
入院している友人のお見舞いにと、
清瀬駅に降り立ちました。
こじんまりしたバスロータリーが沿線らしい南口駅前。
そこから目と鼻の先にある食堂へと向かうと、
なにやら行列が出来ている。
焼き台から煙と匂いを棚引かせている焼鳥店と並んだ狭い間口の「みゆき食堂」の前に並ぶ行列だ。
前を通り掛かったオバさま達が、最近テレビに出ちゃったらしいのよーと言い合っている。
そう、あの、井之頭五郎が立ち寄ったお店なのだ。
以前から気になっていたお店なのでちょっと覗いてみたいものの、
タイミングが良くなかったみたい。
それではと、その先の商店街を抜けて、小金井街道に出る。

送った視線に「うどん」の文字が映りました。
田舎うどん「篠新」とある看板の下には、手打蕎麦、そして手打うどんと記す木札が並ぶ。
うどん専門店ではないのだねと思いつつ、暖簾を払います。
テーブルが3卓の右手に小上がり風お座敷がある。
調理場は二階にあるようで、女将さんがインターフォン越しに注文を通しています。
壁に貼られたお品書きには、冷たいうどん・そばに温かいうどん・そば。
それぞれ、夏季限定、冬季限定の品があり、冬には牡蠣そばなんかもいただけそう。
武蔵野うどんの代名詞、肉汁がメニューにないことに動揺を隠せないまま(笑)、
それではと冷たいうどんを「軍鶏汁」でお願いしました。
丸い笊に盛られたうどんは、武蔵野うどんとしては、細身に思うもの。

ほんの少し褐色がかった色味には、地粉の気配がいたします。
つけ汁には、軍鶏の切身やつくね、葱に占地が浮かんでる。

そこへ浸して啜ったうどんは、細身ではあるものの、成る程地粉の風味がいたします。
小皿に添えたおろし生姜、そして菠薐草のお浸しが”糧”としての施しなのでしょう。
相方は、本日の特撰品「苦瓜のスタミナうどん」。

もしや刻み大蒜がたっぷりだったりしてという心配は杞憂に終わり、
食感嬉しい玉葱チップスに晒したゴーヤの苦味とタレに含ませた酸味が心地よい、
そんな佳品でございました。
清瀬は、小金井街道沿いに田舎うどん「篠新」がある。


訊けば、使っている軍鶏は、川俣シャモといって、
福島県伊達郡川俣町の特産品を都度都度送ってもらっているのだそう。
かの、人形町「玉ひで」と同じ産地のものらしい。
震災以降、その軍鶏をはじめ、
食材の調達に慎重にならざるを得なくなり、難儀しているという。
肉汁も以前はやっていて、「うちのは武蔵野うどんですよ」と女将さん。
また再び、肉汁うどんを供する日がこないかなぁなんて思っています。
「篠新」
清瀬市松山2-4-6 [Map] 042-494-1514
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