出来ればミシュランの星のついた飲食店は、
避けて通りたいのが普段の気分。
ステレオタイプな内容が鼻につき、
どこか木で鼻を括ったような言い回しに残念ながら信頼感を憶え得ずに、最初の2008を一度買ったきり。
誰が見てる訳でもないのに、ミシュラン片手にレストランを巡っていると思われるのはなんだか妙に恥ずかしいと考えてしまう。
もっとも、星つきレストランを端から訪れるには、
そもそも全くもってお足が足りないことが根っこにあるのだけど(笑)。
そんなこんなで、普段ミシュランのことは埒外で、
気がついたら星つき店だったということが極稀にある程度。ただ偶には、名の知れたレストランの片隅にもお邪魔してみたいもの。 きっと、いや間違いなくここには星がついちゃっているのだろうなぁと思いつつ、 Web予約したのが、ご存知「ベージュ東京」です。
黒い格子を基調としたCHANEL銀座ビル。
やや重い硝子扉を開くと、ご案内スタッフが迎えてくれ、そのままエレベーターへ。
落ち着いたアプローチから階高を活かした全面の開口が明るく照らすフロアへ。 意外と云ったら失礼だけど、フロアは見る限り満席だ。
ひと口サイズのチーズのシュー、グレージュに続いて、
アントレENTREESに選んだのは、「ポルケッタ、仔ウサギの詰め物」。
ワインは「ブズロンBouzeron」の2009年。 ロマネ・コンティのオーナーが自ら作る白ワイン。 酸味の強いアリゴテ品種も近年では温暖化でその酸味が和らいできているという。 あんまり酸が尖るばかりのワインは苦手なのだけど、そんなこともなく美味しくいただけます。
ポワソンPOISSONSは、「スズキのオーブン焼き、ジャガイモとポワロー」。
ポワロー葱のローストとジャガ芋と葱のピューレを添えている。
ソースは鱸の頭だけを使ったものだそう。
そう聞くと卑しくソースを舐めたくなるのが心情というもので(笑)。
さすればなるほど、魚のフォンが綺麗に美味しい。ヴィアンドVIANDESは、「アルウェットサンテット、シャンピニオンのロースト」。
デザートには、「ババ モンテカルロ風」。 ラムかアルマニャックかを選んで、というのでアルマニャックを。 すると、ドーム型の銀器を開いて、 そこに仕込んであったブリオッシュにアルマニャックを注ぎかける。
静かなざわめきに満ちていたフロアもひと影が引いて。
CHANELとALAIN DUCASSEが出逢っての、「ベージュ東京」。
「BEIGE ALAIN DUCASSE TOKYO」 中央区銀座3-5-3 銀座シャネルビル10F [Map] 03-5159-5500 http://www.beige-tokyo.com/ja/
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