まずはビールのジョッキをいただいて。 そこへ店の大将が手に運んでくれたのは、牡蠣の剥き身とバターのキューブ。 油をひき直した鉄板に牡蠣を並べ、丸カバーを被せる。 そして暫し待つのだよとばかりに厨房へ戻ってゆく大将の背中を見送って、 またジョッキを傾けます。
テーブルに戻った大将は、今がその時とばかりに丸カバー外し、そこへバターを投入。 溶かし絡めるようにしてからまた蓋をして暫らく。何故か使い捨てのアルミ箔皿に盛り付けて、檸檬を添えて出来上がりだ。
ああ、その焼き目のなんとも麗しい。これで不味い訳ないわなと呟きつつ、檸檬をしゃっと搾り回して、いただきます。 うん、シンプルにバターの風味と香ばしさとが牡蠣の旨味を倍化させて、いい(親指上向)。 こいつぁビールもウマいぜい!てなもんだ。
訊けば、牡蠣は広島からのもの。 いつもは三陸の牡蠣なのだけど、とご主人。 大丈夫、きっと来シーズンには三陸の牡蠣を仕入れられると思います。
ジョッキのビールを飲み干し、お食事モードで迎えたのは、 モヤシほか野菜と豚のバラ肉を手にした大将。 バラ肉を綺麗に並べるように鉄板に配置し塩胡椒、その隣にモヤシの小山を丸く整えます。 一時被せていた丸カバーを開いてやおら、ヘラを駆使してそれぞれを焼き炒め、 調味料を施し、そしておろし生姜を投入です。おろし生姜、もっと沢山でもオッケーです!と心の裡で囁きながら(笑)、 出来上がる様を見届けます。
またまた、アルミ箔皿に盛り付けられた「豚しょうが焼き」セット。モヤシはそのまま鉄板の上です。
まさに焼き立ての生姜焼きをほふはふしながらいただくことの倖せよ。もっと生姜を利かせて欲しいと思ったのもどこへやら、 豚バラ肉の甘さを素直に愉しむのに何時の間にか集中しています(笑)。
すべて平仮名で表記するあたりにもアットホームさ漂う、 てっぱんやき「むー」。店名の「むー」は、内装を設計した方がつけてくれたそうで、 意外や特段の意味はないというか、その意図は今となっては判らないと云う。 なるほどな想いの籠った店名だと秘かに期待してたんだけどなぁ(笑)。
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「むー」 港区白金5-13-8 [Map] 03-3441-2939
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