枯れた木の両開き戸を開けると、店内もまた木目基調の設え。左手に円卓がひとつあり、右手に向けてカウンター。 ゴトゴトと木造りの椅子を引いて腰掛けます。
メニューには、6~7つのカレーと「カレー定食」。 有機野菜の煮物・炒め物のおかずを盛り合わせた「野菜定食」なんてのもある。 店の名を冠した「げんきカレー」を牛肉トッピング、辛さ普通でお願いしました。
そこそこお時間掛かりますの前言通り、そこそこ待ってやってきたソースポット。ブラウンなソースにブロッコリーや絹さやの緑が映えています。
ソースポットをお皿の真ん中目掛けて傾ければ、 あっと云う間にライスを通過するしゃばしゃば具合。 そして、スパイスの匂い香りがさらに辺りを包んできます。スパイスそれぞれが順繰りに顔を出そうとしながらしゅっと全体が纏まって、 それ相応にひりっと辛い。 心配した薬膳チックな傾倒もみられず、うんうんと一気呵成にスプーンを動かします。
別のお昼に今度は「キーマカレー」を所望しました。メニューには、能勢の特選ひき肉と平飼い卵を使用と書いてある。 挽肉の脂のコクと香味野菜や果物の甘さを丁寧に慎重にスパイスで仕立てた感じ。 これまた女性受けしそうな一品です。 辛さを茹で玉子で中和しながらいただく手もありですね(笑)。
レンジフードに貼り紙されていたメニューをいただきに改めて。 カレー屋さんのラーメンとは如何にと気になるところです。 「海老だし塩ラーメン」か超あっさり「しょうゆラーメン」か悩ましい。届いた「しょうゆラーメン」のドンブリは一見、中華そば「伊藤」のそれのよう。 国産小麦を使っているというストレート麺は、さすがに自家製ではないそうだけれど、 魚介、地鳥等の動物系、野菜のトリプルスープに古式製法の三年熟成醤油を合わせたスープによく馴染む。 脂の強さもキメキメの塩分もペーストが齎す濃厚さもないラーメンに一瞬覚えた物足りなさは、 すぐに素直な気持ちへと切り替わって、美味しくいただき終えることとなるのでした。
西天満の裏道にカレーな食堂「玄氣」がある。20年程前にカレー専門店「ルーデリー」としてオープンしたのが出発点らしい。 小麦粉や油脂を多く含んだものとは対極の、 身体に優しい自然な美味しさに手を掛けてくれている様子が窺えて、いい。 今度は、「野菜定食」で癒されようかな。
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「玄氣(げんき)」 大阪市北区西天満4-3-13 河合ビル1F [Map] 06-6365-8436
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