石垣島に来て、焼肉「やまもと」には行けなくても、ここには一度は寄っていたい。そんなお店として思い浮かべる筆頭の止まり木が、島料理の「森の賢者」。
そうは云っても5度程の履歴しかありませんけれど、島の食材の表情と独特の温かな空気とに毎度癒されてしまうのです。
お世話になっていた民宿「楽天屋」を出て、
「辺銀食堂」とは逆方向へと向かいます。
いつも気になる「すし太郎」の前を通り、
そのままゆいロードを新川方面へ進むと、
すぐに辺りは暗くなってきます。
桃林寺の信号のところから、
大衆酒場「魚仁」のある筋との間を走る裏道を辿ります。
こんばんはとご主人に会釈を送って、
いつものカウンターの隅に腰をおろす。
島豆腐をいただいて、勿論のオリオン。
久し振りのダイビングの静かな興奮と、
仄かな疲れが解れてゆきます。
今夜は相方の体調もあって軽めあっさり方向で。
「島かぼちゃのサラダ トマト風味」は、
濃いぃ味わいの南瓜をトマトの酸味で輪郭を纏めた、
そんな小粋なサラダ。
瓢箪型だったり、茄子みたいだったりと、
島南瓜はカタチも独特であるみたいです。
いつもの「請福」をいただいて、
「二色のピクルス ゴーヤーと赤丸オクラ」。
ピクルスにしたゴーヤは少ししんなりとして、
でも噛めばコリっとして、
酸味と苦みがいいバランス。
赤丸オクラのピクルスはホントに真っ赤。
ビーツの赤というよりも紫蘇で染めたような、
そんな鮮やかな色合いが印象的です。
「森の賢者」異色の定番が信州素材のお惣菜。
この日の日替わりから「あっさりくらかけ豆のおひたし」。
信州の幻の豆と説かれた鞍掛豆は、
部分的に焦げたような挿し色があるのも特徴か。
歯触りを残しつつ、
出汁をしっかり煮含んだ豆がそっと滋味深い。
あっさり路線だったのにちょっと脱線して(笑)、
これは是非にと「島素材の天ぷら」。
長命草にアーサー、四角豆にアダンの新芽。
わたもそのままのゴーヤーの輪切り等々。
その日にどんな島素材に出会えるかは、
一期一会の運次第。
ここに来たらハズせない島の天麩羅であります。
石垣の島食材を活き生きと、島料理「森の賢者」。
市街地から少し外れた静かな佇まいがしっくりとくる。
少し早目の予約がよろしいようです。
「森の賢者」
石垣市新川49-2 [Map] 0980-83-5609
http://www.beeline.co.jp/moriken/

