築地では白身づくしで知られた寿司店の、
ちょうどお向かいにあるのが「エクロール」です。
佇まいからして既に、
一角のレストランの風情を携えています。
明るく、折り目のしゃんとした店内
の隅には、
ご夫婦らしき初老のカップルがいらっしゃる。
特別畏まってはいませんが、
その光景を眺めるにつけ、ギャハハと不用意に笑い合う若いカップルは似合わないなと思う。
そんな、落ち着いた雰囲気のレストランであります。
「サービスランチ」をお魚でお願いしました。
「ほうれん草のポタージュ」がいきなり美味しい。
ほうれん草はほうれん草だけど、葉っぱがシワシワとしていて、甘さに似た味の強さがある。
ホールの女性に訊くと、群馬産の冬場モノで「縮みほうれん草」というのだそうだ。なるほど。
スープのお皿を恥ずかしい位に(笑)綺麗にいただいたところへメインのお皿が届きました。
幾つもの野菜を鏤めたその上に、トンと鎮座しているのは、「ホウボウの皮のカリカリ焼き」。
プティなかき揚げにした白魚をしゃくといただいてから、
揚げ焼きしたと思しき魴鯡の身を。
嗚呼、ふんと馨る皮目の香ばしさ。少し日向っぽいような独特の香気が魅力的。
意外に脂ののった身の味のふくよかさとの合わせ技はなんだかズルイぞ。
宝石箱や~と呟きたくなるよな野菜たちを纏めているのが香草のロイヤルバター。
全長5cmほどの大根や小さな人参やコーン、スナックえんどうなどなどを上手に従えて、ホウボウのカリカリをしっかと支えてる。うん、いいね。
デザートは意表をつく彩り。
ココナッツのブランマンジェ桃のソース、ガトーショコラ、オレンジのゼリーよせ。メロンに苺。
そして、くすんだ緑のシャーベットが楽しい。
なんだろうと思いながらペロッと舐めたら連想が春の和菓子に一足飛び。
だって蓬のシャーベットなんだもん(笑)。
“花が咲く・卵が孵る”という意味だというレストラン「ECLORE」。
もしかしたら、冬から目覚める春の頃が一番店の名に似つかわしい時季なのかもしれないね。
ランチどきのお見送りは恐縮至極。また参ります。
「ECLORE」 中央区築地3-12-12JKプラザ1F 03-3545-6868
http://air.respace.jp/eclore/
column/02534
おお~築地のエクロールだ!!
ちなみに私は、あまりにもデジカメ撮影の仕草が
目立ちすぎたのか店員さんから「すみませんが
写真はちょっと・・・」と言われて写真無し(涙)。
かわりに下手っぴいなイラストを記事に載せた
ことがあります~☆
ところで「ホウボウ」を漢字で書く人、久しぶりに
見つけたように思います!(笑)
Re;つきじろうさま
お、そーですか~。写真、窘められちゃいましたか~(笑)。
魴鯡? 漢字の字面、好きなンです。
そういえば、築地の「鯔背屋」って行ったことあります?