そのまんまミラベル宮殿を抜けると、 ふたたびトロリーバスの交叉するマルカト広場に出ます。その広場に面しているのが今は博物館となっているモーツァルトの家Mozart Wohnhaus。 そしてそのベージュピンクの建物の、Café「BAZAR」寄りの一角にあるのが、 デリカ「FEINKOST KÖLBL」です。
左手には、色とりどりの並んだフルーツ、 右手にはパッケージも色々な表情をみせるチョコレートが並んでいたり、オーストリアのビオなワインやらイタリアのボトルが棚に。正面には、肉製品や総菜の詰まった硝子ケースがでんと構えています。 このテーブルで食事したかったンだもんねーと硝子ケース手前の丸テーブル。 硝子ケースの中の惣菜のあれこれも気になるのだけど、頭上に吊るした黒板のメニューに捕まった(笑)。 そうそこには、”BIO・Spargel”と書いてあるのです。 おお、まさに時季のホワイトアスパラであります。 早速そのお皿と白のグラスをお願いして、いまかいまかと到着を待つ。 ラベルに店の名「KÖLBL」を冠した、グリューナー・ヴェルトリナーgruner veltlinerは、 マスカットの若々しさと深みのあるフルーティさのバランスも素晴らしいオーストリアを代表する辛口の白。 うん、美味しいな。
お待ちかねのお皿がやってきました。 ころころ艶々としたジャガ芋に生ハム、そして4本の白アスパラ。 どれどれとアスパラにナイフを入れ、オランデーズソースをたっぷりつけていただきます。ああ、あああ、旨い、旨過ぎる(笑)。 フレッシュにして甘く、ほのかな酸味を交えた旨みを迸らせるホワイトアスパラ。茹で加減もよろしく、添えたオランデーズソースがその美味しさを倍加してくれる。 いいなぁ、イケるなぁ。 そしてそのオランデーズは、 湯掻いたジャガ芋とも当然のような抜群の相性を魅せる。 ホワイトアスパラの大盛りオーダーした常連さんは、ジャガ芋をフォークの背中を押しつけて潰してはオランデーズと和えるようにして、美味しそうに食べている。 そうだ、ジャガ芋はつぶして食べるモノとどこかで聞いたけど、まさにそういうことなんだね。
ランチの仕上げにと、フルーツの山の前に立ちます。 ビオな人参のジュースを生姜仕立てでいただきましょう。ちょっと生姜が利き過ぎてて辛い感じもあるけれど(笑)、 人参独特の甘さ亜風味が濃いぃくそのまんま抽出されていて、 身体に溜まった毒素を浄化してくれそうな気さえしてきます。
モーツァルトの住家に寄り沿う、 実直で朗らかなデリカテッセン「FEINKOST KÖLBL(ケルベル)」。仕事の合間のひと時に、季節モノや旨いモン真っ直ぐのプレートにグラスのワインを愉しむ光景を眺めていると、単なる経済力とは違う種類の豊さに想い至ります。 口 関連記事: Café「BAZAR」で片手にTrumerホースラディッシュでFrankfurter(11年04月)
「FEINKOST KÖLBL」 Theatergasse 2 5020 Salzburg [Map] 0662 / 87 24 23 http://www.koelbl-feinkost.at/
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