ココの二階にあるパスポートセンターで、
お食事処に困った時に潜り込むのが、
「大正軒」や「ひょっとこ」のあるココの地下街で、
一階にある三省堂では、おざわゆきさんのコピー本、
「東京ヘタレめし 有楽町ガード下」を買い求め、
北海道どさんこプラザを覗くこともある。
そんな有楽町の東京交通会館ビルは、1965年の開業であるらしい。
都の交通局の庁舎跡地と「すしや横丁」一帯との再開発によって建設されたもので、
特に開業当時の人気と話題の中心であったであろう施設が、
最上階に載せたUFO形状の構築物。有楽町ビルヂングの前からもその特異なフォルムが望めます。
往時は、まさに大注目の的だったのでしょうね。
UFOが待つ最上階へは、限られたエレベーターに乗り込んで向かいます。
エントランスとなっている14階からさらに階段を上がって振り向けば、
その先に明るく広がる視界の気配がしてきます。
案内いただいたテーブルに腰掛けて見遣るその先は、
床がドーナツ状に円を描くと同時に、
下界を見下ろすように斜めに収めた硝子がラウンドしています。
そして、窓の外を眺めれば、
幾筋ものレールが走り、その上をミニチュアの列車が滑りゆく。なんだか鉄道ジオラマを眺めている気分。
Nゲージなどについては、こちら「イヌゲージ鉄犬」へ是非どうぞ(笑)。
東京駅の駅舎やホームが間近に思えます。
東京會舘が営むレストランのランチには、
コースメニューあれこれに並んで洋食メニューが用意されている。
ビーフやシーフードのカレーもよいけれど、やっぱりオムライスも気になるところ。
「ふわとろ チキンオムライス ドゥミグラスソース」をお願いしましょう。
南瓜のポタージュスープがまず美味しい。流石、東京會舘は伊達じゃないと思ったりなんかして(笑)。
じわじわ動く窓越しの景色をちらちら眺めつつスープをいただいて、
替わりに届いたお皿にオムライス。「たんぽぽオムライス」よろしく、ライスの上にゆったりと玉子を横たえてある。
ご飯が既に褐色を帯びているのは、
たっぷりのドミグラソースでチキンと一緒に炒めているからと思われます。
お約束通り、真ん中から真横一文字にナイフを入れて、
玉子が内包していたところをひけらかす。
そこへポットに添えてくれていたドミグラソースをたっぷりと回しかける。うーん、やっぱりズルい景色になるですね。
ふわとろの玉子の甘さとドミグラのすっきりした旨味とが重なり合って、
負けじとチキンライスが顔を出してはするっと渾然となる。
ああ、いいね、美味しいね。
帰りがけに14階のホールに置かれた料理サンプルを見てちょっと驚いた。だって、今食べたオムライスの本物に見紛うほどの出来映えなんだもの(笑)。
東京交通会館の頂上で廻り続けて半世紀、
回転レストラン「GINZA SKY LOUNGE」。このドーナツ状レストランは、およそ80分で一回転するらしい。
山手線で一周するよりもゆっくり廻っているんだね。
ここから見渡した開業当時の銀座の街並みは、
きっと今より空が広かったんだろうなぁなんて思ったりもする。
そうそう、西洋料理「Chez Rossini」のある丸の内の東京會舘ビルは、
区画の再開発により、取り壊してしまうそう。
今の本館での営業は、2015年1月末日までのようです。
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「GINZA SKY LOUNGE」
千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館15F [Map] 03-3212-2776
http://www.kaikan.co.jp/branch/skylounge/