
四条烏丸の交叉点から四条通りを河原町方向へ。
ここの地下にも「イノダ」があるんだよね、
と思い出しながら大丸の前を通り過ぎ、
堺町通りを左に折れる。
その先の一本奥に錦市場のアーケードが臨めます。
市場のひと通りをなんとはなしに眺めながら歩くと、
既に目的地の前でした。
ふたつの竹塀の右側には「はな邑」、左手には「みやざわ」の表札。

正面奥に見える建物が京料理の「はな邑」で、目的地の「じき宮ざわ」は左手の暖簾です。
「じき 宮ざわ」は、凛とした10席のカウンター。
正面の棚には、飯釜が並んでいます。


朱の盃で供されたお酒は、伏見の月の桂「抱腹絶倒」。
酸の利いた感じは、口開きに似合います。
まずは、「ぐじのかぶら蒸し」。


割とさらっとしたあん、なのが印象的。
甘鯛の優しい甘さがしみじみと引き立ちます。
冷やの「鶴乃声」をいただいて、「お豆腐と鱈の白子の擂り流し」。

ちょんと載せた辛子の辺りにお豆腐が浮かんでる。
白子独特のコク味がするっとした美味しさに昇華しています。
お造りは、伊勢で揚がったびん長鮪の。
葛で寄せた土佐醤油と鬼下ろしで粗く削った大根、熊本・八代の新物の青海苔をトッピング。


肌理の細かなビンナガの身に、
青海苔の鮮やかな香りが輪郭を与えてくれている。
お燗の「古都」に替えて、お猪口を硝子のものを選びます。
此処「じき宮ざわ」の名物のひとつというのが、「焼き胡麻豆腐」。

まるで、それ専用に誂えたかのような器に熱っつあつの焼き胡麻豆腐と、
たっぷりの煎り胡麻。
品良くも、濃密に迫る胡麻の香ばしさと蜂蜜の甘さ。
胡麻豆腐を焼いちゃうって発想の発端から色んな工夫を重ねてきたのだろうね。
これまた熱々でやってきた土鍋は、「九条葱とじゃこのあんかけ」。
透明なあんが沸々としてる。

小皿にとり、目一杯ふーふーしてから啜ると、
出汁の旨味に九条葱の甘さと香りが合わさって、
あははは、美味しいであります。
そして、かまどで焚いた土鍋のご飯。
二膳目三膳目と味が変わってまいります、と。



釜からよそる場所を変えて。
なるほど、甘かったり香ばしかったり、
食感やふくよかさが時間とともに微妙に変化していって面白い。
奈良生駒の「ヒノヒカリ」というお米だそう。
厨房には、立派なおくどさんが構えているのかな。
水菓子は、綺麗な甘さの 「天草」という蜜柑と「ひのしずく」という苺。


隅に置いた炭火で炙った出来立てひと口な最中とお抹茶で、仕舞いです。
京都・堺町の凛として朗らかなカウンター、日本料理「じき 宮ざわ」。

“じき”は”食”。
開店は07年12月と比較的新しい。
京懐石「柿傳」や「高台寺和久傳」で修行を積んだという、若き主人が宮澤さん。
ほかの季節のカウンター、そして夜の雰囲気も気になります。
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「じき 宮ざわ」
京都市中京区堺町四条上ル東側八百屋町553-1
[Map] 075-213-1326
http://www.jiki-miyazawa.com/
column/03251