の瓶と一緒に「豚丼」をご註文。
箸袋を眺めつつ、麦酒のグラスを傾けます。元祖「豚丼」の「ぱんちょう」の創業は、昭和8年。
まだまだ開拓が盛んで、農耕が活発であった昭和初期の頃に、
当地で育った豚をより美味しく食べたいとの想いから、
先代が数十年という歳月と苦労を重ねて極めたのが、
「ぱんちょう」の「豚丼」であり、
「豚丼」発祥の店として当時の味を守り続けている、とある。

お願いしていたドンブリがやってきた!ドンブリの器と蓋の間からグルっと一周、
焼き炙った豚肉が食み出しています。
昨今の演出ありきの盛り付けなら鼻白むところですが、
きっと予てよりそうであったであろうことを想いつつ、
素直に、おおっ!と呟いて、
感慨深く眺めてしまいます。

そして、恭しく蓋を返してまた、
おおー!と小さく呟くのがお約束(笑)。鼻先を擽るのは、仄甘くかつ芳ばしい匂い。
タレとともに豚の脂も炭火で炙られて、
魅惑のテリとそそる匂いを発しています。

どれどれとその一片に齧り付く。
すっと歯の先を受け入れつつ、
だらしなくない柔らかな食感。
そこへ、加減のいい芳ばしさと豚肉の甘さが華開く。
ありゃー、めちゃ美味しいじゃないですか!
こう云っちゃなんですが、
戸越銀座の某店はじめ、
都内の豚丼の店の幾つかでいただいた豚丼とは、
一線を画す感が鮮明であります。
豚肉そのものがパサつかず、かといってギトつかず、
しっとりと甘いのが堪らんのです。

裏を返すように(といってもひと月後)、
ふたたび帯広駅前にいました。今度は少しは勝手知ったる風情でドンブリに正対し、
これまた恭しく蓋をひっくり返す。
グリーンピースの彩のなんと効果的なことでありましょう。
一番肉の量の多い「華」よりも、その下の「梅」が、
「ぱんちょう」の「豚丼」を堪能するに適量に思う。
世の一般では、上等な(量の多い)方から松竹梅であるところ、
なんでも、先代の奥様のお名前が「うめ」だったから、
順番をひっくり返して、(当時)一番上等なのを「梅」としたようです。

十勝平野の真ん中、帯広駅の駅前に、
豚丼の元祖「ぱんちょう」がある。店名「ぱんちょう」は、中国語で「飯や」を意味するらしい。
肩肘張らない老舗元祖の気風と風格に、
支店を出さずに営み続ける気概が滲みます。

「ぱんちょう」
帯広市西一条南11-19 [Map] 0155-22-1974

column/03740

焼肉「かなざわ」でだるま夕日の女将さん朗らかなる焼肉店美味し愉し

宿毛でのお宿は、二階の窓から片島港を見渡す民泊のお家。
港界隈を散策するとすぐ近くに、煙突からもうもうと煙を吐いている工場のような建物がある。
ガルバリウムの真新しい外装の工場に近づくと、煤けた硝子越しに焔の揺らめきが見える。
壁のサインが示すは「沖の島水産」
焔と煙は、鰹の藁焼きのものだったのです。

よくよく訊いてみればその「沖の島水産」は、
二日間お世話になった、
宿毛のダイビングサービス「黒潮」の親会社でもあるという。
残念ながら海況は優れなかった、
沖の島周辺の海の中を案内してくれた若きガイドくんは、
ガイド仕事のその足で工場へ向かい、
鰹の藁焼き仕事をしていたのです。

身体の潮っけを洗い流してさっぱりしたら、
ふたたびご近所探索をする。
港沿いは小さな集落で、割とすぐにひと廻り。何より暗がりに浮かぶ紅い看板と提灯が気に掛かります。

目が慣れたところで店先の看板を読むとなんと、
映画「パーマネント野ばら」のロケ地であると書かれてある。そしてそこから左手に目を移すと今度は、
ドラマ「ダルマさんが笑った。」のロケ地でもあるとある。

映画「パーマネント野ばら」は、西原理恵子の漫画が原作で、
菅野美穂、池脇千鶴、小池栄子、夏木マリ、
江口洋介、宇崎竜童、ムロツヨシといった面々が出演。
「ダルマさんが笑った。」は、NHKの高知発地域ドラマで、
安藤サクラ、倍賞美津子をはじめ、
田中要次、戸田昌宏なんかが出演している。
帰ったら早速観なくっちゃと云いつつ、
恐る恐るドアを引き開けました。

店内は如何にも焼肉店であります、
という風情はほとんどなくて、
中央のテーブル席を挟んで左にカウンター、
右手には小上がりがある居酒屋風。
奥には座敷等があって、なかなかのキャパを擁しています。一方、メニューはというと正しき焼肉店仕様。
「汁」はもとより「お茶漬け」なんてのも定番みたい。
何故か一瞬怒られているような気分になるのは、
「コーラー」の所為でしょう(笑)。

メニューの頭から「ロース」「カルビ」辺りを手始めに。うん、うん、素直に美味しい。
テーブルにビルトインされている無煙ではなくて、
ガスホースに繋げて卓上に置くこの手のロースターに、
ほんの少し郷愁を憶えてしまいます。

ウーロンハイ出来ますかと訊ねたら、
それは亀甲ジョッキでやってきた。ソーセージもおススメよーと女将さんが仰るので、
然らば早速と炎の上に載せる。
いい具合にジューシーで香りもよいですね。
女将さん、「レバ」も旨いであります。

「汁」はと云えば、
ありそでなさそな掻き玉子味噌汁。なんだかより穏やかーな気分にさせてくれる一杯です。

と、そこへ、お裾分けの小皿が届く。
瑞々しくも蠱惑的な甘さの葡萄のひと粒ひと粒。供してくれたのは、
真ん中のテーブルで朗らかなオーラを発していた女性。
訊けば、「わっはっは!」という観光農園を営んでいる社長さん。
気風よく豪快な「ワッハッハ」を幾度となく聞く度に、
元気のお裾分けもいただいているような気になって、
より愉しい時間となりました。

女将さんに映画やドラマのロケ地になったンですねと訊くと、
奥の座敷に飾られたパネルの写真やポスターを見せてくれた。
実に印象的な「だるま夕日」。
なんと当の女将さんが、
その「だるま夕日」撮影の第一人者なのだという。
撮影となれば、ごっつい望遠レンズを装着したカメラを手に、
颯爽とレンズを覗く様子を思い浮かべます。市のWebサイトによると、
「だるま夕日」は、宿毛湾の冬の風物詩で、
「日本の夕日百選」に選ばれている。
大気と海水との温度差が大きく冷え込みが厳しい晴れた日に、
海面から立ち上がる水蒸気によって光が屈折して出来る、
一種の蜃気楼現象。
11月中旬から2月中旬にかけての期間中に、
わずか20回程度しか観ることが出来ず、
綺麗な「だるま」になるのはその半分程度の機会しかないため、
「幸福の夕日」とも呼ばれているそう。
店の雰囲気もいい味出しているし、
高知発地域ドラマ「ダルマさんが笑った。」のロケ地となるのも、
必然な成り行きだったのでしょうね。
※残念ながら「NHKLオンデマンド」でも観られないようです。

今は静かな宿毛の港町に、
朗らかなる焼肉店「かなざわ」がある。この港町は実はココを中心に回っているのではないかと、
そんな錯覚を一瞬憶えたりなんかいたしました(笑)。
美味しく愉しいひと時をありがとうございます。

「かなざわ」
宿毛市片島9-24-4 [Map] 0880-65-8125

column/03739

Hamburger「BROZERS’」新富町で三叉の三吉橋とタルタルバーガーホットドック

グルメバーガーの店「BROZERS’」。
そう聞けば、人形町の奥のあの紅いファサードを思い出す。
その「BROZERS’」にこのところすっかりご無沙汰なのには訳がある。
そう、最近は専ら新富町のお店の方に通っているから。
今日も今日とて、首都高新富町ランプ近くへと足を運びます。

「BROZERS’」新富町があるのは、
新富町出口の導入路を挟んで中央区役所の向かい側。区役所を背にして立つと、
三吉橋の擬宝珠(とはちょと違うけれど)越しに紅いファサードが見える。

三吉橋は面白い形状の橋で、
銀座柳通りが首都高を渡る際に、
新富町側と築地側とに向けてY字に分かれて架かる。銘板の記載によると、
L字に曲がっていた築地川の角から、
楓川と繋ぐ連絡運河を開削したことにより、
T字型の水路となったその接点に渡した橋が三吉橋であった。
三叉の橋ってのもありそうでいて他に知らない。
そんな三吉橋の袂に「BROZERS’」新富町はあるのです。

「BROZERS’」は店内の基調もファサードと同じ紅。窓際に佇んで、行き交うひと達の姿をぼんやりと眺めます。
ハンバーガーとなると反射的にコーラ!となる、
その刷り込まれ状態ってなんなのでしょうね(笑)。

外光の明るい席に届いたのは「ベーコンバーガー」。これぞ”グルメバーガー”らしき偉容と申せましょうか。
何故かふと、アニメ「ポパイ」に登場していたでぶっちょの彼。
ウインピーを思い出すけれど、
彼が次々口に運んでいたのは、
こんなにタッパのあるハンバーガーではなかったのは間違いない(笑)。

人形町で初めて食べた時は正直ちょっと戸惑ったけど、
今はもう淀みない所作で卓上のバーガー袋を取り出して、
よっこらせとボリューミーなハンバーガーを包む。この袋を最初に考案したのはどなたなのでしょね。

陽射し強くとも風涼やかな日には、
外に置かれたテーブル席を所望する。長いソーセージがすっかり食み出るように誂えたホットドックに、
デフォルトにてケチャップ&マスタード。
ソーセージが滲ませる脂と旨味が、
塩っ気のあるパンによく似合います。
なかなか飲む機会のないスプライトも偶にはよいでしょう。

いつもよりもっとシズルに喰らいたいおひる時には、
「タルタルバーガー」を選んでみたりする。口の周りもいつも以上にグッチョリするのがお約束です(笑)。

日替わりメニューの金曜日版がなんと「パインバーガー」。どれどれと上のバンズを外すと、
ありますね、ありますね。
忘れずに缶詰っぽい輪切りのパインが載せられています。
感想はといえば、酢豚のパインに思うことと同じです(笑)。

ふと気休めでも野菜も摂らなくちゃと、
「コールスロー」をお願いする。
「たいめいけん」辺りのコールスローを連想していたので、
随分とサラッとしたタイプであることに少々驚く。その理由が届いた「パストラミサンド」で分かったような気になった。
ここにもそれが挟んである。
思いっきりダブった註文をしてしまったようです(笑)。

グルメバーガーで夙に知られた「BROZERS’」には、
新富町にもあの紅い店がある。2000年(平成12年)07月の創業から20年弱。
今や老舗の風格の気配すら感じさせると思うのは、
気の所為ではないかもしれません。

「BROZERS’」新富町店
中央区新富2-2-11 [Map] 03-6228-3701
http://brozers.co.jp/

column/03724

洋食とんかつ「小田保」で牡蠣混合生姜焼き焼豚玉子に鮪刺身カツ咖喱に牡蠣混合

odayasu中国人観光客の多寡によって混雑の度合いが変わっているような気もする築地場内、魚がし横丁。
想像を超える長時間に亘って行列のひととならないとカウンターに辿り着けないことでも有名な「寿司大」を擁する6号館前の通路や、そこからふた筋向こうの8号館前の通路は、飲食店の並ぶ場所ゆえに時に大混雑の様相を呈することが少なくない。
築地市場移転までが一年を切ろうとしていることもその混雑に拍車を掛けていることでしょう。

市場橋門から入り込み、
冷蔵庫棟の脇を抜けてゆく。odayasu01いつもの場所にターレが停まっている、
こんな何気ない風景もいずれ失ってしまうのかと思うと、
それはそれで寂しさと儚さを感じざるを得ません。
新しい市場では、いまと同じように、
ターレが近くを走るような環境になるのかもよく判りません。

このところちょこちょこ寄せてもらっている店のひとつが、
魚がし横丁6号館の洋食「小田保」。odayasu02左手に小さなテーブル3卓があり、
右の壁に向かってカウンターが設えてあります。

季節が神無月となってすぐには、
こいつを目指して足を運ぶ。odayasu03いまや小田保名物のひとつと呼ぶひともいるであろう、
ご存知「カキミックス」。
カキフライのみの定食として、
一本気であることを示そうと試みるも、
カキバターの魅力にも抗えず、
必ず「カキミックス」となってしまう(笑)。
ああ、秋の深まりと忍び寄る冬を知らせるに、
もっとも相応しき滋味とその手練。
大きすぎないこの時季の牡蠣も好物なのであります。

やっぱり気になるのが、
Gigner師匠もずっと以前に召し上がっておられた「生姜焼き」odayasu04わらわらっと重ねられた薄切り豚ロース肉たち。
縁取りのよく焼け部分の芳ばしさが妙に誘う食べ口。
細かく刻んだキャベツが生姜タレに浸って、
それもまた妙に美味いのです。

ちょっと懐かしい気分も誘うのが、
ご存知「チャーシューエッグ」。odayasu05odayasu06その厚みや蕩け具合で定番となっているであろう、
「八千代」のそれのドドーン!という威容とは、
また違う佇まいと表情のヤツ。
崩した玉子と渾然となった焼豚の美味さに文句なし。
ハムの代わりに厚切りチャーシューを使いました、
というそんな意味での正統派を思うのでありました。

そうそう「小田保」の入口ドアには、
小さな貼紙でこんなことが示されている。odayasu07“NO-Sushi”。
寿司はありませんとわざわざ断っておかないと、
何で寿司がないのかと席に収まってから云い始める輩が、
少なからずいるということなのでしょう。

そんな”No-Sushi”にして、 洋食・とんかつの店「小田保」にあっては、
少々特異なメニューもあったりする。odayasu08odayasu09それは「マグロ刺身定食」。
厚切りのビントロあたりがドドンと盛られてなんだか嬉しい。
「小田保」で「マグロ刺身」は、
決してシュールではありません(笑)。

カウンターの一番の奥に席を得たおひるには、
「カツカレー」の気分になる。odayasu10「小田保」でとんかつを食べたことが、
今までなかったことに今頃気付く。
やや油の温度の高目を思う揚げ口が、
濃度たっぷりのカレーと相俟ってジャンクな旨さ。
なんだかちょっとクセになりそう。

年を改めたところでふたたび、
「カキミックス」が食べたくなる。odayasu11odayasu12牡蠣の身が幾分かぷっくりして、
もう十分に花開き実を結んでいる。
齧って弾ける磯の旨味に濁りなし。
やっぱり、旨いや(笑)。

魚がし横丁6号館の真ん中に、
肉と魚介と揚げ物とフライパン料理の「小田保」がある。odayasu13「エビ丼」「ふぐカツ丼」「穴子丼」に、
「メカジキバター醤油」「帆立オムレツ」「焼肉」などなど。
まだまだ、いただきたいメニューが目白押し。
市場の移転までに間に合うでしょうか(汗)。

「小田保」
中央区築地5-2-1 築地市場 魚がし横丁6号館 [Map]
03-3541-9819

column/03653

ホルモン「在市」芝大門で旨い赤身肉とホルモンのごちゃ混ぜ焼きとジントニと

zaichiそれは、師走の平日の夜のこと。
大門駅から地上に上がって、第一京浜の横断歩道をてけてけ渡る。
この処、間置いて何度か通った芝神明商店街を北へと上がる。
両側に点在する飲食店の表情を眺めつつ、このまま真っ直ぐ往って商店街を抜けると老舗とんかつ店「燕楽」のところに出るなぁという辺りで、今宵の目的地の提灯を見つけました。

店先にはメラメラと囲炉裏の炎が揺らいでる。zaichi01その囲炉裏の背中の壁のディスプレイをよくよく見ると、
丸型の焼肉グリルが何枚も飾られている。
枡に突き刺したプレートの文字を辿ると「ごちゃ混ぜ焼き」と読める。
はて、「ごちゃ混ぜ焼き」って何でしょう。

寒い中お迎えいただいた方たちや、
先陣切って着座していた愛ちゃんにコンバンハ。zaichi02今夜は、円形の排気ダクトの傘の下、
焼肉グリルを囲んでの忘年会なのであります。

口開きは、武蔵野ビール工場での一杯も思い出す、
気品あるコク味「MASTER’S DREAM」から。zaichi04zaichi03蓮根なんぞのお通し的ナムルが手始めに控えています。

本日のメニューが予め配られて、
それは流れを知れて安心のカタチでもあると確かめる。zaichi05正肉コースのメニュー後段に店先で気になった、
「ごちゃ混ぜ焼き」もオススメアイコンと供に載ってるね。

メニューに則ってまずは「上タン塩」のお皿がやってきた。
濁りのないピンク色の上に粗挽きした胡椒の粒が踊ります。zaichi06zaichi07グリルにてさっと炙った上タンが、
想定以上に軽快な歯触りだったのは、
裏側に均等に施した包丁のお陰でもあるのでありました。

そして、メニューの下枠に大きなフォントで提示されていたのが、
「ジントニ」なるお呑み物。zaichi08“肉専用サワー”と謳う、
「ジントニ」専用のジョッキには、”ジンと肉”の文字。
ジョッキにガチャっと盛られた角氷の上にたっぷりと黒胡椒を盛る、
そんなスタイルのジントニックだ。
ん?”ジンと肉”? あれ(笑)?

そのジンが何かと問えばそれはご存知「BEEFEATERビーフィーター」。zaichi09zaichi10バックバーには欠かせない四角い透明ボトルは、
ロンドン塔を護る近衛兵の図柄がシンボル。
恥ずかしながら認識していなかったのは、
「BEEFEATER」の名前の由来。
それはつまりは、BEEF(牛肉)+EATRER(食べる人)。
その昔、国王主催のパーティーの後に、警護にあたっていた衛兵たちが、
パーティーで残った牛肉の持ち帰りを許されたことから、
“牛肉を食べる人”と呼ばれたという。

そうか”牛肉を食べる人”だったのか!と感心しているところへ、
ドドドンとジングルでも鳴りそうな威容で牛肉塊のお披露目。zaichi11zaichi12塩焼きでと運ばれてきたお皿には、
さらに艶めかしさの増した見映えのミスジにハラミ。
細やかにサシの入った様子は、
柔らかに蕩けそうなことを容易に想像させる。
こうしてまた、美味しく、牛肉を食べる人、になる(笑)。

醤油焼きにはリブ芯辺りのものだというzaichi13zaichi16サシの入り方がまたちょと違う。
包丁の入れ方も厚みも部位や食べ方によって、
当然のように変えているのでしょうね。

店内を精力的に動き回ってくれているスタッフが、
腰に巻いている前掛けが紅くてよく目立つ。
それは「ビーフィーター」の紅。zaichi15zaichi25檸檬半個分が基本レシピの、
「ビーフィーター」使った「ジントニ」であるそうなのだけど、
檸檬に代えて、グレープフルーツを使ったバージョンもなかなか旨い。
グレフルの苦みがオトナな味わいとなるのです。

紅い前掛けのお兄さんが今度は、
薄めにそして大判にスライスしたお肉たちを運んできてくれた。zaichi17zaichi18zaichi19zaichi20zaichi21それをグリルに載せてはすぐさまひっくり返し、
それはまるで鉄鍋の底でお肉を煽るかのように。
「サーロインすきやき風」は勿論、解した玉子でいただくスタイル。
なはははは、思わず哂っちゃうくらい旨いであります。

そしてそして、本日メニューの殿に控えていたのが、
名物にして看板メニューのひとつと思しき「ごちゃ混ぜ焼き」。zaichi26zaichi22九条葱もたっぷり盛られたお皿を、
グレフル・ジントニでの改めての乾杯で迎えます。

「ごちゃ混ぜ焼き」とはつまりは、
上質なホルモンあれこれに赤身肉も含めてやや甘めの味噌で、
その名の通りごちゃ混ぜにして焼いちゃうヤツ。zaichi23それってメッチャズルいヤツやん!と、
小さく叫んで(笑)、次々と箸を伸ばす。
たっぷりした旨味とコクと脂が混然となったグリルに、
ほろ苦いグレフル・ジントニがよく似合います。

芝神明商店街の北寄りに、
赤身肉もホルモンも旨い「在市(ざいち)」がある。zaichi24それなりに歳を重ねてくると(笑)、
少しずつのお肉を変化をつけながらいただくのが、
食べ方として美味しいのを再確認できた夜でした。
そのお供に洒落も含めた「ジントニ」が面白い。
そんな「ジントニ」を推すサントリーのWebページはコチラです。

「在市」芝大門
港区芝大門1-2-8 [Map] 03-3431-5233
http://zaichi-shibadaimon.com

column/03651