ある朝一本のメールが届いた。
「白州蒸溜所の見学に行きませんか?」。
白州って、あのサントリーのだよね。
いつぞや先斗町のカウンターで、「山崎蒸溜所の見学ってのも面白いですよ」と聞いてから、いつかそんな機会がないかと思っていたのだもの。
サントリーが擁するもうひとつの蒸溜所へのお誘いに乗らない手はありません(笑)。
新宿東口に集合した一行は、あずさ13号に乗り込んで一路小淵沢へ。
「BAR-NAVI 公式ブログ」のうっちーさんもご一緒です。
あずさ号を見送りながら降り立った小淵沢のホームで駅弁「元気甲斐」を仕込んで、
一層空気が澄んでいると身体全体で感じさせる、広大で深い蒸溜所の森が迎えてくれます。 木々の間から覗く建物が「ウイスキー博物館」。

居並ぶ巨大な発酵のための木桶槽を覗き込んで、もろみへのポコポコを眺めては「おぉぉ」。 硝子越しに隆然としたポットスチル(蒸溜釜)を仰ぎ見ては「おぉぉ」。
貯蔵庫でモルトの香りに全身包まれちゃって、もうそろそろ(てか、とっくに、笑)呑みたいって気分。すると、そんな気持ちを見透かすように、ファクトリーショップ裏手のゲストルームへ。
目の前に置かれたグラスには、「白州10年」「白州12年」「白州18年」と「山崎12年」。
10年モノから舐めていくけど、卑しくもそれぞれ綺麗に呑んでしまう(笑)。
やっぱり熟成に応じて丸く深みを増していくのが判って面白い。そして、「山崎」に比べると「白州」は軽快な感じがするのだね。
白州に合う酒肴として用意してくれたプレートに並ぶは、「ポークハムとチーズの自家製燻製ピンチョス」「無花果のカクテル」、こごみやプチトマトなどの「地場産季節の野菜のマリネ」「紅マスのマリネ」「岩魚と山女の燻製」「あわびの煮貝」。

そして、移動時間までの束の間を過ごしたのが、 ファクトリーショップの奥に併設されたバー「白州」。
バー「白州」のカウンターは、銀座8丁目にあった老舗バー「うさぎ」のカウンターを移築したものだそう。「うさぎ」は、昭和30年から平成12年までの45年間に亘って、各界の名士が集うバーとして知られていたバー。残念ながらお邪魔したことはなかったけれど、使い込まれた天板に肘を載せるガイドの造り、そして古の風情あるスツールと、なるほど老舗バーの味わいの片鱗が愉しめるンだ。時折、往時を懐かしむ客が訪れることもあるんだって。
深い緑の中で、シングルモルトの深遠に触れる。 「森の蒸溜所」で過ごす、そんな休日もいいよね。
車で動かず、あずさ号で行き来するのがおススメです。
そもそも車じゃ呑めないものね(笑)。本日のご一緒多謝は、 「BAR-NAVI by suntory 公式ブログ」のうっちーさん 「くにろく 東京たべある記」のくにさん 「築地市場を食べつくせ」の築地王さん 「居酒屋礼賛」の浜田さん 「Tokyo Diary」のromyさん のみなさんでした。お疲れさまでした~。
「Hakushu」 山梨県北杜市白州町鳥原2913-1 [Map] 052-35-2211 http://www.suntory.co.jp/factory/hakushu/
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