Bar「Hakushu」で 白州25年素直な余韻と森の蒸溜所の休日

hakushu.jpgある朝一本のメールが届いた。 「白州蒸溜所の見学に行きませんか?」。 白州って、あのサントリーのだよね。 いつぞや先斗町のカウンターで、「山崎蒸溜所の見学ってのも面白いですよ」と聞いてから、いつかそんな機会がないかと思っていたのだもの。 サントリーが擁するもうひとつの蒸溜所へのお誘いに乗らない手はありません(笑)。
新宿東口に集合した一行は、あずさ13号に乗り込んで一路小淵沢へ。 「BAR-NAVI 公式ブログ」のうっちーさんもご一緒です。 hakushu01.jpgあっと云う間に八王子を過ぎ、山間の線路へと車窓を変えていく中、 呑み屋食べ物屋談義が続く。 最近サントリーグループの仲間入りをしたという「まい泉」の「カツサンド」をいただいたりしながらね。

あずさ号を見送りながら降り立った小淵沢のホームで駅弁「元気甲斐」を仕込んで、 hakushu03.jpghakushu02.jpghakushu04.jpg 目指す蒸溜所はタクシーで10分ほど。

一層空気が澄んでいると身体全体で感じさせる、広大で深い蒸溜所の森が迎えてくれます。 木々の間から覗く建物が「ウイスキー博物館」。hakushu05.jpghakushu06.jpghakushu07.jpghakushu08.jpg キルン(乾燥塔)を模したという双頭の建物には、「赤玉ポートワイン」や寿屋創立の頃からの資料が並ぶ。今となれば貴重なボトルたちを仰ぎ見ながら、ひと巡り。

hakushu09.jpgそして、パビリオンコンパニオン的訓練をしっかと積んだご様子の女性に先導されて、蒸溜所へ。ウイスキーとビール、焼酎とのつくりの違いのレクチャーでは、「低カロリー低糖分、少ないプリンタ体・目覚めすっきりに加えて、樽ポリフェノールの効能まで期待できちゃう」ンだって、うん。

居並ぶ巨大な発酵のための木桶槽を覗き込んで、もろみへのポコポコを眺めては「おぉぉ」。 硝子越しに隆然としたポットスチル(蒸溜釜)を仰ぎ見ては「おぉぉ」。 hakushu10.jpghakushu12.jpghakushu13.jpg リチャー場では、使い込んだ樽を蘇生させるために内面を焼く「リチャー」の炎に「おぉぉ」。 貯蔵庫では、上に下に横に奥にと並ぶオーク樽の壮観に「おぉぉ」。 自分の名を樽に刻めるオーナーズカスクは、50、60万円ほどから3,000万円までと聞きさらに「おぉぉ」。

貯蔵庫でモルトの香りに全身包まれちゃって、もうそろそろ(てか、とっくに、笑)呑みたいって気分。すると、そんな気持ちを見透かすように、ファクトリーショップ裏手のゲストルームへ。 hakushu14.jpg「サントリー天然水」でもお馴染みの南アルプス雄峰、甲斐駒ケ岳が磨いた清冽な名水を仕込み水とした白州蒸溜所は、野鳥や植物たちの生命力を抱く豊かな自然の中、そして高地に位置する世界でも珍しい「森の蒸溜所」なのだと、スクリーンを使った説明にほうほうと頷く。 そういや、アイラの蒸溜所なんて荒々しい海っ縁だもんね。

目の前に置かれたグラスには、「白州10年」「白州12年」「白州18年」と「山崎12年」。hakushu15.jpg10年モノから舐めていくけど、卑しくもそれぞれ綺麗に呑んでしまう(笑)。 やっぱり熟成に応じて丸く深みを増していくのが判って面白い。そして、「山崎」に比べると「白州」は軽快な感じがするのだね。 hakushu16.jpg別途用意してくれたグラスで、12年モノを山崎の天然水で作ったソーダ「THE PREMIUM SODA」で割ったり、勿体なくも18年を「天然水」で水割りにしてみたりで呑み比べ。 ハイボールは飲みつけない人にも断然おススメだし、でもやっぱりストレートがいいなと思ったり。

白州に合う酒肴として用意してくれたプレートに並ぶは、「ポークハムとチーズの自家製燻製ピンチョス」「無花果のカクテル」、こごみやプチトマトなどの「地場産季節の野菜のマリネ」「紅マスのマリネ」「岩魚と山女の燻製」「あわびの煮貝」。hakushu17.jpghakushu18.jpghakushu19.jpghakushu20.jpg すっきり系のモルトにも、やっぱり燻製モノがよく似合う。 面白かったのは「無花果のカクテル」で、バーのカウンターにドライなイチジクは定番でも、その風味のままグラスにしちゃったツマミはちょっと粋であります。

そして、移動時間までの束の間を過ごしたのが、 ファクトリーショップの奥に併設されたバー「白州」。hakushu21.jpgバー「白州」のカウンターは、銀座8丁目にあった老舗バー「うさぎ」のカウンターを移築したものだそう。

「うさぎ」は、昭和30年から平成12年までの45年間に亘って、各界の名士が集うバーとして知られていたバー。残念ながらお邪魔したことはなかったけれど、使い込まれた天板に肘を載せるガイドの造り、そして古の風情あるスツールと、なるほど老舗バーの味わいの片鱗が愉しめるンだ。時折、往時を懐かしむ客が訪れることもあるんだって。 hakushu22.jpghakushu23.jpg そこで一杯だけといただいたのが、「白州25年」。 軽快な白州がさらに円く熟した実にスムースな呑み口で、素直な余韻が心地いい。 蒸溜所のサービス特価でも一杯2,000円のアッパーな「白州25年」。 銀座あたりで呑った日にゃ、大台を超える勢いのお値段となると思うと、とってもお得な一杯でもあります。なはは。

hakushu25.jpgおトクと云えば、ショップで購入した「白州蒸溜所」。 颯爽とした香りと充分な熟成感のシングルモルトはお手頃1,400円。ここ「白州蒸溜所」でしか買えないのだから、もっと買い込んでおけばよかったな。

深い緑の中で、シングルモルトの深遠に触れる。 「森の蒸溜所」で過ごす、そんな休日もいいよね。hakushu24.jpg車で動かず、あずさ号で行き来するのがおススメです。 そもそも車じゃ呑めないものね(笑)。

本日のご一緒多謝は、  「BAR-NAVI by suntory 公式ブログ」のうっちーさん  「くにろく 東京たべある記」のくにさん  「築地市場を食べつくせ」の築地王さん  「居酒屋礼賛」の浜田さん  「Tokyo Diary」のromyさん のみなさんでした。お疲れさまでした~。


「Hakushu」  山梨県北杜市白州町鳥原2913-1 [Map] 052-35-2211  http://www.suntory.co.jp/factory/hakushu/
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